エリアごとに具材も味つけも違う山形の「芋煮」
山形県は、その地勢や江戸時代の幕藩体制のなごりから、方言や食べ物、文化も少しずつエリアごとに異なります。そのため、大きく4つの地域に区分されています。
それは、芋煮発祥の地で県中央部にある「村山エリア」、県の北東に位置する「最上エリア」、県南部の「置賜エリア」、そして、県の北西で日本海側に面した「庄内エリア」の4か所です。どのエリアの芋煮にも、里芋と長ネギは定番で入っていますが、肉などの具材や、味付けが微妙に異なります。
作り方をご紹介するのは、「村山エリア」と「最上エリア」の「牛肉と醤油味」バージョンですが、「置賜エリア」は、牛肉で醬油味のベースにかくし味に味噌が使われ、「庄内エリア」は、豚肉で味噌味だそう。
「牛肉&醤油味」の芋煮の作り方
材料 4人分
里芋…400g
牛バラ肉…150g
こんにゃく…150g
長ネギ…60g(約1/2本)
合わせ調味料(薄口醬油・濃口醬油…各40g、みりん…80g、酒…10㏄、砂糖…3g、旨味調味料…2g)
水800㏄
油…適量
作り方
①合わせ調味料と水を合わせて、だし汁を作っておく。
②里芋は皮を剝き、大きめのひと口大に切る。牛バラ肉は食べやすい大きさに切り、油を引いたフライパンで軽く焼いておく。こんにゃくはひと口大にちぎり、湯通ししてアクを取る。長ネギは斜め薄切りにする。
POINT!
こんにゃくは包丁で切らずに手でちぎることで、味の染みがよくなります。
牛肉は焼いておくことで、肉の旨みが増します。
③鍋に❶のだし汁、❷の里芋とこんにゃくを入れて火にかける。煮立ったらアクを取る。
POINT!
冷凍の里芋の場合は、だし汁が煮立ってから入れましょう。汁が冷たいうちから入れると、火が通るのが早いので煮崩れてしまいます。
④ある程度アクを取ったら、❷の牛肉を鍋に入れ、さらにアクを取りながら約30分中火で煮込む。
POINT!
アクは丁寧に取るのがポイント! 雑味のないおいしい味に仕上がります。
⑤長ネギを入れ、火をさっと通したらできあがり。お好みで一味唐辛子をふって食べてもOK。
教えてくれたのは
山形料理専門店「ダエドコ」
山形で芋煮会は、小中学校の授業の一環としても行われている行事で、山形県民にとっては公私ともに欠かせない秋のイベントです。地域によって入れる具材や味付けが微妙に変わりますが、今回は芋煮発祥の村山地区の定番の味をお伝えしました。ぜひ試してみてください!
私の出身の置賜地区では、ほかに天然キノコやささがきゴボウ、大根なども入れるんですよ。皆さんもお好みの具材で楽しんでみてください。〆は市販のカレールウで作るカレーうどんがオススメです!
YAMAGATA おさけとおりょうり ダエドコ
東京都千代田区丸の内2-4-1丸ビル6F
☎03-3212-3313 https://daedoko.com
「芋煮」と「ダエドコ」プラス情報はこちらから▼
『めばえ』2022年11月号 協力/山形県 撮影/尾島翔太 取材・文/山津京子
親と子をつなぐ、2・3・4歳の学習絵本『めばえ』。アンパンマン、きかんしゃトーマスなど人気キャラクターと一緒に、お店やさんごっこや乗り物あそび、シールあそび、ドリル、さがしっこ、めいろ、パズル、工作、お絵かきなど、様々なあそびを体験できる一冊。大好きなパパ・ママとのあそびを通して、心の成長と絆が深まります。
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再構成/HugKum編集部