学習マンガとしても人気の「はたらく細胞」
映画の原作は、細胞を擬人化したマンガ『はたらく細胞』(清水茜・講談社「月刊少年シリウス」所載)。細胞たちの愛らしいキャラクターに加えギャグ要素もあり、「おもしろくてためになる」マンガとして子どもから大人まで人気を博しアニメ化もされ、シリーズ累計発行部数1000万部を超えるメガヒットを記録しました。
実写化されると聞いたときに「どうやって実写化するの!?」と驚きましたが、監督を務めるのが『テルマエ・ロマエ』や『翔んで埼玉』の武内英樹監督と聞いて納得。コミカルな作品かと思いきや、まさかの大感動作になっています!
豪華すぎる!キャストをチェック
実写化が決定してから、永野芽郁=赤血球・佐藤健=白血球(好中球)のW主演が話題になっていますが、とにかくキャストが豪華すぎる!
芦田愛菜(漆崎日胡)・阿部サダヲ(漆崎茂)は実際の人間役ですが、山本耕史(キラーT 細胞)、仲里依紗(NK 細胞)、松本若菜(マクロファージ)、マイカピュ(血小板)、染谷将太(ヘルパーT 細胞)、深田恭子(肝細胞)、板垣李光人(新米赤血球)、加藤諒(先輩赤血球)、加藤清史郎(武田先輩)、片岡愛之助(肺炎球菌)、小沢真珠(黄色ブドウ球菌)、新納慎也(化膿レンサ球菌)、SEKAI NO OWARIのFukaseがといった、ずらりと並んだ名優たちの名前を見るだけでワクワクします。
またこの役名が体の組織ってところが気になりませんか!?そうなんです、この映画『はたらく細胞』はキャストが皆、体の中の組織や細胞を演じていて、外敵と戦い人間の健康を守るというのがこの作品の本筋でありながら、この作品の特殊さおもしろさを表しています。
コミカルとシリアスのバランスがいい!迫力があるアクションシーンも見どころ
「こういう作品だからこそ、アクションは本格的な方がメリハリがついて面白いだろうなと思った」と言う佐藤健の推薦で、アクション演出は大内貴仁(『るろうに剣心』『幽☆遊☆白書』)が担当。実写映画『るろうに剣心』ファンの筆者は、壁走りや高速回転、ワイヤーも駆使した多彩なアクロバティックな動きを取り入れた迫力のある佐藤健のアクションシーンを再び観ることができて嬉しい!!
そして、Fukaseが演じる謎に包まれた細胞たちの強敵と白血球の息をのむ戦いのシーンは必見です。
ここまで激しいアクションシーンは、はじめてだというNK細胞役の仲里依紗の演技もさまになっていてかっこいい!マンガのアクションシーンが実写でここまで再現できることに驚きます。
もちろん緊迫したシーンばかりではなく、子どもたちが演じる血小板のかわいらしいやり取りに思わずキュンとするシーンもたくさんあります。コミカルとシリアスのギャップがおもしろくて、観る人を夢中にさせます。
マンガと同じように白血球には、最近などを察知する「レセプター」がついています。レセプターが反応すると帽子のうしろについた〇の印が早押しクイズのように立ち上がるのですが、実写で改めてその姿を見るとシュールで笑えます。白血球はいたって真剣なのでそこがまた愛おしく感じます。
子どもと一緒に観たい!笑って泣いて勉強になる映画
人間界のシーンでは漆崎茂(阿部サダヲ)と日胡(芦田愛菜)の家族愛も描かれ、ふたりのからだの中で必死に働く細胞たちの世界もあり、さまざまな感情が渦巻きます。細胞に感情があったら、こんなにも感動的なドラマが生まれるのかと、映画の世界観に引き込まれていきます。
佐藤健が演じる白血球はマンガよりもクールな印象で、仕事に一生懸命取り組む姿に心打たれます。自分のからだの中にもこんなに優秀な白血球がいたら頼もしいだろうなと思うと、立派な白血球を育てるためにも生活習慣に気をつけて自分のからだの中ではたらく細胞を労わってあげたくなります。
芦田愛菜が「高校で免疫の勉強をしていた時に先生から勧められて読んでいた」とコメントしていたように学べるマンガとしても注目されていますが、細菌をキャラクター化すれば難しい勉強も楽しくなりますね。『はたらく細胞』は、泣いて笑って勉強になる!そして、自分のからだと向き合うきっかけをくれるような映画です。
『はたらく細胞』
【ストーリー】
人間の体内の細胞、その数なんと37兆個。酸素を運ぶ赤血球、病原体と戦う白血球、そのほか無数の細胞たちが、あなたの健康と命を守るために日夜全力ではたらいているのだ。
高校生・漆崎日胡は、父親の茂と2人暮らし。まじめな性格で健康的な生活習慣の日胡の体内の細胞たちは、いつも楽しくはたらいている。一方、不規則不摂生に日々を過ごす茂の体内では、ブラックな労働環境に疲れ果てた細胞たちがいつも文句を言っている。親子でも体の中はえらい違いだった。
仲良し親子のにぎやかな日常。しかし、その体内への侵入を狙う病原体たちが動き始める…。漆崎親子の未来をかけた、細胞たちの「体内史上最大の戦い」が幕を開ける!!!
【作品情報】
公開日:12月13日(金)
出演者:永野芽郁 佐藤健 / 芦田愛菜 山本耕史 仲里依紗 松本若菜 染谷将太 板垣李光人 加藤諒 加藤清史郎 マイカピュ
深田恭子 / 片岡愛之助 / 新納慎也 小沢真珠 鶴見辰吾 光石研
Fukase (SEKAI NO OWARI) / 阿部サダヲ
原作:清水茜「はたらく細胞」(講談社「月刊少年シリウス」所載)原田重光・初嘉屋一生・清水茜『はたらく細胞BLACK』(講談社「モーニング」所載)
監督:武内英樹
脚本:徳永友一
主題歌:Official 髭男dism「50%」(IRORI Records/Pony CANYON Inc.)
製作:映画「はたらく細胞」製作委員会
制作プロダクション:ツインズジャパン
©清水茜/講談社 ©原田重光・初嘉屋一生・清水茜/講談社 ©2024映画「はたらく細胞」製作委員会
配給:ワーナー・ブラザース映画©2024 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.
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文/やまさきけいこ