子どもの能力を生かせるかどうかは親の関わり方で決まる? AI時代にこそ必要なコミュニケーションスキルの伸ばし方と「愛される人格」の育み方

テクノロジーが進化するAI時代、「わが子にどんな力を身に付けさせてあげればいいのだろう?」と悩むことはありませんか。そんな今だからこそ大切にしたいのが、AIには代替できない「コミュニケーションスキル」や「愛される人格」の育み方、そしてそれを支える「親の関わり方」です。15年にわたり非認知能力開発専門塾「Five Keys」を営む井上顕滋(けんじ)さんの著書『12歳までに伸ばしておくべき5つの非認知能力』(幻冬舎)を元に、これからの時代を生き抜く子どもたちの能力の伸ばし方について考えてみましょう。

※ここからは『12歳までに伸ばしておくべき5つの非認知能力』(幻冬舎)の一部から引用・再構成しています。

子どもの未来を豊かにするために必要な5つの能力

私は塾を始める前から、さまざまな企業を対象に能力開発に関わる事業を行っていました。長年にわたり世界最先端の心理学と脳科学を各分野の第一人者から学び、3,000社を超える企業の経営者や幹部に対する人材育成、さらにオリンピック日本代表を始めとするトップアスリートへのメンタルトレーニングに携わっていました。

優秀な経営者や一流のアスリートに共通していたのは、誰もが優れた"非認知能力"を有していることでした。

非認知能力は、「キャラクタースキル(性格スキル)」や「社会情動的スキル」とも呼ばれ、人生の成功に大きな影響を及ぼすことが分かっている非常に重要なものです。なかでも私が子どもたちにとって特に重要だと考えるのが、次の5つの能力(資質)です。

ビリーフ・セルフイメージ(自分の可能性を信じる力、信念)

「考える力」

「目標達成能力」

「コミュニケーション能力」

「愛される人格」

成功した人が持つこれらの非認知能力を、運任せにせず子どものうちから意図的に伸ばすことができれば、将来にわたって自分の道を自分で選び取れる土台を確実に築くことができると考えたのです。

AI時代に求められる「5つのコミュニケーションスキル」 とは

これからの時代を生き抜く子どもたちに必要なコミュニケーション能力のなかでも、特に重要なものが次の5つです。
1.共感力:相手の「心」を感じ取り、感情を理解する力。
2.傾聴力:相手の「真意」を汲み取り理解する力。
3.言語化能力:どんな言語文化の相手にでも正確に考えを伝える力。
4.質問力:会話を深め、新しい視点を生む「問い」の力。
5.合意形成力:納得感のある「落としどころ」を見つける力。

「愛される人格」というギフトが、子どもの未来を守り、輝かせる

子どもの素晴らしい能力を妨げるものとは

私たちは、相手に対して「生理的に嫌だ」「信用できない」「攻撃的だ」というネガティブな感情を抱くと、その相手がどれほど素晴らしい知識やスキルを持っていたとしても、その「能力」にアクセスしようとしなくなります。「あいつに聞けば正解は分かる。でも、嫌みを言われるから聞きたくない」「あの人に頼めば速い。でも、借りをつくりたくない」。このような心理的バリアが働き、コミュニケーションを遮断してしまうのです。
その結果、「有能な嫌われ者」は組織のなかで孤立しやすくなります。

これは、子育てにおいて「勉強さえできればいい」と育てられた子どもが直面する未来であり、極めて重大なリスクです。

「愛される人格」は、お金では買えない宝物

お子さんに「愛される人格」というギフトを贈ることは、どんな高価な習い事に通わせるよりも、どんなに難しい資格を取らせるよりも、確実にお子さんの未来を守り、輝かせる投資となるでしょう。そしてそのギフトは、お金で買うことはできません。
親からの温かいまなざしと誠実な言葉、そして親の「在り方(Being)」からつくられていくのです。

今日、家に帰ったら、お子さんをぎゅっと抱きしめて、こう伝えてあげてください。
「あなたがいてくれて、本当に幸せだよ」と。その一言から、すべては始まります。

生まれた日から12歳の誕生日までの「4380日」の間にできること

指導者ではなく、信頼できる伴走者としての関わりを

生まれた日から12歳の誕生日まで、日数にすればわずか4380日。
親が子どもに、その価値観や接し方を通じて大きな影響を与えられる時間は、驚くほど短いのです。
子どもはいずれ中学生になり、自意識の殻を固め、自分の世界を広げ、どんどん親の助けを必要としなくなっていきます。

子どもが本当に求めているのは、完璧な指導者としての親ではありません。
「失敗しても、迷っても、それでも自分のことを信じて、一緒に歩もうとしてくれる一人の人間」としての親の姿なのです。

親ができることは、まず子どもが生まれてきてくれたことを心から喜び、そして子どもが持つ無限の可能性を信じることです。

*  *  *

生まれてきてくれた我が子を信じることから、人間としての能力が育まれる。そう考えると気持ちが楽になりますよね。子どもの能力を伸ばすことばかりに目を向けるのをやめて、まずは人として見つめ合うことから始めてみませんか?

著書をチェック

井上顕滋 幻冬舎 1,760円(税込)

AIの進化により社会の変化が加速する中、「子どもに本当に必要な力とは何か」が改めて問われています。小学生から高校生を対象とした非認知能力開発専門塾「Five Keys」の代表 井上さんが、AI時代を生きる子どもたちにとって重要となる非認知能力(主体性・やり抜く力・思考力など)について、心理学・脳科学の知見と教育現場での実践をもとに解説。家庭で実践できる声かけや日常の関わり方のヒントが具体的に紹介されています。

著者紹介

井上 顕滋 非認知能力開発の専門家

子ども向け非認知能力開発専門塾「Five Keys」代表。2004年Result Design株式会社を設立。非営利型一般財団法人 日本リーダー育成推進協会 特別顧問。心理学・脳科学をベースに、20年以上にわたり子どもから経営者まで「人の可能性を引き出す指導」を行っている。子ども向け非認知能力開発専門塾「Five Keys」創設者として、延べ6万人以上の子ども、保護者を指導。

最先端の心理学および脳科学を体系的に学び、それらを融合させることで独自の能力開発メソッドを確立し、これまでに3,000社以上の企業で経営者・経営幹部への指導・研修を実施。エグゼクティブコーチ、メンタルトレーナーとしてオリンピック出場の日本代表選手や 世界一に輝いたプロスポーツ選手のサポートも行っている。

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この記事を書いたのは

kidamaiko ライター

会社員生活を経て、現在はフリーライターとして活動中。小学生の母。お出かけスポットやトレンドの紹介記事、母目線で気になる情報やインタビュー記事などを執筆しています。子育てに役立つ、楽しい記事を作成することを心がけています。

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