スイス基本情報
まずは、スイスの面積や人口などの基本情報から見てみましょう。
国名
スイス連邦
首都
ベルン
場所
スイスがあるのはヨーロッパの中央部。北東にドイツと、東にリヒテンシュタインとオーストリアと、南東にイタリアと、北西にフランスと隣接しています。
日本との時差
8時間
日本はスイスより8時間進んでいます。
面積
41,000㎢
九州の面積が約42,000㎢なので、スイスの面積は九州とほぼ同じと言えます。
エリア
スイスは26の州(カントン)にわかれていて、このうち6つは準州になっています。26のカントンは、それぞれで独自の憲法・議会・政府・裁判所があります。首都ベルンがあるのは、ベルン州です。
人口
867万人
大阪府の人口が約877万人なので、スイスの人口は大阪府とほぼ同じです。
言語・公用語
ドイツ語(62.1%)、フランス語(22.8%)、イタリア語(8.0%)、ロマンシュ語(0.5%)
スイスは多言語国家であり、上記4つの言葉が公用語となっています。スイスフラン紙幣には、この4つの言葉がすべて印刷されています。ただ、学校では英語を学ぶ人が多くいることから、英語を話せる人の割合が多くなります。
通貨
スイスフラン
1スイスフラン=169円(2024年3月26日時点)
宗教
カトリック35.1%、プロテスタント23.1%、イスラム教5.4%
歴史
スイスでは紀元前、ケルト民族が暮らしていました。そして紀元前1世紀から紀元1世紀初頭にかけて、ローマ帝国による支配が続きました。
紀元401年にローマ帝国が撤退すると、今後は西側はブルグント族に、東側はアレマン人に支配されたのです。
その後中世になると、都市部と農村共同体になる連邦制が発達していきました。そのうち3つの州が外から守るために同盟を結んだのが1291年。この年が、スイス連邦成立とみなされています。
それからも度々戦争に巻き込まれてきたスイスですが、スイスの大きな転換点となったのが、フランス革命とナポレオンの侵略戦争です。1815年、戦争で混乱した欧州の安定を取り戻すために開かれたウィーン会議で、スイスは中立政策を採択したのです。
天気・気候
スイスの気候は、山岳地方をのぞいて、日本の高原リゾートに近いイメージです。
北海道、軽井沢、八ヶ岳などの気候とよく似ていて、夏は28℃くらいまで暑くなることはありますが、湿度が低くカラッとしています。冬はマイナスになることもあり、多くの場所で雪が降ります。
スイスの治安・住みやすさ
もしスイスに旅行に行くなら、治安面についても知っておきたいところです。
治安は良好
スイスは犯罪率が低く治安のよい国。外務省「海外安全ホームページ」でも、特に危険情報は発令されていません。
しかし多くの観光客が訪れる国であるため、そのような観光客をねらったスリ、置き引きなどの窃盗が起きています。毎年、日本人観光客がスリなどの被害にあうため、空港・駅・鉄道の中・レストラン・ホテルのロビー・観光地などでは注意が必要です。
住みやすさも良好
周辺の国に比べると治安が良く、さらに永世中立国であることなどを考えると、スイスの住みやすさはとてもいいと言えるでしょう。
これまで、世界の最も住みやすい都市ランキングで、チューリッヒ・ジュネーブ・バーゼルなどのスイスの都市がランクイン。安全性や交通の便などが高く評価されています。
スイスの見どころ・観光
スイス旅行に人気の観光スポット、おすすめの見どころをご紹介しましょう。
マッターホルン
マッターホルンは、アルプス山脈にある標高4478mの名峰。スイスを象徴するシンボル的な存在です。
頂上までの登山は難しいですが、周辺には初心者でも楽しめるハイキングコースなどもあるので、周辺の山々の景色を眺めるなどの観光が人気です。
グレッシャー・エクスプレス(氷河特急)
スイスには、美しい景色を楽しめる名物列車がいくつかあります。そのひとつが、氷河特急。世界一遅い特急列車と呼ばれるように、ゆっくりと時間をかけてアルプス山脈を横断していきます。
ツェルマットを出発して、終点のダウォスにつくまでは、約8時間。途中で、スイスの伝統料理も味わいながら、優雅な電車の旅を楽しめます。
ベルン
ベルンはスイスの首都であり、ユネスコの世界文化遺産に登録されている、とても美しい街並みが特徴。
13世紀につくられた城門の時計塔や、彫像がある泉などが点在し、ヨーロッパ最長ともいわれる石造りのアーケードもあります。古い物語の世界に迷い込んだような、そんな不思議な体験を味わえます。
スイスの特徴・有名なもの
「スイスといえばこれ!」という有名なものもご紹介しましょう。
アルプスの少女ハイジ
『アルプスの少女ハイジ』は、スイスの作家ヨハンナ・シュピリが書いた作品。ハイジは両親を失いますが、おじいさんと一緒にアルプスの小さな村で暮らして成長していくストーリーで、日本はもちろん世界中で読まれている作品です。
そんな物語の舞台となったが、スイスのマイエンフェルトという村。チューリッヒから電車で約1時間の小さな町で、物語の世界を忠実に再現した博物館「ハイジハウス」などがあります。
永世中立国
スイスは永世中立国であることがよく知られています。永世中立国とは、自国から戦争を始めないことはもちろん、他国での戦争についても中立を維持することが国際的に認められている国のこと。
そのため、テロや紛争が起きて機能が停滞しないという理由で、国連難民高等弁務官事務所、世界貿易機関などの国際機関がスイスに本部を置いています。国際オリンピック委員会、国際サッカー連盟などのスポーツ団体も同じように、スイスを本拠地としています。
スイスの国旗と赤十字の関係
スイスの国旗は、赤い背景に白い十字が描かれています。これは13世紀の独立戦争のときに使われたもので、十字架にかけられたキリスト像を描いたものがもとになっていて、赤は力や主権、白はキリスト教とその精神を表しています。
また救急箱などに描かれる赤十字のマークは、白の背景に赤い十字が描かれています。これは赤十字創立の地であるスイスに敬意を払い、スイスの国旗の色を反転させたものが採用されたのだそうです。
ヨーロッパでも人気の国スイス
スイスは九州地方とほぼ同じ大きさに867万人が暮らすヨーロッパの国。アルプス山脈に囲まれた美しい街並みが特徴的です。世界各国からこの地を訪れる人がいて、旅行先としても、また治安面によく住みやすい場所であることから、移住先としても人気があります。
日本からは遠く離れた国ですが、「いつか行ってみたい」と思う方も多いところのひとつではないでしょうか。
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文・構成/HugKum編集部