総製作費20億円!一気に映画の世界に誘われる壮大なロケ地&セット
本日1月27日より公開された木村拓哉と綾瀬はるか共演の『レジェンド&バタフライ』。描かれる織田信長の人生は、濃姫との出会いから本能寺で命尽きるまでの激動の33年間です。長年敵対関係にあった国同士の政略結婚という最悪の出会いを果たした、信長と濃姫。2人は次第に強い絆を育んでいくが、信長は天下統一のため戦に明け暮れ、徐々に魔王と化していきます……。
脚本は「コンフィデンスマンJP」シリーズなどを手掛けてきた古沢良太。「るろうに剣心」シリーズの大友啓史監督が務めるなど、日本最高峰のスタッフ、キャストが集結しました。東映創立70周年記念作品として20億円もの総製作費をかけたビッグプロジェクトで、大友監督のこだわりから“本物”の場所を追求したこともあり、ロケ地には国宝や重要文化財が使用されています。
映画のロケとしては初めて使われた国宝の朝光寺のほか、仁和寺、泉湧寺、妙顕寺、彦根城など数々の寺や城で撮影が行われ、映し出された“本物”のかもしだす重厚感は圧巻。衣装や小道具、オープンセットも見事で、映画冒頭からうっとりとさせられると共に、ぐいぐいと信長&濃姫の物語に誘われます。これは、スクリーンでどっぷりと浸りたい世界観です。
木村拓哉&綾瀬はるかが真骨頂を発揮
信長と濃姫がいかにして真の夫婦になっていったのか。年月を経て、彼らがどのように変化していくのかが見どころとなりますが、木村拓哉と綾瀬はるかのコンビネーションも抜群で、信長と濃姫の出会いからたっぷりと楽しませてくれます。なかでも初夜のシーンは、思わず笑顔がこぼれること間違いなし。信長のやんちゃ感、濃姫の勝気さが爆発し、ドッタンバッタンと大喧嘩が勃発。観客にとっても2人が魅力的であるだけでなく、生身の人間としての愛着が湧いてきます。
昨年行われた「ぎふ信長まつり」に、木村さんが信長役として信長公騎馬武者行列に参加した様子をニュースなどで確認した人も多いことと思いますが、目線やちょっとした仕草など一挙手一投足で沿道の人々を魅了してしまう木村さんの姿を見て、「本当にスターっているんだな」と実感した人もいることでしょう。本作の信長にはそのオーラがたっぷりと注ぎ込まれており、戦国時代のスーパースターとして惚れ惚れとするような存在感を放っています。
一方の綾瀬さんはトーク番組やバラエティ番組で見せるおっとりとした素顔も人気ですが、凛とした気高さ、キレキレのアクションまでこなしてしまうのが、彼女の俳優としての最大の魅力。本作の綾瀬さんはアクションも披露している上に、濃姫の力強さと儚さまでを表現しており、映画を見終わった後に個人的には「こういう綾瀬はるかが見たかった!」と身悶えました。2人にとっての新たな代表作が誕生したという意味でも、本作は見逃せません。
見たことのない本能寺の変
1582年に、家臣・明智光秀に謀反を起こされて本能寺で自害した信長。これは誰もが知っている歴史的な事実ですが、脚本家の古沢さんが「誰も見たことのない本能寺の変」として、新しい信長の物語を構築しています。炎に包まれた本能寺で、信長は一体どのような最期を迎えるのか。本作ならではの“信長の最期”は、映画を観た後に誰かと語りたくなるような場面となっています。
歴史上の人物に生身の人間としての愛着が湧くと、歴史の勉強ももっと楽しくなるはず。ぜひ親子で鑑賞して、信長と濃姫の生き様に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
文/成田おり枝
監督:大友啓史 脚本:古沢良太
出演:木村拓哉、綾瀬はるか、宮沢氷魚、市川染五郎、斎藤工、北大路欣也、伊藤英明、中谷美紀…ほか
公式HP:legend-butterfly.com/