「野菜炒めの冷凍活用術」が使える! 保存性、使い勝手、味、どれをとっても万能

野菜炒めが冷凍できると便利な場面って多いですよね。多く作りすぎて余った時や、お弁当に詰めたい時。また料理をする気力がないほど疲れた時でも、チンするだけで食べることができて役立ちます。
今回は野菜炒めを冷凍して、暮らしに活用する術について、詳しくみていきます。

たっぷりの野菜に肉類を合わせて、好きな調味料で味付けができる野菜炒め。簡単に作れて、お腹いっぱいになれる定番の料理です。バランスよく野菜を食べられる点でもうれしいですよね。

そんな野菜炒めは、冷凍で保存して活用すると、使える場面が広がるって、ご存じですか? 冷凍する際、どんな点に気をつければよいのか、まとめました。

水っぽくなる?

もともと野菜炒めは、作ってから時間が経つと水分が出て、水っぽくなってしまう懸念があります。冷凍保存する場合のポイントも、水分への対処です。

・小分けする際に薄く平らになるようにして、急速冷凍を心がけること
・水分の多い野菜を用いないこと

この2点を心がけることで、水っぽさを回避することができます。トマト、レタス、キュウリなどは野菜に含まれる水分が多いため、避けてください。逆に、冷凍しやすい野菜はキャベツ、しめじ、小松菜などです。

日持ちは?

野菜炒めの冷凍は、長期備蓄用の保存ではなく、あくまで作り置き用の短期的な保存が目的です。

できれば1~2週間のうちに食べることを基本とし、長くても1か月をめどに使い切るようにしてください。冷凍期間は短いほうが、より食感や味を損なわずに味わうことができます。

お弁当に使える?

お弁当に使うことが前提なら、あらかじめお弁当用のカップに入れて冷凍するか、小分けして取り出しやすくしておくとよいでしょう。

冷凍庫から出してお弁当に詰めれば、お昼までには自然解凍ができて、おいしく食べることができますよ。

野菜炒めの冷凍保存方法

実際に野菜炒めを冷凍し、解凍するまでの工程をみていきましょう。

使用する保存容器

保存する容器は、市販のタッパーはもちろん、ジプロックなどのフリーザーバッグの利用もおすすめです。

具材に空気が触れないよう、ラップで小分けしてから保存容器に詰めて冷凍庫に入れてください。

使いやすい量に小分けしておくことで、利用の場面が広がります。
使いやすい量に小分けしておくことで、利用の場面が広がります。

解凍方法

解凍は、電子レンジの利用が簡単です。量にもよりますが、600wで3分程度を目安に、加熱します。

もしくは、冷凍のまま解凍せずにフライパンで炒めてもよいです。この方法は、他の具材と合わせてアレンジする楽しみも生まれます。

お弁当に入れる場合なら、自然解凍が便利な解凍方法です。

野菜炒めセットの冷凍方法

ここからは、さらにもう一歩進んで、市販の野菜炒めセットを冷凍する方法、または下味をつけてから冷凍する方法について確認します。

市販のカット野菜の冷凍方法

スーパーに並ぶカット野菜は便利な一方、いたみやすいため、すぐに使い切ってしまう必要があります。ところが、買ってきてすぐに冷凍庫で保存するなら、2~3週間は、おいしさが保たれます。お買い得日にたくさん買って、賢い使い方ができますね。

【1】市販のカット野菜の封に、小さな切れ目を入れて、空気を抜きます。

空気を抜く穴を開けます。
空気を抜く穴を開けます。

【2】フリーザーバッグに入れて冷凍庫へ。

ポイントは、野菜に空気を触れさせないこと。
ポイントは、野菜に空気を触れさせないこと。

もともと真空パックされているカット野菜の場合は、そのまま冷凍してもかまいません。

炒めもの用の野菜ミックスには、冷凍しても味の劣化が少ない野菜が入っている場合が多いです。一方で、ベビーリーフや、キュウリ、トマトなどを使ったカット野菜は、冷凍にむいていません。冷凍保存は避けてください。

冷凍したカット野菜の使い方

冷凍したカット野菜は、冷凍庫から出してすぐに加熱料理に使うことで、おいしく食べることができます。炒めた肉類と合わせて、野菜炒めに仕上げてください。

・材料

冷凍したカット野菜 1袋
お好きな肉類 200g

・作り方

【1】フライパンを熱して、油をひきます。お好きな肉類(鶏、豚、牛など)を先に炒めておきます。

【2】一旦、炒めた肉類を取り出し、フライパンを軽くきれいにします。もう一度フライパンを温め直して油をひき、冷凍したカット野菜を加えます。

冷凍庫から出してすぐに、炒めます。
冷凍庫から出してすぐに、炒めます。

【3】水分が出てくるので、最後に火加減を強火にして飛ばしてください。

水分が多い場合は、キッチンペーパーで吸い取ってもかまいません。
水分が多い場合は、キッチンペーパーで吸い取ってもかまいません。

【4】最後に【1】の肉類と合わせ、お好きな味付けで調理して完成です。

ご自宅で作る野菜炒めセットの下味冷凍と、解凍まで

ここからは、ご自宅でお好きな野菜を使い、下味をつけてから冷凍保存する工程をみていきます。今回は、豚肉と野菜を合わせた下味冷凍です。

・材料

(2人分)

豚バラ薄切り肉 150g
キャベツ 150g
もやし 200g
にんじん 30g

塩 少々
こしょう 少々

【A】
酒 大さじ1
しょうゆ 小さじ2

・冷凍方法

【1】豚肉は4等分にカットします。塩、こしょうを振りかけてよく揉んでください。キャベツ、にんじんは大きさを揃え、食べやすい大きさにカットしてください。

【2】フリーザーバッグに【A】を入れて混ぜ合わせ、豚肉を加えてよく揉み込みます。

調味料は、フリーザーバッグの中で揉み込んでください。
調味料は、フリーザーバッグの中で揉み込んでください。

【3】野菜類もすべて加えて、空気を抜いてから封をします。冷凍庫に保存してください。

空気をしっかり抜きながら封をします。
空気をしっかり抜きながら封をします。

・解凍調理の方法

【1】下味冷凍したフリーザーバッグを取り出し、半解凍にしてください。

中身が取り出しやすくなるまで、解凍します。
中身が取り出しやすくなるまで、解凍します。

流水の下に置いて5分程度待つか、電子レンジで軽く解凍してもよいです。

【2】フライパンを温めて、【1】の半解凍した中身を開けます。中火にかけて、フタをしてください。

半解凍のまま、フライパンに開けてください。
半解凍のまま、フライパンに開けてください。

3~4分で全体がほぐれるので、時々かき混ぜながら蒸し焼きにします。

フタをして、蒸し焼きにしながら解凍を進めます。
フタをして、蒸し焼きにしながら解凍を進めます。

【3】全体に火がとおったら、フタをはずし、水分を飛ばしながら炒めて仕上げます。

冷凍保存のメリットを生かす、野菜炒めの冷凍

シャキシャキ野菜の旨味に肉類の力強さも加わり、おかずにはなくてはならない野菜炒め。保存方法を変えると、使用できる場面も広がって、調理の負担も軽くなるはずです。

調理前のカット野菜でも、調理後でも、冷凍保存はできます。暮らしに合った冷凍方法を選びながら、メリットを生かして、活用してくださいね。

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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)

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