美しい宇宙をビンの中に表現する「ギャラクシージャー」
ギャラクシージャーは、ビンの中に宇宙を表現する海外で人気のクラフトです。初めて見た人は思わず「わぁ! これ、どうやって作ったの?!」と聞いてしまうような美しい宇宙を、意外な材料を使って、簡単に作ることができます。
シンプルに工作としても楽しめますが、図鑑やネット検索で出合った宇宙の写真を見ながら制作すれば、子どもが宇宙に興味を持つきっかけにもなるかもしれません。
用意するもの
ビン
綿(ビンの容量100mlあたり約4gの綿が入ります)
水
使うもの
細い筆
絵の具
※アクリル絵の具がおすすめ。水彩絵の具でも着色できますが、数日たつと色が底に沈みます。
※メインカラー2色・アクセントカラー1色を使用します
ラメやスパンコール
天体写真を見て、どんな色を使うか選んでみよう
余裕があれば、ギャラクシージャーを作る前に、図鑑やインターネットで天体写真を見ながら、お子さんと一緒に「どんな色の宇宙を作りたいかな?」と考えてみるのがおすすめです。

私は今回、この写真の色合いをヒントにギャラクシージャーを作ることにしました。
肉眼で宇宙を見ると宇宙は真っ暗に見えますが、天体写真では、肉眼では見えない色を強調したり、波長ごとに色を割り当てたりすることで、鮮やかで美しい宇宙を私たちに見せてくれています。
天体写真には、眺めているだけでも思わずうっとりしてしまうほどの美しさがあります。そんな写真をいくつか見比べながら、「どんな色の宇宙を作りたいか」を決めたら、いよいよ制作に取りかかります!
ギャラクシージャーを作ろう
1. ギャラクシージャーの中の宇宙は、実はぎゅうぎゅうに詰められた「綿」がベースとなっています。
まず、ビンのサイズにちょうど良い量の綿を用意します。今回私が使用したのは200ml弱のビンだったため、4g×2=8gの綿を用意しました。

2. 綿は、小さくちぎって、少しずつ入れるのがコツ。指先で丸めるようにして、ビンの底から詰めていきましょう。

3. ビンの半分まで綿が入ったら、ひたひたになるまで水を注ぎます。

4. 筆で綿を押して、水を吸い込ませます。水を吸って、綿が小さくなります。

5. 綿をビンの首(スクリューになっている部分)の下まで追加します。またひたひたになるまで水を入れ、筆で押します。綿がビンの首の下までぎゅうぎゅうに入るまで、この作業を繰り返しましょう。用意した綿のほとんどが入ると思います。少し綿が余ってもOKです。

6. ビンの首の下まで綿と水が入ったら、いよいよ色付けです! 色の数が多いとビンの中が濁りやすいため、選んだ宇宙の写真をヒントに、メインカラーの絵の具を2色・アクセントカラーの絵の具を1色選びます。
今回は紫・青をメインのカラーに、赤をアクセントのカラーに使うことにしました。色を選んだら、絵の具をほんの少しパレットに出しましょう。

7. 筆の先に、少しだけ絵の具をつけて、ビンのガラスに沿って沈めます。すると、綿と水に色がつきます。

8. 筆を動かしてみます。すると色に濃淡がつき、グラデーションになります。

9. 紫の隣に青を入れていきます。紫と同じように、筆の先に少しだけ絵の具をつけ、ビンの中に沈め、動かしてグラデーションにします。

10. 次にアクセントカラーの赤を入れます。メインのカラーより、さらに少なめに筆の先につけ、色を入れます。

11. どんどん色を入れ、全体に色をつけていきます。

12.全体に色をつけることができたら、筆を綿とビンのガラスの間に差し入れ、綿をずらしてみます。綿の繊維と色が動き、宇宙の星雲のような複雑な動きが生まれます。ビンを一周させながら、少しずつ綿をずらしてみましょう。

13. 最後に、ラメやスパンコールを入れます。綿にラメなどが絡まらないよう、ビンの口より5mmほど浅く、少し水を足します。水の上にラメやスパンコールを散らし、筆で押して沈めましょう。なかなか沈まない場合は、食器用洗剤を数滴垂らすと良いでしょう。

14. 全体にラメやスパンコールが行き渡ったら、ふたを閉めます。ビンの中に美しい宇宙ができあがりました!

15. 絵の具を替えれば、違った雰囲気の宇宙を作ることができます。例えばメインカラーに紫・エメラルドグリーン、アクセントカラーにピンクを使えば、かわいらしい雰囲気のギャラクシージャーに。

いろいろな色を使って、自分だけの宇宙を作ってみてくださいね。
【連載:あそび作家/工作アーティストに教わる 素敵クラフト】
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記事監修
慶應義塾大学総合政策学部卒業。リクルートライフスタイルにて企画職として勤務し、広告制作・講座運営に関わる。その経験を活かし、身近な素材から子どもも大人も夢中になれるあそびや工作を生み出し伝える活動を行っている。「つくる・えがく×内面探究」をテーマに、自分らしさを表現できる体験や、感性に触れる時間を大切にしている。保育・教育系の雑誌やWeb連載・親子向けワークショップなど幅広く活動中。2児の母。

