離乳食を解凍するときに気をつけたいこと
離乳食を解凍するとき、やってしまいがちなNG例や気をつけるべきことをお伝えします。抵抗力の弱い赤ちゃんの口に入るものですから、十分気をつけてあげたいですね。
自然解凍はNG
自然解凍ではゆっくりと解凍されるため解凍中に雑菌が繁殖して食中毒などの恐れにつながるのでNGです!必ず加熱してから与えるようにしましょう。
一度解凍したものを再冷凍するのもNG
一度解凍したものは再冷凍しないようにしましょう。その理由は雑菌が繁殖しやすくなって衛生面が心配なことと、冷凍によって食材の組織が壊れているため、2回目冷凍すると更に組織が壊れて味が落ちるからです。
必ず中まで加熱し解凍する
外側は加熱して解凍されていても、中心部まで十分に加熱されていない場合も。食中毒の予防のためにも中までしっかり加熱してから与えてください。
上手に解凍するには冷凍に工夫を
離乳食をおいしく安全に解凍して使うためには、解凍するときも重要です。以下のポイントを守って冷凍しましょう。
新鮮な食材を調理する
調理して冷凍する食材が新鮮であることが大前提。賞味期限ぎりぎりになってきたから冷凍するのではなく、新鮮なうちに冷凍保存しましょう。
ふたのある密封容器に平らにして入れる
ふたがない容器だと、冷凍庫の中でこぼれたり、他の食材がくっついたりと安全に冷凍できません。ふたのある容器を選んで、平らにして冷凍庫に入れましょう。
1週間以内で使い切る
冷凍していてもだんだんと味も鮮度も落ちていくもの。長い間保存しておくのはおすすめできません。1週間をめどに解凍して使い切るよう心がけましょう。
1回分ずつ小分けに冷凍する
大量に解凍して、使わない分は再冷凍というのは雑菌が繁殖しやすく、味も落ちるためダメ!解凍は1食に使う分だけにしましょう。冷凍するときに1食に使う分を小分けして冷凍するのがおすすめです。
リッチェル わけわけフリージング ブロックトレー
フタ付きで冷凍庫で積み重ねてもOKな小分けトレー。食洗機や電子レンジでも使えるのも高ポイント。
ママパパの口コミ
「とりだす時に力がいらなくて使いやすくていい」(30代・新潟県・子ども1人)
OXO Tot ベビーブロック フリーザーコンテナ
ひとつひとつが独立した形なので、持ち運びや解凍にも便利。密閉されるフタでこぼれにくい!離乳食完了後も大人のお弁当用などいろいろな用途で使えそう。
離乳食を美味しく解凍するテクニック
せっかく作った離乳食ですので、美味しく解凍したいですね。解凍方法ひとつで美味しさが半減したり、時には食べられなくなってしまうことも!上手に解凍するテクニックをご紹介します。
鍋で解凍する
離乳食の解凍は小鍋がおすすめです!鍋で解凍すると火加減を調節しやすく、解凍のムラが少なく、中まで火が通ったことを簡単に確認することができます。しっかりと加熱して、きちんと殺菌しましょう。
鍋で解凍するときの手順
1.鍋に100~150mlのだし(又は水)を沸かし、冷凍離乳食を入れてフタをして弱火で煮る。
2.途中で混ぜて、中心まで火が通ったら器に盛りつける
だしの量は目安です。解凍する離乳食の量、鍋の大きさ、火加減によって変わりますので、だしが足りない場合はつけ足しましょう。
電子レンジで解凍する
手軽に解凍するなら電子レンジが便利です。コツは「加熱しすぎない」ことと「解凍時のムラを解消する」こと。加熱は短めに設定します。20~30秒ほど加熱し、中の状態を見ながら足りなければさらに20~30秒加熱します。また、汁気の多いメニューの場合、解凍にムラが出ることがあります。途中で取り出して混ぜて再加熱して均等に熱が通るようにしましょう。
電子レンジで解凍するときの手順
1.耐熱容器に冷凍離乳食を入れ、空気の通り道を作るようにラップをする。
2.電子レンジでの加熱は水分が飛びやすいので20~30秒ずつして様子を見る。水分がなくなったら水分を足す。
3.加熱にムラがないか混ぜて確かめ、ムラがあれば再加熱する
鍋や電子レンジで加熱した後は熱々なので、赤ちゃんに食べさせる前は必ず冷ましてから与えましょう。上記のコツを参考にしながら、上手に美味しく解凍してくださいね。
中田 馨(なかた かおり)
一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在14歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、21年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで3000人が受講。