ナミビアの基本情報
まずはナミビアの首都、面積、人口、通貨、気候などの基本情報から見てみましょう。
国名
ナミビア共和国
首都
ウィントフック
場所

ナミビアがあるのは、アフリカ大陸の南端あたりです。北にアンゴラとザンビア、東にボツワナ、南に南アフリカと接し、西は大西洋に面しています。
日本との時差
7時間
日本のほうがナミビアより7時間進んでいます。
面積
82.4万㎢
日本の面積が約38万㎢ですから、ナミビアの面積は日本の約2.2倍です。
エリア
ナミビアには14の州があり、首都のウィントフックがあるのはホマス州です。

人口
257万人
東京都の人口が約1400万人ですから、ナミビアの人口は東京都の人口の約20%です。
言語・公用語
英語(公用語)、アフリカーンス語、独語、その他部族語

通貨
ナミビアドル
1 ナミビアドル=8.51円(2025年9月12日現在)
宗教
キリスト教、伝統宗教
歴史
ナミビアはドイツの植民地だった歴史があり、1884年から第一次世界大戦まで植民地支配が続きました。しかし第一次世界大戦が始まった1914年、隣接する南アフリカ連邦の軍隊がドイツ領の南西アフリカに侵攻して占領したのです。第二次世界大戦後の1945年に国際連合の信託統治領となり、実質的には南アフリカ連邦による統治が続くこととなりました。
これに対してナミビアでは独立を求める声が上がり、1966年には国連が南アフリカ連邦による統治を認めないことを決議、1968年にはナミビアと改称されました。しかしその後は闘争が続き、多数の犠牲者が生まれてしまいました。こうして、ようやくナミビア独立が成立したのは1990年のことです。
国旗

ナミビアの国旗は、青、赤、緑の色でデザインされています。青はナミブ砂漠を、赤はナミビア人が独立の闘争で流した血や犠牲を、緑は植物や農業資源を、左上のマークは太陽や生命のエネルギーを表しています。また間の白いラインは、平和と統一の象徴です。
天気・気候
ナミビアは日本の面積の約2.2倍と広い国土がありますが、そのほとんどが砂漠地帯。そのため年間を通して晴れが多く、夏の最高気温は40℃を超すほどですが、日没には急激に気温が下がることもあります。
季節は、11月から3月頃の雨季と、4月から10月頃の乾季に分かれています。またナミビアは赤道よりも南側にあるため、日本とは季節が逆で、日本が寒い季節に夏を迎え、日本が暑い時期はナミビアでは比較的涼しい気候になります。
ナミビアの治安・住みやすさ
ナミビアの治安や住みやすさはどうでしょうか?
治安は比較的安全
アフリカというと、治安があまり良くないイメージを持つ方が多いでしょう。しかしナミビアに関しては、アフリカの国々と比べると比較的治安が良いほうといえます。外務省「海外安全ホームページ」によると、ナミビアは全土で「十分注意してください」のレベル1が発令されています。

凶悪犯罪の件数は比較的少ないですが、スリ、置き引き、路上での強盗といった犯罪は多くみられ、実際に被害に遭った日本人旅行者も報告されています。観光客としては、人通りの少ない場所は一人で歩かない、日が暮れて暗くなったら外出を控える、知らない人に声をかけられても相手にしない、といった心がけが必要でしょう。
またアンゴラや、ザンビアとナミビアの国境付近などの一部地域では、地雷等が残っている可能性も指摘されています。ナミビアを訪れるなら、事前にこれらの情報をチェックして十分に警戒しましょう。
住みにくいとはいえない
日本と比べると犯罪件数が多いナミビアですが、アフリカの他の国々と比べれば治安が比較的良いほうです。砂漠地帯で厳しい気候であるといったことはありますが、決して住みにくい国とは言いきれないでしょう。
ナミビアの見どころ・観光
ナミビアの見どころや観光スポットで、おすすめの場所をいくつかご紹介しましょう。
ナミブ砂漠
ナミビアの観光ではずせないのがナミブ砂漠です。ナミビアで南北に1000km以上も広がる砂漠で、現在存在している砂漠のうち世界で最も古いもののひとつと考えられています。

砂に含まれる鉄分が酸化して赤色に変色しており、赤く輝く砂丘が続く景色は圧巻です。ここで暮らしていた先住民の言葉で「何もない」を意味する「ナミブ」の言葉から、ナミブ砂漠の名前がつけられました。
ナミブ砂漠は世界遺産に登録されており、ナミビアの主要観光スポットのひとつとなっています。特に美しい写真が撮れることで有名なのが、砂丘の入口から45kmのところにある「DUNE(デューン)45」と名付けられたスポットです。
トゥウェイフルフォンテーン
ナミビアには2つの世界遺産があり、1つがナミブ砂漠で、もう1つがトゥウェイフルフォンテーンです。ここはナミビア北西部にあり、紀元前1000年頃から紀元後1000年頃のものと考えられる遺跡。

岩石にはサイ、ゾウ、キリンなどの動物や人間などの絵が描かれていて、その数は2000点以上にもなります。アフリカの地で狩猟採集民がどんな暮らしを行っていたのかを理解するための、貴重な遺跡として保護されています。
フィッシュ・リバーキャニオン
フィッシュ・リバーキャニオンは、ナミビア南部にあるアフリカ最大の渓谷です。世界で大きな渓谷にアメリカのグランドキャニオンがありますが、この渓谷はそれに次ぐ世界第2位の規模といわれています。トレッキングにチャレンジしてもいいですし、壮大な景色を眺めてもいいでしょう。

ナミビアの特徴・有名なもの
ナミブ砂漠・MISIAが紅白歌合戦で中継
ナミビアで有名なものにナミブ砂漠があります。世界最古の砂漠のひとつであることもナミブ砂漠の有名なポイントですが、もうひとつご紹介したいのが、2012年の紅白歌合戦で歌手のMISIAがここから中継で生歌を披露したことです。日本で紅白歌合戦を見ている人々にとって、広大で神秘的なナミブ砂漠の景色が印象的に映ったことでしょう。
ヒンバ族

ナミビアには少数民族が暮らしていますが、そのうちで有名なのがヒンバ族です。強い陽射しから肌を守るため、赤い粘土にバターを混ぜたものを体や髪に塗っていて、全身が赤茶色であるのが特徴。その姿から「世界で一番美しい民族」などと表現されています。
砂漠があるアフリカの国ナミビア
アフリカ南部にある国ナミビアは、日本からとても離れた場所にある国のひとつです。しかし、壮大な景色を臨めるナミブ砂漠をはじめ、世界第二位の規模と言われる渓谷、フィッシュ・リバーキャニオンなど、見どころもたくさんあります。
アフリカの国々の中では治安が比較的良い国として、もしアフリカに目を向けるチャンスがあれば、ナミビアにも注目してみましょう。
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文・構成/HugKum編集部