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アンティグア・バーブーダってどんな国?
アンティグア・バーブーダという国をご存じですか?
これはカリブ海に浮かぶ小さな島。人口も少なく、小さな島であることから、日本ではあまりなじみがないかもしれません。そこで、アンティグア・バーブーダがどんな国かひも解いていきましょう。
アンティグア・バーブーダ基本情報
まずはアンティグア・バーブーダの基本情報からご紹介しましょう。
国名
アンティグア・バーブーダ
首都
セントジョンズ(St. John’s)
場所
アンティグア・バーブーダがあるのは、メキシコ湾の南に広がるカリブ海。国土を構成するのは主に、フロリダ半島の南東にある2つの島(アンティグア島、バーブーダ島)。
アンティグア島はスペイン・セビリアのサンタ・マリア・デ・ラ・アンティグア教会に由来し、バーブーダ島はバルバドス島と誤って地図に記されたものが、英語なまりになったと言われています。国の名前は、この2つの島を組み合わせたものです。
日本との時差
13時間(日本の方が13時間進んでいます)
面積
440平方km
日本の総面積は37万8000平方㎞で、種子島が約444平方㎞なので、種子島とほぼ同じ大きさです。
エリア
アンティグア・バーブーダはいくつかの島で構成されており、主要な島は南にあるアンティグア島と、北にあるバーブーダ島。首都のセントジョンズはアンティグア島にあります。
人口
約9万4000人(2022年の世界銀行のデータ)
日本の人口は1億2477万人(2023年1月1日時点)。日本で人口10万人前後なのは、千葉県印西市、大阪府池田市、沖縄県宜野湾市など。日本の市町村レベルの人口の規模です。
言語・公用語
公用語は英語で、アンティグア・クレオール語などもあります。
通貨
東カリブドル(EC$)
1東カリブドル=約55.68円(2024年2月24日時点)
宗教
キリスト教(英国国教会、プロテスタント、カトリック等)、その他
歴史
アンティグア・バーブーダは1493年にコロンブスによって発見されました。1600年代はイギリスの植民地となっていましたが、1667年にイギリス領、1967年にはイギリス自治領になり、1981年に独立しています。アンティグアとバーブーダが統合されたのは、1860年のことです。
1493年 コロンブスによるアンティグア島「発見」
1632年 アンティグアが英国植民地となる
1666年 バーブーダが英国植民地となる
1667年 アンティグアが英国領となる
1860年 アンティグアとバーブーダの統合
1951年 普通選挙導入
1956年 内閣制度の導入
1958年 英領西インド諸島連邦に加盟(同連邦は1962年解体)
1967年 英国自治領
1981年 独立
天気・気候
アンティグアバブーダは熱帯性気候。年間を通して大きな気温の変化はありません。夏は暑く、冬は暖かく過ごせます。5月から11月の雨季は雨が多くなりますが、12月から4月は乾季になります。
アンティグア・バーブーダの治安・住みやすさ
アンティグアバブーダの治安や住みやすさはどうでしょうか。
治安は比較的安全
外務省「海外安全ホームページ」によると、2022年2月9日時点で、アンティグアバブーダの危険情報は発出されていません。ただ日本とは違い、海外から大型クルーズ船が到着するなど、外国人旅行者も多く訪れる国です。そのため、とくに外国人旅行者の金品を狙った犯罪が発生しています。スリ、置き引き、車上荒らしなどの犯罪は、人口で比較すると日本よりも多くなるため、くれぐれも注意が必要です。多額の現金を持ち歩かない、貴重品はホテルの金庫に保管するといった基本的な安全対策は忘れずに行いましょう。
住みやすさは良好
治安面では海外のなかでも安全と言われるアンティグア・バーブーダ。島であるため、多くの物資を輸入していることから、物価はやや高めになります。美しい海の近くで生活したいと思う方には、楽園のような場所と言えるかもしれませんが、小さな島ならではの不自由さを感じる部分もあるかもしれません。
アンティグア・バーブーダの見どころ・観光
アンティグア・バーブーダには、どんな観光スポットがあるでしょうか。
ネルソンズ・ドックヤード
ネルソンズ・ドックヤードは、18世紀末に完成した海軍造船所。現存するなかで最古の造船所で、イギリス海軍ネルソン提督の名前に由来します。イギリスにとって、この港はカリブ海への玄関と言われ、植民地への重要な中継港だったといいます。そんな植民地時代の歴史が残る場所で、世界遺産に登録されています。
セントジョンズ大聖堂
植民地時代は裁判所として使われていたセントジョンズ大聖堂。現在は博物館となって、植民地時代の民具や芸術品などが展示されています。地震によって何度か被害を受けたことがあり、現在の建物は1845年に建てられたものです。バロック式の趣ある風情を見せています。またセントジョンズの街で高台にあるため、街を一望できるスポットでもあります。
オバマ山
アンティグア・バーブーダで最も高い山が、標高402mのオバマ山。アメリカのオバマ元大統領の48回目の誕生日を記念して、オバマ山という名前に改名されました。急こう配を登ることになりますが、1時間弱で到着する山頂からの眺めは、絶景。美しいビーチや豊かな自然を一望できます。
イングリッシュハーバー
他数のヨットが利用しているイングリッシュハーバー。ネルソンズ・ドックヤードが近く、ホテルやレストラン、お土産店なども揃っている観光地です。
ハーフムーンベイビーチ
アンティグア・バーブーダは島国なので、数多くのビーチがあります。そのなかでも、最も美しいビーチのひとつと言われるのが、ハーフムーンベイビーチです。サラサラの白砂と透明度の高いエメラルドグリーンに輝く海。絵葉書のような美しさがあります。
シャーリー・ハイツ
アンティグア島の南にある「シャーリー・ハイツ」。ここは要塞跡で、1781年からイギリス軍のトーマス大佐によって造られたものです。ここには要塞跡のほかに、イギリスの兵舎跡も残っています。高台には展望台があり、そこから一望できるモントセラートなどの島々やカリブ海はまさに絶景です。
アンティグア・バーブーダの特徴・有名なもの
日本にはあまりなじみのないアンティグア・バーブーダ。どんな国なのか、その魅力は何があるでしょうか。
スポーツが盛ん
アンティグア・バーブーダでは、スポーツが盛んに行われています。とくにクリケットが人気で、クリケットスタジアムもあるほどです。また世界陸上にはアンティグア・バーブーダの選手が出ているなど、人口がわずか10万人ほどの小さな国ですが、スポーツで活躍する人も多いのです。
国旗の由来
アンティグア・バーブーダの国旗は、赤いV字型の向こうに太陽が昇っていく様子が描かれたユニークなデザインです。
赤色は国民の活力、黒はアフリカ系の人々、白はヨーロッパ系の白人、青色は希望を表しているそうです。また美しい海と白い砂浜も表し、観光資源を表現しているのだとか。
迷彩柄の服はNG
アンティグア・バーブーダでは、軍人以外の人が迷彩服を着てはいけないという法律があります。着ることはもちろん、迷彩服を持っているだけでも違法となってしまうとのことです。もし行く機会があるようなら十分に注意しましょう。
ちなみにアンティグア・バーブーダ以外にも、迷彩服を着るのを違法としている国がいくつかあります。
伝統料理「ドゥカナ」
アンティグア・バーブーダの伝統料理のひとつに「ドゥカナ」があります。これはレーズンやサツマ イモ、小麦粉、ココナツを混ぜ、バナナの葉で包み蒸した料理です。ドゥカナは、ソルトフィッシュと呼ばれる塩漬け干しタラといっしょに味わうのがおいしい食べ方といわれています。
カリブ海に浮かぶアンティグア・バーブーダ
世界にはまだまだ知らない国々が数多くあるもの。そんな国のひとつが、アンティグア・バーブーダではないでしょうか。
アメリカのニューヨークからは直行便が運航しており、アメリカやメキシコでは観光地として親しまれている場所で、植民地時代の面影を感じさせる建物と街並みや、美しいビーチがあります。そんな南の島について、想いを馳せてみてはいかがですか?
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文・構成/HugKum編集部