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日本の共働き世帯は増加の一途!
総務省の「労働力調査」によれば、日本の共働き世帯は増加の一途を辿っており、2018年には1219万世帯にも上っています。読者の皆さんの周囲を見回しても、フルタイム勤務ではないものの、パートやアルバイトなどなんらかの形で仕事をしているママが多いのではないでしょうか。
そんな現在の状況を踏まえて、去る12月3日、「東京ガス都市生活研究所」が正社員・公務員のフル共働きママたちの現状とそのニーズについての調査結果を紹介しました。
今回紹介されたデータは、「共働きの家計に関する調査」によるもの。調査は2017年1~2月間に一都三県在住、高校生以下の子どもを持つ核家族家庭(28~44歳の男女)で、配偶者である女性が週30時間以上働いている家庭を対象に行われました。
フルタイムのワーママの9割は「時間に追われている」ので、「お金をかけてでも時間を買いたい」と思っている
調査によると、正社員・公務員のフルタイム共働きママのうち約9割は、「平日は時間に追われている」と感じていて、そのため「時間をお金で買いたいと思うことがある」「家事をラクにするモノやサービスにお金をかけたい」と願っている人が、約5割も存在していることが判明しました。
子育て世代の現状
そして、そんな思いを抱いているママたちが、すでに家事をラクにするために利用しているモノは、自動掃除機や、汚れが付きにくい撥水加工の流しや換気扇、自動クリーニングのエアコンなど。多少値段は高くても、機器自体のメンテナンスが少なく、家事の手間も省ける家電を活用しているようです(東京ガス都市生活研究所・2017年10月実施「フル共働き世帯定性調査」より)。
フルタイムのワーママがお金をかけても実現したいことは、家族と子どもに関連すること
また、フル共働きママがお金をかけてでも実現したいことは、下記のグラフにあるように、ベスト3は、「子どもの能力を伸ばす」や「家族で一緒に楽しむ」「子どもの健康・免疫力アップ」で、そのため、すでにさまざまなことを行っていました。
たとえば、ママたちの想いがもっとも強い「子どもの能力を伸ばしたい」という事柄に対しては、「浴室や食卓・寝室などに世界地図などを張る」「食育を兼ねて家庭菜園を行う」「子どもがお絵描きができるホワイトボードをリビングに置いている」などを行っています(東京ガス都市生活研究所同「フル共働き世帯定性調査」より)。
以上のような工夫は、「HugKum」読者の皆さんのご家庭でも、行っていることが多いのではないでしょうか。
フルタイムのワーママの約8割は、「子どもと過ごす時間を増やしたい」!
ところで、冒頭で述べたフル共働きママの現状の想いとして、「時間をお金で買いたい」とありましたが、日常生活の中でママたちがいちばん増やしたいのが、やはり〝お子さんとの時間〟です。
上記のデータからもわかるように、約8割のフルタイムのワーママが「子どもと過ごす時間を増やしたい」と願っています。
具体的には「一緒に遊ぶ」「読み聞かせをする」「一緒にくつろぐ」など右図にある通りですが、仕事のある平日に、ここに挙げられた時間を日常的に殖やすのは、物理的にも精神的にもなかなか難しいといえるでしょう。
とはいえ、子育てに関わるなかでお子さんと本当に親密に過ごせる時期は、生まれてから小学校低学年ぐらいまでの10年間ぐらい。お子さんはあっという間に成長していきます。
「働き方改革」は実施されつつありますが、ここでお伝えしたフル共働きママたちの願いを叶えるには、まだもうしばらく時間がかかりそうです。
東京ガス都市生活研究所とは
東京ガス都市生活研究所は、1986年7月に設立されました。社会の変化や都市に暮らす生活者についての多面的な調査・分析をもとに、将来のライフスタイルやニーズを予測し、生活者が豊かな暮らしを創造するための情報を提供すると共に様々な提言を行っています。https://www.toshiken.com/
東京ガス株式会社は、ガス機器メーカーはもちろんのこと、住宅や家電メーカー、セキュリティー会社、医療機関など、さまざまなジャンルの複数のパートナー企業と連携し、忙しい子育て世代などに向けたモノやサービスを、協働開発しています。
構成/山津京子 資料提供/東京ガス都市生活研究所