梅雨で週末のおでかけも億劫になりがちなこの季節、そんな時こそ、親子で楽しくDVD鑑賞をしてみませんか? 通常は家で観る時、子ども優先で作品を選びがちですが、たまには娯楽だけではなく、子どもの勉強になって、なおかつママやパパも楽しめるという作品を、ママから提案してみませんか?
今回のテーマは「歴史」。と言うと、あまり触手が伸びない方もいると思いますが、ドラマチックな戦国時代を舞台にした良質の映画なら、子どももきっと前のめりになって観てくれるのではないかと思います。
まず、初級編の1本として「クレヨンしんちゃん」に関連する映画『BALLAD 名もなき恋のうた』をチョイス。ここでハマってくれれば、そこから戦国武将として今でも絶大な人気を誇る織田信長にまつわる『本能寺ホテル』、『信長協奏曲』というおすすめの2本を続けて観てみましょう。3作ともクオリティーはお墨付きで、きっと子どもから大人まで夢中にさせてくれるはず。
目次
初級編:「クレヨンしんちゃん」から入る『BALLAD 名もなき恋のうた』
まずは、子どもが入りやすいように、初級編として「クレヨンしんちゃん」にまつわる、草なぎ剛主演の映画『BALLAD 名もなき恋のうた』をチョイス。本作は、子どもだけではなく、大人もむせび泣いたという感涙映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』をモチーフに、草なぎくんと新垣結衣たち豪華キャストを迎えた実写映画です。
時は1574年の戦国時代。無敵を誇る侍・井尻又兵衛(草なぎ剛)と、春日という小国の姫君・廉姫(新垣結衣)という幼なじみの2人による身分違いの恋を描きます。ある時、敵の足軽が又兵衛を狙いますが、そこに未来からタイムスリップしてきた少年(武井証)が突然現れ、又兵衛の窮地を救うことに。
ママの胸キュンポイント
若き草なぎ剛と、麗しい姫君を好演した新垣結衣が織りなす切ない恋は感涙必至。メガホンをとったのは「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズや、「ドラえもん」のフル3DCGアニメ『B STAND BY ME ドラえもん』を手掛けた山崎貴監督で、やはりドラマの名手だと改めて実感させられます。
子どもの興味津々ポイント
登場する武将たちは架空ですが、戦国時代そのものの世界観はかなり新鮮に思えるはず。『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』を観てから本作を観ると、アニメ版にオマージュを捧げたシーンも多く、楽しさも倍増しそう。
中級編:タイムスリップもので「本能寺の変」を学ぶ『本能寺ホテル』
戦国武将として、太く短い生涯を送った織田信長。明智光秀の謀反により、本能寺で壮絶な最後を遂げましたが、その舞台裏を歴史ミステリーとして見せてくれるのが、映画『本能寺ホテル』です。奇想天外な出来事に遭遇する主人公・倉本繭子役を綾瀬はるかが、織田信長役を堤真一が演じています。
ある日、京都の路地裏に佇む「本能寺ホテル」を訪れた繭子。その不思議なエレベーターに乗ると、いきなり戦国時代にタイムスリップしてしまいます。なんとその日は、本能寺の変が起こる前日で、彼女は織田信長と遭遇し、歴史の裏側を見せられることに。
ママの胸キュンポイント
大人は当然ながら、信長が死ぬという史実を踏まえて観るわけですが、堤真一演じる信長が実に人間味に溢れ、とても魅惑的だからこそ、観ているうちに「信長、死なないで!」とかなり感情移入していきます。
子どもの興味津々ポイント
当時イケイケドンドンだった織田信長の政治手腕や、戦国武将たちの利害関係などが、上手に練り込まれた物語。きっと子どもも知らず知らずのうちに興味を持ち、戦国時代の時代背景がすんなりとインプットされそう。
上級編:さらに深く織田信長を深く知る!小栗旬主演の『信長協奏曲』
『本能寺ホテル』を観て、織田信長という武将をもう少し深掘りしたいと思えた方は、小栗旬の大ヒット映画『信長協奏曲』をぜひチェックしてみてください。ご存知、フジテレビの月9初の時代劇として話題を読んだドラマの映画化作品です。『本能寺ホテル』とは、織田信長をモチーフにしたタイムスリップものという共通点がありつつ、これまた全然違う切り口のエンターテイメント作品に仕上がっています。
小栗旬演じる勉強が苦手な高校生のサブローが、これまた、戦国時代にタイムスリップし、自分と瓜ふたつの戦国武将・織田信長に遭遇。なんと信長から、病弱な自分の代わりに、信長として生きてほしいと、無茶ぶりされます。かなりトリッキーかつエキサイティングな展開で、最後まで目が離せません。
ママの胸キュンポイント
小栗旬が、信長になりきるサブローと、本物の信長兼明智光秀と、一人二役に挑んでいます。また、池田恒興役の向井理、羽柴秀吉役の山田孝之、前田利家役の藤ヶ谷太輔(Kis-My-Ft2)など、イケメン祭りで、目の保養になります。
子どもの興味津々ポイント
勉強が苦手な普通の高校生サブローが、勇気と誠実さで、運命を切り開いていくという、子どもも大好きな青春サクセスストーリー。また、映画を気に入って、連ドラも制覇すれば、知らない内に、学校の成績もアップ!?
さて、戦国時代を描くおすすめ映画三選は、いかがでしたか? 家族で映画を観て大いに盛り上がりつつ、さらに子どもが少しでも、歴史に興味を持ってもらえたら、ママとしては一石二鳥です。早速、この週末、楽しく歴史を学べるホームシアターを開催してみませんか?
文・山崎伸子