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はしかは空気感染も。免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100%発症
はしかの感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染です。感染力が非常に強いのが特徴で、ウイルスは物質の表面や浮遊中に最大2時間、感染力を持つといわれています。
免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100%発症し、感染力は新型コロナウイルスよりも高いといわれています。
38度以上の熱、咳、鼻水、目の充血、赤い発疹が特徴
はしかは感染すると7~21日の潜伏期間を経て、38度以上の熱、咳、鼻水といった風邪のような症状のほか、目の充血や涙目などがみられます。そして全身に赤い発疹が現れます。口の中に、白い斑点ができることもあります。
また肺炎や中耳炎などを合併しやすく、発症した1000人に1~2人は急性脳炎を発症。重症化すると後遺症を残したり、亡くなることもあります。免疫不全などの基礎疾患がある人は、とくに注意が必要です。
また、はしかには特効薬がありません。治療は対症療法が中心です。
妊婦さんが感染すると、早産・流産の可能性も
妊娠中に、はしかに感染すると重症化したり、流産や早産を起こす可能性があります。妊娠初期にはしかの抗体検査を受けていると思います。妊娠中は、はしかのワクチン(以下 麻しんワクチン)を接種することができないので、気になることがあるときは主治医に聞いてみましょう。
はしかの予防は、ワクチンの2回接種がカギ
はしかの感染予防で有効なのは、ワクチン接種です。麻しんワクチンを接種することによって、約95%の人が麻しんウイルスに対する免疫を獲得できるといわれています。ただし2回接種しなければ、十分な予防効果は得られません。
MR(麻しん風しん混合)ワクチンは、現在、定期接種で1回目は1歳になったら早めに。2回目は年長児で接種することが推奨されています。
4月から小学校に入学する子は、2回目のワクチンを接種しているか確認しましょう。
ワクチンを2回受けていないパパ・ママは追加接種検討を!
また世代によっては、麻しんワクチンを接種していなかったり、1回しか受けていない人がいます。以下に該当する方は、追加接種を検討してください。
1972年9月30日生まれまでの人
- 麻しんの定期接種が始まっておらず、ワクチンを1回も接種していない可能性があります。
1972年10月1日~2000年4月1日生まれの人
麻しんの定期接種が1回のみのため、十分な免疫を獲得していない可能性があります。
気になる方は、母子健康手帳の予防接種の記録を確認したり、医療機関で抗体価検査を検討しても。麻しんワクチンの料金は5000円ぐらいです。接種費用が助成される自治体もあるので確認してみましょう。
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構成/麻生珠恵