【夏の胃腸炎】子どもの急な嘔吐にどう対処する?看護師ママ直伝”バイオハザードセット”で家族内感染ゼロへ

皆様こんにちは。看護師ライターの楯岡です。子どもの嘔吐、皆さんはどのように対応していますか?感染性胃腸炎に家族の一人が感染し、家族全員にうつってしまう…なんて辛い経験はありませか?しっかりと準備しておくことで家庭内感染は確実に防ぐことが出来ます。(我が家、家庭内感染ゼロ記録更新しています)今日は、突然訪れる子どもの嘔吐への対応の方法をご説明します。

夏にも流行!感染性胃腸炎の感染経路は?

出来ればトイレで処理をしたいと思っても、うまくいきませんよね。ノロウィルスをはじめとする感染性胃腸炎の感染経路は以下の通りです。

Ⅰ、ふん口経路による伝播

嘔吐物やふん便から発生したエアゾルを吸い込む

☑汚染した環境表面に触れた手を介して口から感染

 

Ⅱ、食物や水媒介による伝播

☑感染した食品取り扱い者が調理やサービスの過程で食品を汚染

☑食品流通システムの上流で食べ物が汚染

☑飲料水などが汚染

 

Ⅱに関しては、私たちでは防ぐことができませんね。しかし、Ⅰに関しては、エアゾルを吸い込まず、手を介して感染しなければ感染を防ぐことが出来ます。つまり、家庭感染を防ぐか否かは私たちが行う嘔吐の対処にかかっているのです。

【看護師直伝】バイオハザードセットで家庭内感染ゼロを目指そう

 まずは、ご家庭に常に準備して頂きたいバイオハザードセットのご紹介です。(バイオハザードセットはその響きから私が命名しました笑。)我が家は、台所に準備しています。

 用意するもの

①使い捨て手袋2(100円ショップで購入可能)

②使い捨てマスク2枚

③使い捨てエプロンまたは使い捨てごみ袋エプロン(後ほど詳しく説明)

④キッチンペーパー10枚程度

⑤使い古したタオル

⑥ごみ袋

⑦スプレーボトル(100円ショップで購入可能)

⑧ポリ袋2枚

あと、キッチンに一つ、次亜塩素酸ナトリウムも用意してください。

床に吐いちゃった!さぁどう対処する?全行程を詳細解説!

(写真は撮影用の牛乳です)

①まずは換気!!窓をあけて換気します

②バイオハザードセットを用意

③使い捨てエプロン・手袋・マスクを着用

④キッチンペーパーを水で濡らして、嘔吐物が拡散しないよう広めに覆います

0.1%次亜塩酸ナトリウム溶液を作成

⑥ポリ袋を外側に折りこんで広げます。(消毒用・汚れもの用)

⑦消毒用ポリ袋にペーパータオルを入れ、0.1%次亜塩素酸ナトリウム溶液で浸す

⑧嘔吐物を拭きとる

・外側から内側に向けてふき取る

・同一面でこすらず、折り込みながら静かにふき取る

・使用したペーパータオルは汚れもの用ポリ袋に捨てる

・エプロンのすそが床に触れないように注意

⑨一度手袋を外し、手洗いをしてから新しい手袋を装着

0.1%次亜塩素酸ナトリウム溶液に浸したペーパータオルを汚れた場所に広めに広げ、10分程置く

⑪使い古しのタオルでしっかり水ぶき

⑫手袋やエプロンを外し、汚れもの用ポリ袋に入れる

⑬手洗いをしてから、袋の内側に触れないように注意して。汚れもの用ポリ袋をしっかりと密閉して破棄する

⑭最後にもしっかり手洗い

以上が処理の行程になります。

掃除の間、子どもはどうする?

①で換気の後、側に座ってもらってください。

⑩にて少し時間があるのでその間にお風呂へ入れてあげてください。

 使い捨てエプロンがない場合は?

45Lごみ袋で代用できます。

ジャン!!

 

0.1%次亜塩素酸ナトリウム溶解液どうやって作る?

「原液50mlに水を500mlです」

多くの次亜塩素酸ナトリウムがキャップの容量が裏面に記載してあるので

例えばキャップ22mlならお水を220mlにしてくださいね!

 

今日は家庭内感染を防ぐ嘔吐物の処理方法についてのお話でした。少し難しい行程かもしれませんが、ぜひ取り組んでみて頂けたらうれしいです。

 

文・構成/楯岡由弥華

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