「10歳と5歳のシングルマザーです。この先、中学受験のスケジュールをひとりでこなせるか不安です」中学受験のプロ・松島伸浩先生が悩みにお答え!

塾選びに志望校選択、家庭学習の仕方など、悩みが尽きない中学受験。HugKumが行った「中学受験アンケート」に寄せられた保護者のお悩みに、花まるグループの進学塾部門、スクールFC代表の松島伸浩先生がお答えします。今回は「シングル家庭での中学受験」についてアドバイスをいただきました。

「シングル家庭で挑む中学受験へのアドバイスが欲しい」

HugKumで行った「中学受験のお悩み」アンケートへの回答を見ると、シングル家庭で中学受験を目指すご家庭は、親御さんへの時間的・経済的・精神的な負担がより多くなるように感じます。シングル家庭の志望校選びなどで重視する点、気をつけるべき点を松島先生に聞きました。

【実際に寄せられたお悩み】

わが家は10歳と5歳のシングルマザーです。なんとかここまでやってきましたが、この先、学校見学や入試当日などのスケジュールを大人一人でこなせるか不安です。 (小4男子・女性)
我が家は片親のため私が一人で全てをしています。小学校受験では苦い思いをしました。中学受験もまだ片親や親の資力がとわれることが多いと思いますが、どうしたら切り抜けられますか。 (小4男子・ 女性)

【松島先生のお答え】周りと比べないことがいちばん大切!ネットや合同説明会で情報収集も効率的に

シングルの家庭環境で中学受験をする場合、大切なことは周りと比べないことです。たとえば塾弁について「ほかの子は手作りの温かいお弁当を食べているのに、うちはそれができない。子どもがかわいそう」というような引け目を感じてしまうかもしれませんが、現実的に無理なことをがんばる必要はありません。子どもは親御さんが「仕事で忙しいから」とちゃんとわかっています。その分、休みの日はできるだけ一緒にご飯を食べてコミュニケーションをとってあげてください。それで十分に愛情は伝わります。

家庭学習がなかなか進んでいないようであれば、塾の自習室などを利用しましょう。学校選びについては、コロナの影響もあり、学校側も動画やSNSなど様々な媒体を使って情報発信をしています。まずはネットで情報を絞り込んだうえで学校見学をしてみましょう。合同説明会は、効率よくいろいろな学校情報を集めることができるのでおすすめです。

経済面ですが、大手進学塾に通わせるお金があれば私学に通わせることは可能だと思いますが、不安のある方は学校の特待生制度や国・自治体の私学助成金制度を調べてみましょう。

中学受験の記事、こちらもおすすめ

小3頃で悩む中学受験「する?」「しない?」プロに聞く親のスタンスは?「する」なら受験コンセプトノート作りを
まわりが中学受験で「ざわざわしはじめる」小学3年生 子どもが3年生になったあたりから、ママ友とのおしゃべりのなかに中学受験に関する...

お話を伺ったのは

松島 伸浩|花まるグループ・スクールFC 代表
1963年生まれ。花まるグループ常務取締役。教員一家に育つも、私教育の世界に飛び込み、大手進学塾で経営幹部として活躍。36歳で自塾を立ち上げ、個人、組織の両面から、「社会に出てから必要とされる『生きる力』を受験学習を通して鍛える方法はないか」を模索する。その後、花まるグループに入社。教務部長、事業部長を経て現職。のべ10,000件以上の受験相談や教育相談の実績は、保護者からの絶大な支持を得ている。子育て講演会、教育講演会は定員のため抽選になるほどの人気。『中学受験 親のかかわり方大全』『中学受験 物語ですらすら頭に入る よく出る漢字720』(実務教育出版)『算数嫌いな子が好きになる本 小学校6年分のつまずきと教え方がわかる』(カンゼン)など著書多数。Voicyにて「幸せな受験ラジオ」を配信中。
文・構成/HugKum編集部

編集部おすすめ

関連記事