5人に1人が悩んでるデリケートゾーン問題!あなたは「膣内環境」大丈夫?かゆみ、ニオイ、性交痛を我慢しないで【産婦人科医監修】

疲れがたまってきたり、寝不足が続いたりすると、デリケートゾーンににおいやかゆみ、おりものの変化を感じることはありませんか? 免疫が落ちると風邪をひきやすいように、膣内も菌が繁殖しやすくなるそうです。デリケートゾーンは健康のバロメーター。膣内環境を整える方法を、デリケートゾーン専門医療品の開発に関わった、産婦人科医・丹羽咲江先生に教えてもらいました。

 

 

デリケートゾーンの悩みを抱える女性は5人に1人

家事や仕事、そして育児に追われるママは、自分の体が悲鳴をあげていることに気づかず、無理を重ねがちです。すると、生理前におりものが増えたり、かゆくなったり、さらにはニオイが気になる‥‥などのトラブルを抱えることがあります。デリケートゾーンの悩みは人にも相談しにくいうえに、病院に行くほどでもないかなと我慢しがちで、さらに不調がストレスになりやすくなります。

咲江レディスクリニック院長の産婦人科医、丹羽咲江先生によると「デリケートゾーンに関する悩みは、実は5人に1人の女性が抱えています(*1)。デリケートゾーンは石鹸で洗いすぎると菌バランスが崩れると言われています。健康な女性の膣の中にはデーデルライン桿菌という雑菌を抑えるいい菌がいて、自浄作用といって、膣内で雑菌が繁殖しないように調整しています。しかし、今はストレスや忙しさで、自浄作用が低下している女性が多く、膣内の菌バランスが崩れて、かゆみみやニオイなどのトラブルが増えています。忙しいママは病院に行く時間を作るのも大変で、ひとりで悩んでいるケースもあります」とのこと。

*1 2012年持田ヘルスケアによるインターネット調査(対象2050代女性412名)

 

韓国で行われている「乳酸ケア」に注目

最近ではオイルを使った「会陰マッサージ」などが話題になりましたが、デリケートゾーンのケアについて、日本では学ぶ機会がほぼありません。海外では、デリケートゾーンの蒸れやニオイ対策の陰毛ケアがあたりまえ。お隣の韓国では「乳酸がニオイを取る」という教えが昔からあり、産後を過ごす産後院では、膣内ケアに乳酸を注入するそうです。

「健康な女性の膣の中は、ph3.84.5くらいの酸性よりに保たれています。健康なおりものは少しすっぱいニオイがしますが、炎症を伴うおりものは生臭いニオイがします。自浄作用が低下した膣の中は、アルカリ性に傾きやすく、膣内に雑菌が繁殖しやすくなります」と丹羽先生。膣内のペーハーバランスを保つことが、膣内環境を整えるポイントなのです。

 

かゆみやニオイを押さえ、膣内環境を酸性に保つことが大事

膣のかゆみやニオイなどで病院を受診すると、膣剤が処方されますが、膣剤は苦味があったり白い液体で下着が汚れるなどして不快。また外陰部に塗る軟膏の市販薬もありますが、対症療法であり、根本的な治療にはなりません。

できればトラブルを未然に防ぎたいですが、疲れないようにするなどのセルフケアは忙しいママにとっては、なかなか難しいものです。そこで、丹羽先生は「膣内の菌を抑えないと、ニオイやかぶれは治りません。それには膣内を酸性に保つことが大事。いまは乳酸配合の専用ジェルがあるので、生理の前後や、性交の前後などに、予防的にケアしておくと、膣内のペーハーバランスを保つことに役立ちます」とアドバイス。忙しくて病院に行く時間がない人や、産婦人科の診察に抵抗感がある人は多いですが、自分でセルフケアできるのは助かりますね。

産後ママに多い「性交痛」も膣内環境の乱れが原因

なかなか人に相談しずらいことですが、産後のママの中には「性交痛」に悩む人も少なくありません。ふたり目がほしいけれど、痛みが怖くて、セックスするのが怖いという声も。丹羽先生によると「授乳中は女性ホルモンが低下するため、膣内の粘膜も薄くなり、痛みが出やすくなります。また、育児疲れなどで膣内環境が乱れ、外陰部が荒れて痛みにつながることもあります」とのこと。「性交痛」のケアのためにも、膣内環境を整えることが大切だそうです。

 

膣内環境を整えるセルフケアを、毎日の習慣に

実は男性たちの中には女性のデリケートゾーンのニオイを気にする人も多いそうです。優しさから言葉にしない男性がほとんどですが、パートナーのためにもケアをしておきたいですね。「膣内に挿入する乳酸ジェルと合わせて、普段から専用ソープで外陰部を清潔に保つといいでしょう。制汗スプレーのように、ニオイや蒸れ対策にシュッと吹きかけられる専用スプレーもあります。膣内や外陰部の皮膚や粘膜は、顔の皮膚と同じくらいデリケート。肌をお手入れするように、デリケートゾーンのケアを習慣にしてください」と丹羽先生。

家族が幸せで過ごせるためにも、膣内環境を整えるセルフケアを、毎日の習慣にしたいですね。

 

★産婦人科医・丹羽咲江先生が開発に関わったデリケートゾーン対策医療品★

phバランスを保ち膣内環境を整える専用ジェル「インクリア」

https://hanamisui.jp/lineup/inclear.html

デリケートゾーンのお肌をいたわりながら清潔に保つ専用ソープ・スプレー「アウトクリア」


https://hanamisui.jp/lineup/outclear.html

 

教えていただいたのは

産婦人科医 丹羽咲江先生

咲江レディスクリニック院長。日本産婦人科学科会員。日本性科学会認定セックス・セラピスト 日本性科学会幹事。名古屋医療センターなどに勤務したのち、平成14年にクリニックを開院。平成22年より思春期外来も開設。中高大学生向けの「性教育」、一般女性向けの「女性の健康」に関する講演活動などでも活躍

 

 取材・構成/江頭恵子

デリケートゾーン、お手入れしてる?ママ起業家が子どもと使えるケア商品を開発した理由。
HugKum編集部で定期的に行っているライター編集会議で、ある日話題になったのが「デリケートゾーンのケア」の話です。ママであるメンバーの中で...

編集部おすすめ!赤ちゃんも使える「美肌菌」配合の保湿クリーム

皮膚に潤いを与え、乾燥を防ぐ美肌菌配合保湿クリームです。皮膚常在菌のバランスを整えることで肌バリアを高めることに着目!1本あたり約7,500億個のヒト由来の乳酸菌を配合しています。赤ちゃんからママまで使用できます。

詳しくはこちらをチェック!

編集部おすすめ

関連記事