アイスクリームがまだなかった時代。どうやってアイスクリームができたのかというお話
甘いものが大好きなある国の王さま。寒いときにはあたたかいクリームを、熱いときには冷たいクリームを、毎日3時きっかりに食べることを習慣にしていました。クリームがちょっとでも温かくなかったり、冷たくなかったりすると気難しい王さまは、怒り出すのです。
ある暑い夏の日。もうすぐ3時になるというのに、コック長は娘のストロベリーと一緒に、クリームがどうしても冷たくならなくて困っていました。
そのとき外から大きな物音が聞こえてきて……。
冷たいアイスクリームが、どうやって生まれたのかが綴られる愉快なお話。
読みやすく、読書感想文も書きやすいお話です
アイスの美味しい夏にピッタリのお話です。コックさんの7人の娘の名前が、バニラ、ストロベリーなど、みんなアイスクリームの味になっているのも、お子さんには楽しいのでは。
わがままな王さまの欲求に、コックとその娘たちがどうやって解決していくか、お話の起承転結がはっきりしていて、読書感想文も書きやすいと思います。
絵本ではなく読み物ですが、字も大きくて、1ページの分量は9行程。見開きに必ずさし絵が入っていて、読むのに苦にならない工夫がされています。
1冊を読み切ったという達成感を味わうには、ちょうどいい分量ではないでしょうか。
低学年のお子さんの読書体験の入り口に最適な1冊です。
中学年、高学年のおすすめ本はこちら
『王さまのアイスクリーム』
フランセス・ステリット/ぶん 光吉夏弥/やく 土方重巳/え 大日本図書
教えてくれたのは
ロングセラーから新刊書まで約15,000冊を取り揃え、絵本の原画展やイベントも定期開催している。ナルニア国>>>>
構成/Hugkum編集部