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「ヤンマー米ギャラリー」とは?
日本の米作りを長年支えてきた産業機械メーカー・ヤンマーが、“お米”をテーマに手がけた体験型ミュージアム、それが「ヤンマー米ギャラリー」です。

場所は、東京駅・八重洲口からすぐのヤンマー東京ビル1階。クリエイティブディレクター・佐藤可士和氏がプロデュースした空間には、サステナブルな「お米」や「農業」の未来について考えるきっかけを提供する体験型コンテンツがそろっています。
予約不要&入場無料で、誰でも気軽にふらっと立ち寄れるのも人気の秘密です。
白ごはんLOVEな息子と、いざヤンマー米ギャラリーへ
毎食、白ごはんがないだけでテンションが急降下するほど、“お米ラバー”の小4息子。そんな彼ならきっと夢中になるはず。そう確信して、親子でヤンマー米ギャラリーを訪れてみました。
館内に入るなり、息子の瞳がキラリ。目に飛び込んできたのは、ギャラリーのシンボル展示でもある「ヤンマートラクターYT357R」です。

艶やかな赤に、力強さが宿る堂々たるフォルム。そのカッコよさに引き寄せられるように、息子はそっと歩み寄り、しばらくの間じっと見つめていました。

スタッフさんのお話によれば、このトラクターはGPS機能搭載で、直進走行なら自動運転が可能。しかもエアコンつきで、快適に作業できる設計なのだとか。汗だくでハンドルを握って土の凹凸と本気で格闘……そんな昔ながらのイメージをいい意味で裏切る“未来型トラクター”に、親子そろって感嘆のまなざしを向けてしまいました。
トラクターの上に飾られているのは、稲わらで作られたヤンマーのブランドロゴマーク。

お米作りの過程で生まれる「稲わら」は、屋根材や肥料などに生かされ、自然と共にある暮らしを支えてきました。その魅力に触れる展示は、茅葺(かやぶき)職人・相良育弥氏監修のもと、素朴さと美しさが調和する、やさしい空間です。
地下1階から地上2階までの吹き抜け空間に広がる、桜の花びらが舞い踊るようなダイナミックな演出も見どころ。

「わぁー、思っていたところと全然違う!」。息子のその一言から、目の前の世界に一気に引き込まれていくワクワク感が伝わってきました。
お米の性格診断から世界の米料理まで! ユニークな体験コンテンツが盛りだくさん
館内の体験コンテンツは自由に楽しめますが、今回はより深くその魅力をお伝えするため、我が家はスタッフさんにご案内いただきながらじっくり体験してきました。
自分の性格をお米で例えると…? 「お米の性格診断」が楽しい!
日本には900種を超えるお米の品種があり、それぞれが甘み・粘り・香りなど、まるで人の性格のような個性を持っています。

そんな多様なお米の魅力を楽しく発見できるのが、こちらのコンテンツです。

タッチパネルで質問に答えていくと、自分の性格に似たお米の品種を教えてくれるんです。

息子の診断結果は、「知的で好奇心あふれる“ヒノヒカリ”タイプ」。ヒノヒカリは、九州を中心に全国で愛されているお米の品種。ふと出会った銘柄が、お米への興味をぐっと広げてくれそうですよね。
ゲーム形式で「お米作りの知恵」を学ぶ
米作りには、天候や気温の変化、害獣や害虫の被害など、さまざまな課題がつきもの。

こちらのコンテンツでは、サイコロを使ったゲーム形式で、農家さんがどのような知恵や工夫で問題を乗り越えてきたのかを楽しく学ぶことができます。

いくつかあるサイコロの中から、「これは効きそう!」と思う解決法を選んで置くと、当たっていれば「解決」の文字が出てきます。

一見すると簡単そうですが、意外と難しくて、大人でも迷ってしまう場面も。時間制限がある中で、息子は一度目のチャレンジでは残念ながら失敗。でも、二度目にはしっかり攻略! この「ちょいムズ」加減が、考える力や学びを深めるきっかけになりそうだと感じました。
技術的な「お米作りの発展」を学べるアニメーション
5面に並んだ迫力の画面で、お米作りの発展を学べるコンテンツも。

手作りの道具でお米作りをしていた時代から、機械が導入された現代まで。その過程でどれほど作業が効率化されたかを、アニメーションでわかりやすく振り返ることができます。

なかでも印象的だったのは、ICT(情報通信技術)やAI、ロボット技術などの先端技術を活用した「スマート農業」の取り組み。効率化・高品質化・省力化をめざす新しい農業のカタチは、“未来の話”ではなく、すでに各地で実践されているという事実に驚かされました。
「お米の料理MAP」では世界の知られざるお米料理も!
私たちにとって身近な存在の「お米」ですが、世界にはまだ知らない楽しみ方や、魅力的な味わいがあふれています。味もカタチも、国によってさまざま。

お米料理に込められた文化や物語を、楽しく知るコンテンツです。

面白いのは、料理の注文体験ができるところ。気になる一皿をマイクに向けて話しかけると、スクリーンが反応し、その料理の魅力やレシピが映像で展開されます。

知らなかったお米料理の数々に驚きながら、息子も夢中で楽しんでいました。
今回、我が家が楽しんだ4つの体験コンテンツに加え、お米の魅力に迫る映像コンテンツも現在リニューアル中とのこと。公開が待ち遠しいですね。
やっぱりお米ってすごい! アイスで締めくくる、やさしい発見の時間
コンテンツ体験をじっくり満喫したあとは、館内入ってすぐのテイクアウト中心のカフェ「YANMAR CAFE」に立ち寄るのはいかが?

こだわりのノンアルコールの甘酒や、日本酒アイスクリーム専門店の「SAKEICE Tokyo Shop」の大人のアイスなどが並びます。

ギャラリーを出て左の小道を進んだ先にある「SAKEICE Tokyo Shop」の店舗では、子どもも食べられるノンアルコールのアイスも販売中。お米をパウダー状にして混ぜ込んだものや、粒のまま練りこんだものなど、ちょっと珍しいお米アイスが味わえます。
やさしい甘さがじんわり。変幻自在なお米の底力を味わった特別なひとときでした。
体験をまとめるだけ! 1日完結の自由研究はヤンマー米ギャラリーで
毎日食べているお米なのに、実は知らないことがたくさん。東京駅前のヤンマー米ギャラリーでは、そんなお米の秘密や、進化するお米づくりの現場を親子で体感しながら学べます。息子も目をキラキラさせていて、心に残る時間になったようです。

展示を巡りながら、「なるほど!」を集めていくうちに、気づけば1日で自由研究を完成させられるだけの素材が集まる「ヤンマー米ギャラリー」。無理なく、でもしっかり学べるのがうれしいポイントです。
さらに、お米を使った料理作りに挑戦したり、「どうしてこうなるの?」という素朴な疑問を親子で深掘りしたり…。身近なお米から広がる、新しい発見がきっと待っています。
この夏、お子さんといっしょにヤンマー米ギャラリーを訪れてみてはいかがでしょうか?
ヤンマー米ギャラリー

場所:〒104-0028 東京都中央区八重洲2丁目1-1 「YANMAR TOKYO」1F
アクセス:JR各線「東京駅」八重洲中央口、八重洲南口、八重洲北口 から徒歩1分
JR各線「東京駅」ヤエチカ 直結
東京メトロ銀座線・東西線、都営浅草線「日本橋駅」 A3・B1・B3出口 から徒歩約6分
東京メトロ銀座線「京橋駅」8出口 から徒歩約7分
東京メトロ東西線「大手町駅」B7・B10出口 から徒歩約15分
東京メトロ丸ノ内線「東京駅」 から徒歩約10分
開館時間:10:00~19:00 ※YANMAR CAFEの営業時間は10:00~17:00になります。
休館日:毎週月曜 ※月曜が祝日の場合は開館し、翌日(営業予定日)が休館になります
料金:無料 ※カフェは有料
公式HPは>>こちら
※上記情報は変更となる場合があります。お出かけの前に、公式HP等で最新の情報をご確認ください。
取材・文/あゆーや


