グミ作りは作って食べるだけでなく、一緒に考えて工夫する工程そのものが、子どもとの大切な時間になります。どんな味にするか、どんな形にするかを話し合うだけでも、親子の楽しい時間ですよね。うまくいかないことも含めて、自由さが楽しめるのは、手作りおやつならではの魅力です。
子どもの「やってみたい!」という気持ちを大切にしながら、グミ作りを楽しんでみませんか?
グミの基本をおさえよう
親子で一緒に挑戦しやすい、基本レシピと準備のポイントを紹介します。失敗しにくい作り方をみていきましょう。
材料3つでできる! 基本のグミレシピ
手作りグミは、ゼラチン・果汁・砂糖の3つの材料で作れるおやつです。

材料を混ぜて加熱し、型に流して冷やすだけなので、子どもにも取り組みやすい工程です。
大人はそばで見守りながら、できるだけ任せてみるのもよいかもしれませんね。ちょっぴりキッチンが汚れることもありますが、それも楽しい思い出のひとつになりそうです。
ジュースは、果汁の種類によって味の変化が楽しめるため、子どもと相談しながら選んでくださいね。
冷やすだけでOK! グミが固まる仕組みと注意点
ゼラチンは、事前にふやかしてから加熱し、よく溶かします。商品によっては電子レンジで溶かせるものもあるので、使いやすいものを選ぶとよいでしょう。
どちらにせよ、溶け残りがあると、食感にムラが出る場合があるので、よく溶かすことが大切です。

冷蔵庫で1〜2時間冷やせば、ほどよく固まって食べやすくなります。冷やす時間が長くなると表面が乾いてくるので、ラップをかけて防いでください。
基本のグミレシピ
家庭で作れる、基本的なグミレシピをご紹介します。加熱して冷やすだけのシンプルな工程ですよ。

・材料
(製氷皿や小さめのシリコン型 約20個分)
粉ゼラチン 10g
水(または果汁100%ジュース) 100ml
砂糖 30〜50g(好みに応じて調整)

・作り方
【1】小鍋に水またはジュースを入れ、粉ゼラチンをふり入れて5分ほど置きます。

自然にふやけるまで待つのがポイントです。

【2】待っている間に、型の準備をします。シリコン型がなくても、ラップを敷いたトレイでもOKです。
【3】鍋をごく弱い火にかけて、ゼラチンが完全に溶けるまでゆっくりと混ぜます。

沸騰させると、固まらない場合があるので、注意してください。
【4】ゼラチンが溶けたら砂糖を加えて混ぜ、完全に溶かします。
【5】火を止めたら粗熱を取り、型に流し入れます。

【6】冷蔵庫で1〜2時間冷やし、固まったら切り分けて完成です。
グミの食感や見た目を自由にアレンジ!
子どもの好みや年齢に合わせて、グミの食感や色合いを工夫する方法を紹介します。
やわらかめ? かため? ゼラチンの量で変わる食感

グミの食感は、ゼラチンの量を変えることで、やわらかくも、かたくも仕上げられます。
具体的には、ゼラチン5gに対して水100mlでやわらかめ、8gに対して水80mlにするとかための食感になります。
(参考までに、手作りゼリーでは、5gのゼラチンに対して約250mlの液体を加えるのが一般的な目安です。)
年齢が低いお子さんには、やわらかめのほうが食べやすい場合が多いようです。
色や味を変えて楽しむアレンジアイデア
ジュースの種類を変えるだけでも、グミの見た目や味にバリエーションが生まれますよ。
ぶどうやりんご、みかんなど、果汁100%のジュースを使えば、自然な色合いと香りが楽しめます。
ただし、パイナップルなどの果汁には、ゼラチンの凝固を妨げる酵素が含まれています。この酵素は、およそ70℃以上に加熱することで働きが弱まるため、使用する際は一度温めてから加えると、固まりやすくなります。

発色のよいカラフルなグミを作りたい場合は、かき氷シロップを使えば作れますよ。逆に、水と砂糖だけで作れば、透明感が美しいグミになります。
ヤクルトや、カルピス(希釈タイプ)で作れば、酸味が爽やかなグミに仕上がります。
キャラ色・季節色で「見た目も楽しい」工夫
子どもが好きなキャラクターの色や、季節の行事に合わせた色合いにしてみるのも楽しいアイデアですね。
ハロウィンにはオレンジや紫、春にはピンクや黄緑など、色の工夫で気分が変わります。食べる前からワクワクするような見た目は、手作りならではの魅力といえるでしょう。
特別な道具や材料がなくても大丈夫
思いついたときに、サッとグミ作りを始められると、うれしいですよね。身近なもので作る方法を紹介します。
型がなくても作れる! 家庭にあるもので代用
製氷皿やスプーン、小さな密閉容器などを使えば、シリコン型がなくてもグミ作りは楽しめます。
固まった後、容器を湯煎でほんのり温めると、ゼラチンが溶けて、型離れがよくなります。
さらに簡単なのは、ラップを敷いたトレイに材料を流し込み、冷やしてから切り分ける方法です。子どもの手でも扱いやすいサイズにカットすれば食べやすく、見た目も可愛らしく仕上がりますよ。

砂糖の代用甘味料
砂糖をてんさい糖に代えたり、水飴や、はちみつなどを使うこともできます。どれもやさしい甘さで、子ども向けのおやつとしても取り入れやすいです。
ただし、はちみつは1歳未満の乳児には使えないため、家庭の状況に合わせて選んでくださいね。
代用する甘味料によって、グミの食感がかわる場合があります。また、甘味を足しすぎると固まりにくくなり、べたついたりすることもあります。基本のレシピを目安に、極端にたくさん入れないよう、調整してください。
作ったあとの楽しみ方と保存の工夫
できあがったグミの、意外な活用アイデアや、保存・衛生面で気をつけたいことをまとめます。
飾る・盛りつける・楽しむ! 食卓でのアレンジ
グミはそのまま食べるだけでなく、デザートのトッピングにも使っても楽しいです。ヨーグルトやゼリー、パフェに添えると見た目が華やかになり、おやつの時間がより楽しいものになります。

カラフルなグミは、お弁当のすき間に活用すると、賑やかなお弁当に仕上がりますよ。ちょっとした彩りにも便利ですね。
冷蔵保存・持ち歩きで気をつけたいこと
手作りのグミは保存料を使用していないため、冷蔵庫で保存しても2~3日程度を目安に食べきるように気をつけてください。
暑い季節には特に注意が必要です。ゼラチンは一度固まっても、25℃を超えると再び溶け始めます。持ち歩く際は、保冷バッグや保冷剤を活用しましょう。
手軽で楽しい、家庭の「実験おやつ」として
日常の中で、子どもの創造力や関心を引き出してくれる手作りグミ。親子で過ごす時間のひとつとして、無理なく気軽に取り入れられるおやつです。ほんの少しの工夫で、見た目も味も広がる楽しさを、ぜひご家庭でも体験してみてください。
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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)

