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忙しい日の食卓に! トロは頼れる万能食材
毎月16日は「トロの日」。回転寿司チェーンを運営するカッパ・クリエイト株式会社が制定した記念日で、「ト(10)ロ(6)」の語呂合わせが由来です。日本の寿司文化に欠かせないマグロのトロは、脂がのってとろける食感が魅力の高級部位。特に大トロや中トロは特別な日のごちそうとしても人気があります。
また、「トロ」と名のつく食材は、マグロの他にも、豚トロや鶏の手羽トロなどがあります。ジューシーでとろけるような食感が魅力の部位ですよ。脂がのって食べ応えがあり、子ども向けの味付けもしやすいため、日々のごはんやお弁当に取り入れるご家庭が増えています。
家族みんなが楽しめる、トロを使ったレシピや、手軽に食卓に加えるコツを見ていきましょう。
マグロのトロを家庭で味わう
脂がのったマグロのトロは、シンプルに味わっても十分にごちそうです。ごはんにのせたり、手巻きにしたりと家庭でも手軽に楽しめます。特別な日だけでなく、トロの日に合わせて気軽に取り入れてみてはいかがでしょうか。
マグロのトロ、香草パン粉焼き
脂がのったトロや赤身を香草パン粉で包んで焼くと、香ばしさとジューシーさが引き立ちます。オーブントースターで手軽に作れるので、トロの日の食卓にぴったりです。

・材料
(2人分)
マグロ(柵) 200g
生パン粉 カップ2/3
【A】
パセリ(みじん切り)大さじ2
塩 小さじ1/4
オリーブ油 大さじ2~3
・作り方
【1】マグロは常温に戻します。
バットにパン粉を入れ、【A】を加えて混ぜます。マグロを入れ、両面に香草パン粉をまぶします。

パン粉を上からのせるようにして全体を覆うときれいに仕上がりますよ。

【2】オーブントースターの天板に【1】をのせ、残った香草パン粉をかけます。オリーブ油を全体にふりかけ、約10分焼きます。焦げそうなときはアルミ箔をかぶせてください。
オリーブ油をかけるとパン粉がしっとりして香ばしく焼き上がります。
【3】焼き上がったら食べやすい大きさに切り分け、器に盛り付けて完成です。
マグロだけじゃない! 豚トロの魅力を紹介
「トロ」と名のつく食材は、マグロだけではありません。家庭でおなじみの「豚トロ」や「鶏の手羽トロ」も、手軽に楽しめる人気食材です。ここからは、毎日のごはんやお弁当に役立つ肉のトロレシピを紹介します。
豚トロを味わう方法
豚トロは「トントロ」と呼ばれ、豚の首まわりの部位のことを指します。もともとは焼肉店で付けられた名称で、定番として人気があります。
食感は、脂がのっているのでジューシーながらも、弾力があるのが特長です。

「豚トロ」を入手する方法
スーパーでも見かけることが増えてきた豚トロですが、万が一ない場合は、脂身が多めの豚バラを厚切りで使うことで、近い仕上がりになります。
または、お店のバックヤードに在庫がある場合があります。精肉担当の方に「豚の首まわりの肉(豚トロ)が欲しい」と伝えると、切り分けてくれることもありますよ。
さらに、ネット通販では「豚トロ」や「ネック」として販売されていることがあります。まとめ買いして冷凍保存すれば、必要な分だけ取り出して使えます。
・九州産トントロ900g

スライスした豚トロが、300gずつ3パックの小分けサイズなので、使いやすいです。
豚トロの特徴と家庭での人気レシピ
豚トロは、キャベツやもやしと一緒に炒めるとボリュームも栄養もアップ。しっかりした味付けにすれば、ごはんが進む一品になります。

・材料
(2〜3人分)
豚トロ 200g
キャベツ 1/4個
もやし 1/2袋
【A】
しょうゆ 大さじ1
みりん 大さじ1
酒 大さじ1
おろしにんにく 少々
ごま油 小さじ1
塩こしょう 少々
・作り方
【1】豚トロは一口大に切り、軽く塩こしょうをふります。キャベツはざく切りにします。
【2】フライパンにごま油を熱し、豚トロを中火で炒めます。焼き色がしっかりとつくまで炒めてください。
【3】豚トロに火が通ったら、キャベツを加えます。
豚トロから出た油が、キャベツ全体にまわったら、もやしを加えます。油を馴染ませるように、全体を炒め合わせます。
【4】野菜がしんなりしてきたら、【A】の調味料をすべて加えて全体に絡めます。
・ポイント
野菜の食感を残すように、炒めすぎないのがコツです。
豚トロから出た脂をキッチンペーパーで軽く拭き取ると、さっぱりと仕上がります。
お弁当にも! 鶏の手羽トロ、おすすめレシピ
手羽トロは一口大に販売されていることが多いため、唐揚げや照り焼きにすれば、お弁当箱に詰めやすく便利です。忙しい朝に重宝するおかずとして、家庭でも活躍するでしょう。
「手羽トロ」とは?
手羽トロは手羽元の骨まわりを外して食べやすくした部位です。一羽からわずか60gほどしか取れない希少部位として注目を集めていますよ。
別名で「ふりそで」や、「鶏の肩肉」とも呼びます。

ムネ肉よりもジューシーで、モモ肉ほど脂っこくない中間的な味わいが特徴です。コラーゲンを多く含み、弾力のある食感も人気の理由です。
・国産鶏手羽とろトロ 肩肉部位 2kg冷凍

「手羽トロ」の調理ポイント
お弁当のおかずにするときは、焼き方の工夫がポイントです。コラーゲンが豊富なため、強火で一気に焼くと固くなったり、生焼けになったりしやすい傾向があります。
火加減を弱めにして、じっくり火を通すことで、皮はパリッと、身は弾力のある食感に仕上がりますよ。
また脂が多いため、油は控え目にして焼くのもコツです。余分な脂が落ちて、冷めても食べやすいおかずになります。
家庭で簡単! 手羽元から手羽トロを外す手順
スーパーによっては取り扱いのない「手羽トロ」。じつは、手羽元の骨から簡単に外して、ご家庭で作れることをご存じですか? 少し手間はかかりますが、骨の周りのジューシーな肉を無駄なく使えるのが大きな魅力です。骨がないので子どもでも食べやすく、覚えておいて損はありません。
キッチンバサミを使った手羽トロの取り外し方をご紹介します。
【1】手羽元の水気を、キッチンペーパーでしっかりと拭き取ります。骨の位置がわかりやすいように、全体をよく観察しましょう。
皮目を下にすると、真ん中に筋目があるのがわかります。ここからハサミを入れます。

【2】切り込みを入れた部分から、骨に沿って少しずつ肉をそぎ取るように外していきます。

【3】筋や軟骨があるので、無理に引っ張らず、骨に沿って丁寧に切るのがコツです。反対側も同様に切り開きます。

【4】最後に裏側を切り離せば、骨を取り外せます。
食べやすいサイズに切り分けましょう。唐揚げや照り焼き、塩焼きにすれば、市販の手羽トロと同じようにおいしく調理できます。
手羽元1本から取れる肉はわずかなので、複数本まとめて下準備をしておくのがおすすめです。外した骨からも出汁が出るので、スープに利用すれば、無駄なく活用できます。
手羽トロのさっぱり塩焼き

手羽トロは脂と赤身のバランスが良く、焼くだけでやわらかく仕上がるのが魅力です。シンプルな塩味にレモンを添えると、子どもも大人も食べやすいさっぱりとした一品になります。
・材料
(2〜3人分)
手羽トロ 250g
酒 大さじ1
塩 小さじ1/3
こしょう 少々
レモン 1/2個(くし切り)
・作り方
【1】手羽トロは一口大に切り、酒と塩をふって5分ほど置いて下味をつけます。
【2】グリル、トースター、またはオーブンを温め、手羽トロを中火で両面こんがりと焼き色がつくまで焼きます。
【3】中までしっかりと火が通ったら、仕上げにこしょうをふります。
【4】器に盛り付け、くし切りにしたレモンを添えたら完成です。
・ポイント
お弁当に入れる場合は、しっかりと中まで火が通っているか確認しましょう。冷めてから詰めれば衛生面で安心です。
大人向けには、仕上げに粗挽きブラックペッパーをたっぷりふると、より風味豊かな一品になります。
トロをお弁当や作り置きに活用するコツ
トロはジューシーで食べ応えがありますが、調理の仕方によって、冷めてもおいしく食べられるのが大きな魅力です。忙しい朝や夕食準備の時間短縮に役立つ活用法をチェックしましょう。
冷凍保存や作り置きのポイント
豚トロや手羽トロは、焼いてから小分けにして冷凍保存するのがおすすめです。必要な分だけ取り出せるので便利ですよ。
解凍は電子レンジよりも、自然解凍やフライパンで加熱する方が、食感が損なわれにくく、おいしくいただけます。
保存期間の目安は、調理済みの場合で2週間以内が安心です。
子どもが喜ぶ味付けの工夫
お弁当に入れる場合は、小さくカットし、ピックに刺すと、子どもでも食べやすくなりますよ。
唐揚げや、ソテーにして甘辛い照り焼き味や、ケチャップ味など、子どもが好きな味付けにすると喜ばれます。

家族で楽しむ「トロの日」
豚トロや手羽トロは、ジューシーで食べ応えがありながら、アレンジが自在でとても便利な食材です。野菜と組み合わせれば栄養バランスも整い、子どもから大人まで満足できる一皿になります。
毎月16日の「トロの日」をきっかけに、マグロのトロはもちろん、豚トロや鶏の手羽トロなど、いろいろな「トロ」を家族で味わってみてはいかがでしょうか。忙しい日の食卓やお弁当に、きっと頼れる存在になってくれますよ。
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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)