小学生保護者2616人に聞いた「運動会の開催時期」いちばん多いのは５月？10月？春開催が増えた理由は？

運動会の開催時期、多いのは何月？

小学校や幼稚園の運動会は、一年通してみても大きな行事の1つといえるのではないでしょうか？そんな運動会ですが、親御さんの子ども時代は多くの学校が秋に開催していたと思います。しかし、近年になって運動会の開催時期はいろいろ。

そこで、今回はHugkum読者のママパパたち5,175人にアンケートにご協力いただき、集計した結果から運動会の開催時期についてまとめました！

まずは、アンケートにお答えいただいた方のうち小学生のお子さんがいらっしゃる方(2616名)に例年何月に運動会が開催されているかお答えいただきました。

アンケートの結果、最も多いのは10月開催という回答でした。しかし、表を見てもわかる通り、2番目に多かった5月開催との差はそれほど大きくありません。

数字上は5月と10月が圧倒的に多い結果となりましたが、前後の月の数字もまとめると春の開催と秋の開催の2通りに分かれていることがわかりますね。

次に、幼稚園や保育園のお子さんがいらっしゃる方(2383名)にご回答いただきました。上記と同じように同じく表にまとめてみました。

小学校とは違い、圧倒的に10月開催の回答が多い結果となりました。前後の9月・11月もあわせると、ほとんどの幼稚園や保育園では、秋に運動会を開催していることがわかりました。

小学校の運動会の開催時期に5月が増えたのには、どのような理由があるのでしょうか？

日本で運動会が始まった当初は、開催時期も各地でさまざまだったようです。その後、徐々に10月開催の学校が増えたのは、その時期が農業の閑散期であることが大きかったようです。子どもも労働力として考えられていた時代背景も大きくかかわっているのかもしれません。

そして、東京オリンピックが開催された10月10日は「体育の日」と制定され、長く運動会開催時期の主流は秋となったのです。「体育の日」はその後、10月の第1土曜日の「スポーツの日」と変化を遂げました。

秋の開催が主流だった小学校の運動会ですが、近年では半々ともいえるほど5月開催が増えてきています。

その理由のひとつとして考えられるのは、気候があります。主流であった10月は、まだ気温も高く熱中症の危険もある季節です。また、台風の影響も受ける時期なので、せっかく準備したのに雨で延期、となることも多いです。

それ以外にも、秋には「発表会」や「展覧会」といった行事が多いことも春の開催にシフトしていった理由なのかもしれません。

5月開催が増えてきた理由のもうひとつにクラスがまとまるきっかけ作りもあるようです。

入学や進級してすぐの春は、まだなかなかクラスがまとまらない時期でもあります。そんな時期に運動会というひとつの目標に向かって練習することで、クラスの結束力につながるんですね。

従来の3学期制から、前期・後期の2学期制の学校が増えたことも理由のひとつであるといえます。

2学期制の場合、10月の中旬頃に秋休みをはさむ学校もあります。そうなると、運動会の日程と重なってしまうため5月開催に変更する学校も多いのでしょう。

小学校の運動会がほぼ半々の割合で春と秋に分散しているのに対して、幼稚園や保育園では圧倒的に秋に開催している園が多いようです。そこにはどのような理由があるのでしょうか。

小学校での運動会が増えてきている5月は、園児たちにとってはまだまだ園での生活に慣れている最中の時期です。中でも年少さんは、はじめてママやパパと離れて過ごす子も多いので、まずは園での生活に慣れ、楽しく過ごせることが優先されるのかもしれません。

運動会の開催時期の決定には、その地域特有の理由がある場合も。

北海道や東北地方など、春の開催が定番です。理由は、冬が訪れるのが早いことや積雪の多いことが挙げられます。気候の良い時期に練習や運動会当日を迎えられる季節、ということで春の開催が多いようです。

九州地方など、秋に台風の被害を受けることが多い地域では、春に運動会を開催するという学校も多いと聞きます。一大イベントである運動会が天候に左右されないようにという配慮ですね。

5月を中心とした春開催、10月を中心とした秋開催、どちらの運動会も小学校や幼稚園・保育園に通うお子さんたちにとっては一大イベントです。運動会当日だけでなく、一生懸命練習する日々もその後の良い思い出になります。

そんな運動会がお子さんにとっても親御さんにとっても、楽しくて充実した思い出になりますように。

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文・構成/ひむかちほ