こんにちは。離乳食インストラクターの中田馨です。お出かけ先での赤ちゃんの離乳食はどうしてますか? メニューや容器など気になりますね。今回は、お出かけ先での赤ちゃんの離乳食について考えます。
目次
離乳食を持ち運ぶときのポイント
離乳食を持ち運ぶときに、気を付けたい基本のポイントを5つご紹介します。
1.離乳食の持ち運びは後期以降に
まだ、離乳食が1回、2回食の離乳食初期、中期の場合は、出発前に自宅で食べ、帰宅後に自宅で食べるでOKです。お出かけ中は、母乳やミルクでお腹を満たしてあげましょう。離乳食の持ち運びは、3回食になってからでOKです。
2.朝作ったものを持っていく
衛生面を考え、離乳食は朝作ったものを持っていきましょう。作り置きの離乳食は痛みが早いので入れないようにしましょう。
3.保冷バッグに入れる
離乳食は、保冷剤入りの保冷バッグの中に入れ、冷やした状態で持ち歩きます。保冷バッグは直射日光の当たらない、涼しい場所に置いておきます。
4.食べる前にママが味見を
衛生面に気を付けていたとしても、最初の一口目はママが安全確認をしましょう。少しでも「おかしいな」と思ったら食べないことが鉄則です。
5.なるべく早く食べきる
例えば保育所の給食の場合、作ってから食べるまでの時間は、2時間までとされています。理由は、時間が経つごとに衛生面での不安が出てくるからです。朝作ったのなら、昼には食べきること。夕方まで食べなかった場合は、勇気をもって廃棄しましょう。
持ち運びでやってはいけないNG項目
離乳食を持ち運ぶときに、これだけはやめて!と言う、NGポイントを4つ紹介します。
手で直接盛り付けない
手には細菌があります。持ち運びの離乳食を作る時は、清潔な箸やスプーンを使い盛り付けるようにします。
冷凍離乳食を持ち歩かない
冷凍離乳食を、そのまま常温で自然解凍するのは雑菌が繁殖しやすいので衛生的にNGです。
暑い車内に放置することは避けて
せっかく保冷バッグに入れた離乳食を、暑い車内などに放置することは避けてください。
2食分以上持っていくのはNG!
昼と夜用。と離乳食を2食分持ち歩くこともNGです。
旅行・帰省など長時間移動の持ち運びのポイント
旅行や帰省するときも、持ち運ぶときのポイントは同じです。私の場合、旅行中は地元のスーパーなどに寄って、バナナや焼き芋など、赤ちゃんが食べられそうでご飯の代わりになる食べ物を購入していました。また、旅館でおかゆを作ってもらったこともありました。旅館に問い合わせてみましょう。対応してくれるところもありますよ。
長期の移動にはレトルトという選択も!
私は、離乳食を外出先で食べる時こそ、市販のベビーフードの出番だと思っています。衛生面は安心で日持ちもするので、心配することなく赤ちゃんに与えることができます。また、お出かけ前にバタバタと離乳食を作る必要がないことも利点ですね。赤ちゃんを連れてのお出かけは、自分一人で出かける時よりも何倍もの準備が必要ですから、離乳食を市販のベビーフードにするだけでグンとラクになりますよ。ぜひ活用してください!
持ち運ぶメニュー選びのルール
水分が少ないもの
水分があるとお弁当が痛みやすくなる原因になります。という点でも、水分の多いメニューの時期の離乳食初期、中期はお弁当を持っていくときに注意が必要になります。煮物を持っていくときは、器に入れる前にザルで水切りする。
加熱したもの
離乳食メニューの基本は「加熱する」ですが、お弁当にするときも同じです。大人の場合も、プチトマトやレタスなどの生野菜は、夏場のお弁当に持っていくのは避けましょう。
持ち運びにおすすめ離乳食メニュー
【離乳食後期】ささみとニラのじゃがいもちぢみ
<材料>
鶏ささみ 10g
ニラ 10g
小麦粉 20g
じゃがいも 20g
水 20g
<作り方>
1.鶏ささみ、ニラは5㎜幅に切る。じゃがいもは皮をむいて水につけすりおろす。
2.小麦粉、じゃがいも、水をよく混ぜ、1を加えて混ぜる
3.フライパンを熱し2を流し入れ片面が焼けたら返す。しっかり火が通るようにふたをして弱火で焼き色がつくまで火を通す。
【離乳食後期】ツナとひじきのおにぎり
具だくさんおにぎりにして、1食これでOK!軟飯なので後期後半から食べられます。
<材料>
軟飯 80g
乾燥ひじき(戻したもの) 5g
ツナ缶 10g
<作り方>
1.乾燥ひじきは水につけて5㎜に切る。
2.軟飯を炊くときに、1も入れて炊く。
3.赤ちゃんが食べやすい大きさに握る。
【離乳食完了期】うどんのお焼き
溶き卵をつなぎに使っているので、完了期から食べられます。今回はシンプルな材料にしましたが、しらすやツナ、にんじんやほうれん草などの野菜を入れても美味しいです。これ1品で手軽に昼食!汚れることも気にならないうどんのお焼きです。
<材料>
うどん 60g
卵 1/2個
たまねぎ 10g
コーン缶 5g
<作り方>
1.うどんは下茹でして1㎝幅に切る。たまねぎは縦半分に切り繊維に沿って薄切り。コーンは半分に切る。
2.材料をすべて混ぜ合わせ、フライパンで両面焼き目がつくまで焼く。
離乳食の持ち運びにおすすめ容器
離乳食をお弁当にして持ち運ぶときの容器は、きれいなものを選びましょう。一つ一つのおかずが仕切られていると他のメニューからの細菌が移るのを防げます。メニューごとに小さい容器を用意するのももちろんいいですが、仕切りのカップなどで仕切ってもOK。仕切りカップを使う時は、使い捨ての方がより衛生的です。これまで私がお店などで見てきた容器で「これいいな!」と思ったものを紹介します。
リッチェル おでかけランチくん 赤ちゃんのクールお弁当箱
汁がもれにくいパッキン付きの容器。2段式なので、味が混ざらず持ち運べます。折りたたんで収納できるスプーンとセットで保冷剤付きなのもうれしい。
★ママパパの口コミ
サーモス まほうびんの離乳食ケース
保温と言うよりは保冷で使います。冷ました離乳食を容器に入れて、保冷バッグに保冷剤と共に入れましょう。
★ママパパの口コミ
離乳食を持ち歩くときは、美味しい離乳食、栄養たっぷりの離乳食を!ということももちろん大切ですが、何よりも「赤ちゃんは大人よりも細菌に弱い」という点を重視するようにしましょうね。
一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在14歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、21年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで3000人が受講。
忙しいときや外出のときに便利!無農薬・減農薬栽培、有機栽培の野菜と、国産のお魚、宮崎県の鶏ささみを中心に使用したこだわりの無添加離乳食。味付けは一切せず、丁寧にとった出汁の旨味を大切にしているママにもベビーにもやさしい&おいしい離乳食です。7ヶ月、9ヶ月、12ヶ月と赤ちゃんの成長に合わせて選んで。ギフトセットもありプレゼントにもおすすめ!