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ミートソースの隠し味、おすすめは何?
「ミートソースの味がどうも決まらない…」
「あと一味足りない気がする!」
「ミートソースの隠し味って、結局なにが最強?」
ひき肉に玉ねぎ、トマト缶、それに、にんにく、塩こしょう…
ミートソースを作る際、そこまでは、大抵のご家庭が似た材料を用いているのではないでしょうか。
それなのに「イマイチ味が決まらない」ような気がするのは、「隠し味」や他の工程が不足していることが原因かもしれません。
今回は、美味しいミートソースを目指して、まずは隠し味にまつわるお悩みから解決していきます。
ミートソースの隠し味アイディア集|子育て家庭に聞いてみた!
ミートソースの隠し味にはさまざまな調味料が想定されますが、中でもどんな調味料が人気なのでしょうか?
ここでは、HugKum読者のご家庭からアンケートに寄せられたミートソースの隠し味アイディアをご紹介。みなさんの間ではどんな食材・調味料が人気を集めているのか、見ていきましょう!
ウスターソース
いろいろな原材料を用いて作られたウスターソースは、あらゆる洋食の隠し味にぴったり! ほんの少しチョイ足しするだけで、なんとなく物足りないミートソースにもコクと深みを出してくれます。
赤ワイン
濃厚でリッチな風味をプラスしたいなら、赤ワインがおすすめ。3〜4人分で100CC程度が適量とされていますが、お好みに合わせて増減してみてくださいね。ソースの具材を炒めるタイミングで加えて、アルコールをしっかり飛ばしましょう。
バター
バターを加えると、すこし「こってり」した風味に。ミートソースがなんとなくあっさりしすぎているときや、コクが足りないときにはバターを少々入れてみましょう。
カレー粉
個性が少し欲しいときは、カレー粉なんていかがでしょうか。カレー粉を入れると、子どもたちが大好きなカレー味のミートソースに大変身! 加える量を調整しやすいパウダータイプのカレー粉があると便利です。
しょうゆ
しょうゆを隠し味で加えると、ミートソースが「和」な仕上がりに! ほんのり香ばしく、さっぱりとした味わいがお好みの方向けの隠し味です。入れすぎには要注意!
はちみつ
ミートソースにお砂糖を入れるご家庭には、代わりにはちみつを使ってみるのもおすすめです。お砂糖よりやさしい甘さ、そしてまろやかな舌触りがはちみつ入りミートソースの魅力。ただし、お子さんに与える際は1歳を過ぎてからにしましょう。
コーヒー
香ばしさ、そして深みを出したい場合はインスタントコーヒーを少しずつ加えてみましょう。お店で食べるような、じっくり煮込んだミートソースの風味が味わえるかも…。コーヒーは風味の主張が強いので、入れすぎにはご注意を!
味噌
一見意外ですが、味噌もミートソースとの相性が良い調味料です。コクや深みが加わり、高級感のある味わいに。「後味が良くなる」とのコメントも寄せられています。
しいたけ
「しいたけなど、キノコ類をみじん切りにして入れる」という案も寄せられました。栄養も取れて、味わいもより豊かになりますね。しいたけが苦手なお子さんがいるご家庭で、バレない程度にやってみるのもアリかも!
美味しいミートソース作りのポイント|隠し味だけじゃない、気をつけたいコト
隠し味のアイディアをご紹介してきましたが、気になる調味料はありましたか? ここでは「隠し味以前に、ベースがそもそもうまくできない」という方向けに、ミートソースを作る際に気をつけたいポイントを伝授!
味が決まらないのはなぜ?
ミートソースの具材にはどのようなものを入れていますか? たっぷりの野菜を入れると、ひき肉に野菜の甘みが染み渡り、味わいが豊かになります。野菜はもったいぶらずに、たっぷり使ってしまいましょう。
特に、玉ねぎを炒める際に刻んだニンニクをしっかり加えておくと、味にパンチが効いてきます。ほんのりスパイシーにしたい場合は、生姜を入れるのもおすすめ。
コクを出すには?
隠し味やさまざまな調味料を加えてみたのに、なんとなく薄いと感じるときは、「炒め・煮込み不足」かもしれません。コクの決め手となるのは、「よく炒めること」、そして「よく煮込むこと」です。
肉や野菜などの具材が多いほど水分が多くなってしまいがちなので、しっかりと炒め、煮詰めて水分を飛ばしましょう。お肉や野菜の旨みが馴染み、味わい深いミートソースになります。
酸味が強すぎるときは?
ミートソースにトマト缶を使うと、酸味が強くなりすぎてしまうことが多いようです。そんなときは、砂糖かみりんを少しずつ入れて、味を中和していきましょう。はちみつでもOKです!
ミートソースの絶品レシピ
ここからは、HugKumおすすめのミートソースレシピをご紹介。このレシピを基本に、上で見てきたような隠し味でアレンジを楽しんでくださいね。
【1】基本のミートソース
ちょっと多めに作って冷凍も可能。パスタはもちろん、他のおかずにリメイクするのにもぴったりです。
◆材料
(大人4人分+子ども4人分)
合いびき肉 400g
【A】
玉ねぎ 1個
セロリ・にんじん 各1/2本
にんにく 1片
赤ワイン 1/4カップ
オリーブ油 大さじ2
【B】
トマトの水煮(ホール) 1缶
水 大さじ4
顆粒スープの素 小さじ2
【C】
ケチャップ 大さじ2
中濃ソース 小さじ1
塩 小さじ1/2
スパゲッティ 300g
※麺は大人2人分+子ども2人分
◆作り方
【1】【A】はみじん切りにする。
【2】鍋にオリーブ油を熱し、【1】を弱火でじっくりと炒める。玉ねぎが透き通っ てきたらひき肉を加え、ほぐすように炒める。
【3】 肉の色が変わったら赤ワインを注ぎ、アルコール分が飛んだら【B】を加え、ヘラでトマトをつぶしながら中弱火で30分煮る。最後に【C】で味を調える。
【4】スパゲッティをゆでて器に盛り、【3】をかける。
教えてくれたのは
島本美由紀さん
料理研究家・ラク家事アドバイザー。 忙しい主婦に向けて、身近な食材でパパッと作れるおいしい時短レシピを考案。テレビや雑誌を中心に活躍。暮らし全般のハッピーもプロデュース。
『ベビーブック』2017年5月号
【2】トマトとかぼちゃのうどんミートソース
柔らかく煮込んだかぼちゃが甘くて食べやすい!トマト、チーズとの相性も良く食欲をそそります。うどんミートソースはもちもちと食べ応え十分。
◆材料
(大人2人+子ども1人分)
白菜(芯部分) 200g
かぼちゃ 100g
にんにく(みじん切り) 1片
オリーブオイル 大さじ1
合びき肉 250g
塩 小さじ1/2
ホールトマト(カット) 1缶(400g)(または完熟トマト 大2個を2cmの角切りに)
水 350ml
コンソメ(顆粒) 大さじ1/2~1
トマトケチャップ 大さじ3~4
ゆでうどん(細めん) 人数分
◆作り方
【1】白菜の芯は粗みじん切り、かぼちゃは1cmの角切りにする。
【2】フライパンでにんにく、オリーブオイルを中火で炒め、白菜を加えてさらに炒める。白菜がしんなりしたら肉を加えてよく炒め、ポロポロになったら塩をふる。ホールトマトと水、コンソメを加えて味を調える。
【3】【2】が半量に煮詰まったらかぼちゃとケチャップを加え、煮汁が少なくなるまでさらに煮込む。
【4】湯通ししたうどんを【2】に絡めて器に盛り、好みで粉チーズ(分量外)をふる。
教えてくれたのは
井澤由美子さん
いざわゆみこ/料理家。調理師、国際中医薬膳師、中医師の免許をもち、健やかな体作りをサポートする食レシピを多数考案。旬の食材の効能と素材の味を生かした料理に定評があり、発酵食と身近な薬膳を組み合わせた独自のメソッドが人気。テレビの料理番組、雑誌、書籍、カタログなど幅広く活躍。
『めばえ』2017年3月号
【3】ミートソース鍋
麺にからめるだけがミートソースじゃない! 洋風鍋はパンにも合いますよ。
◆材料
(2~3人分)
合いびき肉 250g
玉ねぎ(中) 1個(半分に切って1cm幅にカット)
じゃがいも(中) 2個
にんじん 1/2本
ブロッコリー 1/3株
小麦粉 大さじ1・1/2
水 600ml
コンソメ(顆粒) 小さじ1/2
【A】
トマトケチャップ 大さじ3
中濃ソース 大さじ2
砂糖 小さじ1/3
サラダ油 大さじ1/2
◆作り方
【1】じゃがいもとにんじんは一口大に切って耐熱ボウルに入れ、ふんわりラップをして電子レンジで3分間加熱(*)しておく。ブロッコリーは小房に分けて小さめに切り、同様に電子レンジで2分加熱(*)する。*600Wの場合。
【2】鍋にサラダ油を中火で熱し、すぐにひき肉を入れ炒める。色が変わってきたら玉ねぎも炒め合わせ、肉の色が完全に変わったら、小麦粉をふり入れる。粉っぽさがなくなるまで炒め、水とコンソメを加える。煮立ったらアクを引き、【1】のブロッコリー以外の野菜を入れて5分ほど、やわらかくなるまで煮る。【A】で味をととのえ、ブロッコリーをちらす。好みで粉チーズ(分量外)をかける。
◆ポイント
じゃがいもとにんじんはレンジで加熱して、煮込み時間をカット!
教えてくれたのは
武蔵裕子さん
料理研究家。作りやすく、おいしいレシピに定評のある、家庭料理のエキスパート。自らも働きながら双子の息子を育て上げ、今も3世代の食卓を担う日々。忙しい主婦が作りやすい時短レシピを数多く提案している。
『めばえ』2019年2月号
ミートソースが「イマイチ」な原因は、ちょっとした工程や調味料の不足かも
なかなかうまく手作りできないと「もう次からは市販にしよう…」と挫折しそうになりますよね。ミートソースが「なんとなくイマイチ」な原因は、ちょっとした工程や隠し味の抜け落ちor不足かもしれません。今回ご紹介した隠し味やポイントを参考に、ぜひもう一度トライしてみてくださいね。
構成・文/羽吹理美