
3人の息子が交代でやってくる「かまって攻撃」。どう対応したら…
5歳の双子と1歳半の3人の男児を育てています。双子の兄が幼稚園に行っている間は1歳半の三男と2人きりでのんびり過ごしているのですが、幼稚園から帰ってきてからは、双子にかかりきりになってしまいます。
すると、1歳半の弟が、自分に気持ちが向いていないと感じるやいなや、壁や床に頭をわざとぶつけて気持ちを引こうとしてきます。
心配になって弟の方に行くと、すぐに機嫌が良くなりニコニコするのですが、今度は双子の方がイライラして騒ぎ出すのです。私も余裕がなくなり最終的に子どもにあたってしまうことがたびたびあり、後から自己嫌悪に陥ってしまいます。どうしたらいいでしょうか。
怒って自己嫌悪にならないでよし!あなたが子どもを引き受けているように、子どもたちもあなたを引き受けています
きょうだいに双子がいるのは、本当に大変のようですね。
りんごの木にも全く同じ構図の家族がいます。上が双子でそれぞれが勝手なうえに、下の子はまだハチャメチャ。親になる前にはつらつと仕事をなさっていた姿は、同じ人とは思えないほど必死な表情でした。
あまりに大変そうな様子に「保育園に入れて仕事をなさったら」と、提案してみました。すると「私は子育てを自分でしたいと決めたんです。だから、いいんです」と返ってきました。せめて一時預かりなどを利用なさるといいと提案したのを思い出します。
大変な時期にこうおっしゃっていました。「私の思うとおりにさせようとするから、うまくいかないことに気づきました。もう、あきらめて危なくない場所では子どものしたいようにさせることにしたんです。そしたら、少し楽になりました」。やがて、双子が小学生になって大きくなるに従って、本来の素敵な姿に戻っていきました。
7人きょうだいで下から二番目が双子という人もいるんですよ。双子は1歳半。
どの人も双子が生まれたところから、大変さがすさまじくなったと言っています。ひとりひとりは年の差があれば、なんとか回せるそうなんですが、同時に同じ歳の子がいるのは想像以上だそうです。ひとりのいたずらに気を取られていると、違ういたずらをもうひとりがやっている。「もう、やめてよ〜!」の日々だとおっしゃいます。
子どもをかわいいと思えるか、にこだわりすぎていませんか
そんな状態でよくやっていると感心するのに、「かわいいと思えないんです」と悩まれていたりするんです。子どもが好きだったのに、双子が生まれてから日々大騒動でかわいいと思えないんですと、打ち明けるように話されました。振り回されて必死なときに「かわいい」なんて感情はうまれないわよと言うと「わが子をかわいいと思えなくてもいいんですか?」と驚かれます。
どうも日本の親たちは、子どもをかわいいと思えるかどうかにこだわりすぎている気がします。かわいいという感情は責任が少なく、ゆとりがあってこそ生まれると思いませんか?だからその代表はペットです。そして孫?子どもは意志をもっているし、思うようにいきません。だからといって親の責任という視線を感じるので、しつけなくちゃいけない。こんなふうに、子どもはわからんちんで親の手を煩わせながら育っていくのです。かわいいと感じるのは寝顔で充分。ご飯食べさせて、寝かせて、大騒ぎの毎日を生きて過ごす。これも立派な親の愛情です。
たぶん、あなたの形相で子どもにはあなたの必死さが伝わります。子どもなりにあなたに嫌われたくない、捨てないでくださいと、顔色は見ているでしょう。
子どもはどんな親も大好きです。八つ当たりをしているときは、そっと逃げようとします。よくわからなくても怒っていれば「ごめんなさい!」と言い、終わりにしようとします。子どもは親なくして生きられないから、それなりに生きるすべを持っています。あなたが子どもを引き受けているように、子どもたちもあなたを引き受けています。
怒って自己嫌悪にならないでいいです。「まったく子どもたちったら!私よくやっている」と寝かせた後においしいものでも食べてください。愚痴れる人はひとり作っておきましょう。
あとちょっと、親が必死なときはそれだけで、子どもはちゃんと育ちます。
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記事監修

保育者。自主幼稚園「りんごの木」代表。子どもの気持ち、保護者の気持ちによりそう保育をつづけて半世紀。小学生ママ向けの講演も人気を博している。ロングセラー絵本『けんかのきもち』(ポプラ社)、『こどものみかた 春夏秋冬』(福音館書店)、『あなたが自分らしく生きれば、子どもは幸せに育ちます』(小学館)、親向けに『保育歴50年!愛子さんの子育てお悩み相談室』(小学館)など多数。最新刊は、「みんなの学校」の木村泰子さんとの対談『保育も教育も「教える」から「学び」に変わらなきゃ』(小学館)。