夏も配信アニメがアツい！『キン肉マン』『先輩はおとこのこ』『異世界失格』話題の新作が続々登場！編集部オススメ3作品を紹介！

キンケシにハマった世代から子どもたちまで大興奮！『キン肉マン』完璧超人始祖編

すでに大きな反響を呼んでいる、往年の大人気格闘マンガのTVアニメ「キン肉マン」の新シリーズ『キン肉マン』完璧超人始祖（パーフェクト･オリジン）編はCBC/TBS系「アガルアニメ」枠にて毎週日曜23時半より放送中です。アニメとしては、実に32年という長い空白の時を超えての復活に、「キンケシ」ブームに沸いた昭和世代から、平成の親世代、令和の子どもたちまで、幅広い層から熱い視線を浴びています。

本作には、キン肉マン役の押しも押されもせぬスーパースター宮野真守をはじめ、上坂すみれ（ミートくん役）、小野大輔（テリーマン役）、小西克幸（ロビンマスク役）、梶裕貴（ウォーズマン役）、関智一（ラーメンマン役）、Kis-My-Ft2の宮田俊哉（ブラックホール役）など、今をときめく豪華声優陣が参加！

中でも特筆すべき点は、キン肉マンの初代声優・神谷明が、キン肉マンの父役・キン肉マンの師匠カメハメ役を務める点です。アニメーション制作は『攻殻機動隊』シリーズをはじめとする名作を多数輩出し、『黒子のバスケ』『ハイキュー!!』なども手掛けてきたProduction I.Gということで、格闘シーンのクオリティもお墨付きです。

今さら聞けない「キン肉マン」のヒストリーと新作の設定とは？

1980年代、「週刊少年ジャンプ」（集英社）の主力看板作品の1本だった「キン肉マン」は、1983年から放送されたTVアニメ化され、視聴率20％超えの人気作品に。劇場版も7本製作、累計1億8千万体以上もの出荷数を記録したカプセルトイ「キンケシ」の大ブームなど、社会現象をも巻き起こしてきました。

そんな「キン肉マン」が2011年に、当時と変わらぬ“週刊連載漫画”として、しかも「週刊少年ジャンプ」時代の続きから物語を再開させたことで、ファンたちは大喜び。その新たなストーリーが、今回アニメ化された『キン肉マン』完璧超人始祖編です。

正義超人、悪魔超人、完璧超人、往年のストーリーを彩ってきた三属性の超人軍が、各々の大義を掲げて繰り広げる新たな三つ巴の闘いを繰り広げます。その中で明かされていく“超人”という種のルーツ、重厚さを深めた各組織内の人間模様、アップデートされた超人たちの技の攻防と、熱い友情のドラマ。ぜひファミリー三世代で大興奮できる『キン肉マン』完璧超人始祖編で、大いに盛り上がっていただきたいです。

「LINEマンガ」の人気作をアニメ化した『先輩はおとこのこ』

次にご紹介するのはフジテレビのノイタミナ枠で毎週木曜24時55分より放送中の『先輩はおとこのこ』です。本作は、「次にくるマンガ大賞2021」Webマンガ部門で３位、「第5回アニメ化してほしいマンガランキング」1位を受賞し、「LINEマンガ」にて1億8000万ビューを突破した話題作のアニメ化作品となっています。

先輩の花岡まことは男の子ですが、「僕は人とはちょっと違うのかな……？」と思っているよう。なぜなら先輩は、男の子だけど、可愛いものが好き。でも、それっていけないことでしょうか？おかしいことでしょうか？そんなまことは、ある日の放課後、自分を“女の子だと勘違いしたまま”の後輩女子・蒼井咲から告白をされてしまいます！

まことは咲に「実は自分は男の子なのだ」と打ち明けますが、なんと予想に反し、咲はあきらめるどころか、「男女両方の先輩が楽しめる」とテンションアップ！さらに、「私が先輩の初恋の人になってみせます」と宣言しますが……。

まこと、咲、そしてまことをずっと近くで見守り続けてきた、幼馴染の竜二が織りなす恋と友情と成長の物語となっている本作。ただの恋のトライアングルではなく、新鮮な構図の青春模様が生き生きと展開されていくところがミソ。

改めて「誰かを好きになる」というとてもキラキラした感情に心を揺さぶられる本作。まさに多様性が叫ばれる令和の時代にフィットした青春アニメで、子どもと一緒に見たらアフタートークも盛り上がれそうです。

文豪を主人公にした意表を突く冒険譚『異世界失格』

続いてご紹介するのは、愛人と心中しようとするも、異世界へ転移してしまった死にたがりの文豪・センセーの冒険を描く異色の冒険ファンタジー『異世界失格』です。本作はAT-X・TOKYO MX・BS11ほかにて放送中ですが、局によって時間が異なったり、放送時間の変更も多いのでぜひ公式サイトをチェックしてからご覧ください。

ある日、とある文豪と、その愛人がこの世を去ります。憂い多き人生のごとく、渦を巻く激流へと身を投げるはずでしたが、なんとそれよりも早く、猛スピードで突っ込んできたトラックにはねられてしまったのです！なんとも強烈な展開ですよね。

文豪が目を覚ますとそこは、異世界の教会でした。案内人は、慈愛に満ちた瞳でこう言いました。「ようこそ冒険者よ。あなたは選ばれ、転移したのです」と。そう、この文豪は、勇者の使命を背負わされてしまったのですが、どうやら彼は、転移者の誰もが与えられる“あるもの“を持たなかったようです。

「ふふ。恥の多い生涯だ」とつぶやく文豪。この世でも、異世界（あの世）でも＜失格者＞の烙印を押された文豪（センセー）の冒険が幕を開けます。きっと、どこかにいるはずの最愛の人「さっちゃん」を見つけ出し、今度こそ、あの日の本懐、すなわち心中を遂げるために。

主人公のセンセーを演じるのは、“異世界モノ”初主演となる人気声優の神谷浩史。とある文豪のセンセーのモデルは、作中では明記されていませんが、名台詞や設定からして、やはり太宰治を彷彿させずにはいられません。ということで親子で見れば、文学そのものに触手が伸びるかもしれない、といううれしい効果も期待できそう。ぜひ夏休みに本作を見ていただき、文豪たちが残した名作たちにふれる読書タイムもぜひ設けていただきたい。

文/山崎伸子