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東京都発! 子ども向けデジタル創作体験スペース「くりらぼベース」とは?
くりらぼベースは、東京都が推進するプロジェクト「とうきょうこどもクリエイティブラボ(くりらぼ)」の一環として設置された、常設型のデジタル創作体験スペース。

有楽町にある東京イノベーションベース(Tokyo Innovation Base/TiB)1階にあり、小・中学生を対象に、ゲームプログラミングや音楽編集、3Dプリンターによる造形など、全8種類のデジタル創作体験を提供しています。
事前予約も参加費も不要! 放課後や週末にふらっと立ち寄れる気軽さが魅力です。専門スタッフが常駐していて、初心者でも安心してチャレンジできる環境が整っています。
無料でここまで⁉ 小4息子も感動しまくり、くりらぼベースのデジタル創作体験5つ
JR山手線、京浜東北線・有楽町駅京橋口から徒歩1分の「くりらぼベース」は、子連れでもサクッと行ける駅近スポット。

しかも予約なし&無料で立ち寄れて、まさに子連れの神スポットですよね。雨の日のおでかけ先にも持ってこいかも! 東京イノベーションベースの入り口を入るとすぐ目に入る電光掲示板が「くりらぼベース」の目印です。

広々としたテーブルに8台のタブレットが並び、最大8人まで一斉に体験できるスタイル。

席に着いたら、さっそくデジタル創作体験のスタートです。
まるで粘土遊びの進化版! 「3Dモデル/3Dプリンタ体験」
最初に息子が挑戦したのは、「3Dモデル/3Dプリンタ体験」。これまでも気になっていたけれど、料金の高さがネックでなかなか踏み出せずにいました。ここなら無料だから、気軽にチャレンジさせてあげられるのが何よりうれしいポイントです。
まずはスタッフと一緒に作品見本を眺めながら、「何をつくる?」と相談タイム。

しばらく悩んでいた息子ですが、最近ハマっている飛行機に決めたようです。さあ、いよいよタブレットを使って、飛行機の3Dモデルづくりに挑戦です。

画面上の球体の端をぐいっと引っ張ってのばしたり、キュッと縮めたり。少しずつ形を変えながら、理想のフォルムに仕上げていきます。

表面を滑らかにしたり、あえて凹凸をつけたりと、テクスチャーも思いのまま。まるで粘土をこねるような感覚で、画面の中で自由に造形できるのが新鮮です。
「えっ、ここから本当に飛行機になるの⁉」と、正直ちょっと不安になった瞬間もありましたが、スタッフのスマートなサポートで、見る見るうちに飛行機っぽい形になっていきます。

最近はデジタル体験ができる場所も増えてきたけれど、親が操作方法を教えられないと、なかなか進まないことも。

でもここでは、スタッフがそばで丁寧に教えてくれるから、作業もサクサク進むのが本当にありがたい!
3Dモデルが仕上がったら、そのデータを3Dプリンタへと送信。

プリント完了までの時間は作品によっても異なるそうですが、目安として約15分とのこと。この間、ほかの体験にも挑戦できるのですが、息子は3Dプリントの進行や仕上がりが気になって仕方ない様子で、ずっとプリンタの前に張り付いて見守っていました。
そして、完成品を手にした瞬間、思わず親子で「すごっ!」と声がもれるほどの驚き。

機体の滑らかな曲線や、翼の鋭いフォルムまで見事に再現されていて、予想をはるかに上回るクオリティでした。
焼き印みたいな仕上がりに感動 「 レーザーカッター体験」
お次は、自分で描いた絵や文字をレーザーで素材に焼き付ける「レーザーカッター体験」です。まるいコースターをデザインすると聞いた息子は、「これはエンブレムにぴったり!」と即決。

車好きの息子がタブレットで作成したデータは、なんと日産のエンブレムでした(笑)。
レーザー加工機に作成したデータを送信すると、すぐに加工がスタート。

レーザーが素材にじわじわと焼き付けていく工程に、思わず胸が高鳴ります。絵柄が少しずつ浮かび上がってくる様子に、息子もじっと目を離さず見入っていました。
そして、完成した作品がこちら!

まるで“焼き印”のような風合いに仕上がったコースターを手にして、息子も「わぁ…!」と感嘆の声。手描きの線の揺れやクセがそのまま残り、まさに息子らしさが刻まれた一枚になりました。
ストーリーは無限大! だからハマる‼ 「コマ撮り映像制作」
次に体験するのは、写真をつなげて動きを表現する「コマ撮り映像制作」。自宅でも気軽にできそうと思いつつ、専用アプリが必要と知ってハードルを感じ、なかなか挑戦できずにいました。だから今回、気軽に試せるのがうれしい!

登場させるものを決めたら、少しずつ動かしながら1枚ずつ撮影。

息子は電車や線路、車を使って、夢中でコマ撮りに挑戦していました。
アプリが静止画を自動でつないでくれるから、あとは再生ボタンを押すだけで超簡単! 息子が考えた“線路を車が横切るシーン”もちゃんと再現できていて、ストーリー性もバッチリです。ひらめくたびに物語が広がって、楽しさは加速するばかり。「そろそろ終わろっか?」と声をかけても、息子にはまったく届きませんでした。
作成した映像データそのものは持ち帰れませんが、再生中の様子をスマートフォンなどで撮影すれば、動画として記録して持ち帰ることができます。
紙の中の物語が現実世界に飛び出す⁉「AR体験」
もし紙の中に描いた世界が、目の前にふわっと現れたら…⁉ そんな夢みたいな体験ができるのが、こちらの「AR(拡張現実)体験」です。

まずは8種類の絵柄から、好きなものを1つ選びます。「左側の2つはゲームとしても遊べるよ」と聞いた息子は、迷わず右上のペンギンをチョイス。

色鉛筆で塗り絵を仕上げて、いざタブレットで読み込み。すると、画面にペンギンが出てきて、ぴょこぴょこ動きだすんです!

絵を傾けると、画面の中の氷もいっしょに傾いて、ペンギンがツルツル〜ッ。降ってくる雪の結晶にタッチすると、ペンギンがキャッチするゲームが始まり、息子も夢中で遊んでいました。
描いた世界がそのまま動いて、ゲームになるなんて! なんだか不思議でとっても楽しく、心がふわっと弾むようなひとときでした。
つくって遊べる! 楽しさ満載の「ゲーム制作」
実はプログラミングを習っていて、ゲーム制作も経験ある息子。だから「今回は見送ってもいいかな」と思ったのですが、何か新たな発見があるかもしれないと思って挑戦してみることにしました。
今回つくるのは、ピンポン玉ゲーム。

使用するのは、子ども向けのプログラミングツール「Scratch(スクラッチ)」です。

指示が書かれたブロックを組み合わせるだけだから、初心者でも安心してゲームづくりにチャレンジできるのが魅力です。
ただゲーム制作に関しては、作業工程が多いため、混雑時にはスタッフがつきっきりで教えられない場面もあるそう。だからこそ、保護者もある程度内容を把握しておくと、子どもをサポートできて安心ということです。

とはいえ、経験者の息子は迷うことなく次々と進めていて、その姿はとても頼もしく感じられました。

ピンポン球のスピードを速くしたり、はね返すバーを短くしたり、制限時間をつけてみたり…。ちょっとずつ難しくしていけるのが、このゲームづくりの楽しいところ。「もっと難しくしたらどうなるかな?」と、自分で考えて工夫するうちに、自然と発想力や考える力が育っていきそうですね。プログラミングって、奥が深い!
くりらぼベースを訪れてみて、息子の「これやってみたい!」が止まらず、気づけば5つのプログラムを体験。しかも、これで無料って…!と驚くほどどれも内容がしっかりしていて、親子そろって大満足のひとときでした。
我が家は午前中にくりらぼベースを訪問。混雑時の体験時間はおよそ1時間とのことでしたが、「まだまだやりたい!」という息子の熱に押されて、近くでランチを済ませて午後にもう一度。そんなふうに“1日コース”でじっくり楽しむ親子も多いそうですよ。
得意の芽、見つかるかも! くりらぼベースでデジタル創作体験を楽しもう
くりらぼベースの魅力は、8種類ものデジタル創作体験がギュッと詰まっているところ。「これ、好きかも!」と子ども自身が気づいたり、まだ眠っていた“得意の芽”にふと出合えたりする、そんなきっかけが散りばめられています。
「あのデジタル習い事、ちょっと気になるけど…うちの子に向いてるかな?」そんな親子の小さな迷いや興味に、実際に“見て・触れて・体験できる”ことで、そっとヒントをくれる場所だなとも感じました。

広々とした大テーブルで、ほかの子と一緒にワイワイ取り組むスタイルも特徴的。周りの子に刺激を受けたり、自然と交流が生まれたりして、“やってみたい!”がどんどん広がっていくのも、くりらぼベースならではの魅力だそうです。
対象は小学生以上ですが、粘土遊びのように楽しめる3Dモデルづくりや、塗り絵感覚のAR体験など、実は未就学のお子さんも夢中になれるコンテンツが盛りだくさん。スタッフも「年齢を気にせず、ぜひ遊びに来てください!」と話していました。まずはふらっとのぞいてみるのがおすすめです。
また、くりらぼベースが遠くて足を運びづらい方には、区市町村での体験企画や、くりらぼネットワークの団体によるワークショップなど、身近な場所で楽しめる機会もあります。詳しくは公式HPでご確認ください。
くりらぼベース | こどもデジタル創作体験基地
場所:〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-8-3(東京交通会館向かい)
アクセス:JR山手線・京浜東北線「有楽町駅」京橋口から徒歩1分
東京メトロ有楽町線「有楽町駅」D9出口からすぐ
東京メトロ有楽町線「銀座一丁目駅」1出口から徒歩3分
開館時間:水曜~金曜 15:00~19:00 土日祝 10:00~19:00 ※最終入場18ː30
休館日:毎週月曜と火曜 ※臨時の開館日と休館日は、公式HPのお知らせ欄とカレンダーに記載
料金:無料
公式HPは>>こちら
※上記情報は変更となる場合があります。おでかけの前に、公式HP等で最新の情報をご確認ください。
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取材・文/あゆーや