こんにちは！離乳食インストラクターの中田馨です。今回のテーマは「離乳食に市販の冷凍野菜は使える？」ということで、市販の冷凍野菜の使い方やレシピなどを紹介します。
スーパーで売っている「冷凍野菜」は離乳食に使ってもOK？
離乳食にスーパーの冷凍野菜は使ってもOKです。では、具体的に冷凍野菜についてみていきましょう。
冷凍野菜を使うメリット
まず、冷凍野菜を使う最大のメリットは「時短」ではないでしょうか？野菜は、皮をむいたりとした処理が必要なものもあります。そんなひと手間ですが、冷凍野菜を使えば短縮させることができます。
離乳食におすすめの冷凍野菜の種類
スーパーに行くと、さまざまな冷凍野菜が販売されています。離乳食に向いている野菜は、にんじん、ブロッコリー、ほうれん草、かぼちゃ、オクラ、サトイモ、ミックスベジタブルなどが使いやすいかと思います。オクラは、種を取りたいので刻んでいるものではない方が使いやすいでしょう。
冷凍野菜を使うときの注意点
冷凍野菜の中には、塩ゆでしたものもあったり、調理したものがある場合があります。離乳食に使う冷凍野菜は、原材料が野菜そのもののものを選びましょう
冷凍野菜の使い方と解凍方法
離乳食の時期別、冷凍野菜の使い方
離乳食に使う冷凍野菜を解凍するときの基本は、湯がくことです。湯がく時間は、冷凍野菜の袋の表示時間よりも長めに湯がきます。野菜にもよりますが、袋の表示時間だけだと、赤ちゃんには少し硬めのことが多いです。冷凍野菜は、やわらかくしましょう。自然解凍は、細菌が繁殖しますのであまりお勧めしません。
初期
ゆでて解凍した野菜を、裏ごし器で裏ごしします。ブロッコリーやほうれん草は葉（花蕾）の部分を使用し、かぼちゃは皮をむいて使います。
中期
ゆでて解凍した野菜を、すりつぶしたり、みじん切りします。ブロッコリーやほうれん草は葉（花蕾）の部分を使用し、かぼちゃは皮をむいて使います。
後期
ゆでて解凍した野菜を、5～7㎜程度に切ります。ブロッコリーやほうれん草の茎の部分を使う場合は、指でつまんでつぶれるくらいやわらかく湯がけているかを確認しましょう。かぼちゃは皮をむいて使います。
完了期
ゆでて解凍した野菜を、1㎝程度に切ります。ブロッコリーやほうれん草の茎の部分を使う場合は、指でつまんでつぶれるくらいやわらかく湯がけているかを確認しましょう。かぼちゃは皮をむいて使います。
使い切れなかった冷凍野菜は再冷凍してもいい？
1回、解凍した野菜は、衛生面を考え、再冷凍しないことが基本です。大人メニューに取り入れるなどして、無駄なく使いきれるといいですね。
手作り冷凍野菜のストックもおすすめ
冷凍野菜は、市販のものを買わず、自分で作ることもできます。冷凍野菜は作ってから1週間を目安に食べきりましょう。
ブロッコリー
ブロッコリーは、生のまま冷凍する方がおすすめされている野菜です。それは、おいしさや栄養が生の方が高いからです。水で洗って水気をきってから保存袋に入れて冷凍します。ゆでる場合は、湯ですぎない程度にゆでて水気をきってから冷凍します。
ほうれん草
ほうれん草も生のまま冷凍することができます。洗って水気をふいてから冷凍しましょう。ほうれん草をお湯にさっとくぐらせ、水にさらして絞ってから保存袋に入れて冷凍しても構いません。
かぼちゃ
かぼちゃも、生のまま冷凍することができます。皮とワタを取り使いやす大きさに切り、保存袋に入れて冷凍します。湯がいてからでももちろんOK。湯がいた後は水気をきってから、保存袋に入れて冷凍します。
ミックスベジタブル
冷凍野菜の定番のミックスベジタブル。家庭でも作ることができます。にんじん、コーン、グリンピース、いんげんなど、おうちにある材料で作ってみましょう。少し硬さが残るくらいにゆでます。
冷凍野菜を使った時期別アレンジレシピ
今回は、せっかく冷凍野菜を使いますので、いつも以上に手順が簡単なお手軽離乳食レシピを紹介します。
離乳食中期 かぼちゃのミルクスープ
材料
かぼちゃ（冷凍野菜）
ほうれん草（冷凍野菜）
牛乳 80ml
作り方
1.鍋に湯を沸かし、かぼちゃとほうれん草を入れて湯がく。それぞれ頃合いを見て湯ぎりする
2.1をみじん切りに切る
3.鍋に煮汁80ml、牛乳80mlを沸かし、2を入れて加熱する
離乳食後期 さといもコロッケ風
材料
鶏ひき肉 15g
さといも（冷凍野菜）25g
青のり 少々
1.鍋に湯を沸かし、さといもを入れて湯がく。頃合いを見て湯ぎりする。鶏ひき肉を湯がいて湯切りする。
2.1をつぶして、鶏ひき肉と青のりを加え、形を整える
3.パン粉を炒って2にまぶす。
離乳食完了期 ブロッコリーのチーズ焼き
材料
ブロッコリー（冷凍野菜）
ピザ用チーズ 少々
作り方
1.鍋に湯を沸かし、ブロッコリーを入れて湯がき、食べやすい大きさに切る
2.耐熱器に1を入れ、チーズを振りかけてトースターで5分焼く
冷凍野菜も活用しながら、離乳食づくりを進めてみるのも、離乳食を時短にするための一つの方法です！
記事監修
一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在13歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、20年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで2500人が受講。
