幼稚園のお弁当作り、楽しんでいますか? 毎朝メニューに悩んでいる方も多いのでは。
今回は春にぴったりの華やかな彩りで、栄養バランスもバッチリのお弁当決定版をご紹介します!
具体的なおかずの組み合わせと、正しいお弁当の詰め方を服部栄養専門学校の管理栄養士である古本美栄先生に教えていただきました。
便利なお弁当グッズのご紹介もありますので、最後までお見逃しなく♪
春のお弁当作り 実践編
春をイメージして旬の食材をふんだんに使った華やかなお弁当にしました。
お弁当は、赤系と緑系、黄色系に黒(ひじき煮などの海藻類)をプラスすると栄養面でも見た目でもバランスがよくなるのでおすすめです。
実際のメニューはこちら!
主食:手毬おにぎり3種
全て、ひじき煮(市販品)の混ぜご飯を使っています。
左から、レンコンの酢ばすとにんじんのせ/ひじき煮混ぜご飯/レンコンの酢ばすとでんぶのせ
主菜:白身魚のフリッター/無添加ソーセージのコーンのせ
副菜:ほうれん草と桜海老のナムル/花形の薄焼き卵/にんじんの胡麻和え/スナップエンドウ
仕上がりに差がつく!お弁当の詰め方テク
実際に詰め方から順を追って説明していきます。最近話題の曲げわっぱを使って、1つずつ詰めてみましたので参考にしてみてください。
詰め方テク1 主食のおにぎりを詰めていく
手毬おにぎりは、1個ずつラップで包むと食べやすく、衛生面でも安心です。
おにぎりを詰めた後、多少すき間が目立ちますが、ご飯は互いにクッションになるのでOK!おかずのようにズレたりしないので大丈夫です。
詰め方テク2 おかずを詰めていく
次に、おにぎりに寄り添うように、おかずを1種類ずつ詰めていきます。
詰める順番は、上から下です。薄焼き卵→ほうれん草と桜海老のナムル、白身魚のフリッター。
白身魚のフライの下はパスタを敷いて油を広げない工夫をしています。
ほうれん草と桜海老のナムルは、おかず同士のすき間を埋める役割も。
詰め方テク3 すき間は、にんじんの胡麻和えで埋める
ソーセージを詰めたら、にんじんの胡麻和えをすき間に埋めるようにギュッと押し込みます。
前出のほうれん草と桜海老のナムルのように形が自在にできる野菜おかずは、すき間を埋めるために使うと便利。お弁当を持ち運んだ時にもズレにくくなります。
“形がしっかりしたもの”と“形が自在に変化できるもの”を「交互」に詰めるのが、基本のテクニックだと覚えておくといいですね!
詰め方テク4 最後に彩りとなるスナップエンドウを飾る
さっと塩ゆでしたスナップエンドウを半分にしたものを上にのせれば完成です!
スナップエンドウは見た目にも可愛く、色鮮やかなのでお弁当によく映えます。
手毬おにぎりにのせた、レンコンの酢ばすは、お酢を使っているので殺菌効果抜群! のせるだけで手毬寿司風になります。
すぐマネできる簡単おかず
今回、旬の食材を使って作ったお弁当は、すぐに実践できるものばかりです。気になるおかずがあったら、まずは1種類だけでもマネしてみてくださいね。
手毬おにぎり
ひじき煮をご飯に混ぜ、一口大にしたら1つはでんぶ、もう1つは茹でた薄切りにんじんをのせる(薄切りにんじんは、レンコンの酢ばす*を作る時にレンコンと茹でて「カンタン酢」で漬けておくとより美味しいです)。その上にレンコンの酢ばす*をのせてラップで包みます。
レンコンの酢ばす*
鍋に湯を沸かし、酢少々を入れたら薄切りしたレンコンをゆで、市販の合わせ酢(ここでは、ミツカンの「カンタン酢」を使用)に漬け込みます。
ほうれん草と桜海老のナムル
茹でたほうれん草を塩とごま油で味つけし、桜海老を加えて混ぜます。※桜海老のような乾物は、おかずの汁気を吸ってくれます。
白身魚のフリッター
白身魚を塩で下味をつける。パルメザンチーズとバジルの粉末各少々に、米粉のパンケーキミックスと同量程度の水で衣を作る。白身魚にまぶして、揚げ油でからりと揚げるだけ!
無添加ソーセージのコーンのせ
ソーセージに数か所、切り込みを入れてゆで、上にコーンを詰める。
にんじんの胡麻和え
細切りにしたにんじんを軽くゆで、胡麻と和えて塩と砂糖で調味する。
食べて安心! 薄焼き卵のお花飾り切り
卵焼きは、食中毒の原因になりやすいおかずです。
そのためお弁当に入れる時には、厚焼きではなく十分に火を通した薄焼きの方がより安全です。
ここでは、春の菜花をイメージして飾り切りにしてみましたので、作り方をご紹介しておきますね!
通常通り、薄焼き卵を作って四隅をカットして正方形にする
半分に折り畳み、5㎜幅くらいに包丁で切り込みを入れる
くるっと巻けば、右上のような菜花のような形になります。
お弁当の厚みに合わせて下をカットして詰めれば、できあがり!
毎朝のお弁当づくりは、大変なこともありますが子どもが喜んでくれる笑顔をみれば、また明日も頑張ろう!という気持ちになるものです。できることからでいいので、少しずつ取り入れていけるといいですね。
あると便利なお弁当グッズ
ここからは、編集部で探した「あると便利なお弁当グッズ」のご紹介です。
この時季は各メーカーから新作が続々と登場しているので要チェック!
マーナ(Marna)すのこランチボックス
すのこの上におかずをのせる仕組みです。すのこ効果で、水滴や余分な油が下に落ちて時間が経ってもベちゃべちゃしません。
Sabuチアーズフェス コンビセット&ハーフケース
箸が抜けにくいストッパー付きなので、持ち運んでもガチャガチャ音が鳴らないのがポイント! 箸とスプーンがセットになっているのでスペースを取りません。
シンカテック抗菌お弁当カップ
最近の園では、お弁当に詰めるおかずは、すべて食べ切らなくてはいけないルールがある場合も。おかずの下に詰めた葉野菜は、子どもが残しがちな食材なので悩ましいですよね。そんな時に便利なのが、ベジカップ! まるで、野菜そのものの見た目で抗菌効果も。電子レンジ加熱ができるのも便利です。
ワイヤーが入っているので手間いらず。巻くだけでラッピングをかわいく演出してくれます。
玉紐シールはシール式なので手軽にどこでも貼り付けられます。紐つきなので紙袋の留め具などにも使えて、いろいろと応用できるのが◎。
天然経木(きょうぎ)
曲げわっぱ同様に、最近注目されているのが昔ながらの経木です。
経木は、天然木の特性として殺菌力・通気性・吸湿性があり、お弁当に最適。カットしてお弁当の下に敷くのもおすすめです。
便利なアイテムなども上手に取り入れて、毎日のお弁当作りを気負わずに楽しんでくださいね!
記事監修
古本美栄(Mie Komoto)
管理栄養士資格取得後、大手企業社員給食勤務を経て、食品メーカー、大学における高等教育等に携わる。現在は、服部栄養専門学校の教員。給食から家庭の食卓へつながる食育を行う他、食文化・持続可能な食品の再利用などの研究活動など幅広く活躍している。
構成・取材/川越光笑(たべごとライター) 撮影/藤岡雅樹