音楽家で文筆家、そして今や国民的人気俳優となった星野源の最新主演映画『引っ越し大名!』が、本日8月30日(金)より全国公開となりました。本作は、『超高速!参勤交代』シリーズの土橋章宏による傑作時代小説の映画化作品で、ただの時代劇ではなく、笑いのトラップを散りばめつつ、最後に感涙の結末を迎える快作となっています。
星野さんが演じるのは、うだつの上がらない引きこもり侍である主人公・片桐春之介役。春之介は、ずっと書庫に引きこもっているから“かたつむり”と呼ばれています。そんな冴えない男が、参勤交代よりも大変な国替え(引っ越し)という大それた国家プロジェクトのリーダーに任命されてしまったから、さあ大変!
星野さんを筆頭に、高橋一生、高畑充希、小澤征悦、濱田岳、西村まさ彦、松重豊、及川光博といった豪華キャストたちが織りなすアンサンブル演技が最高です。
ママは胸キュン、パパは共感!子どもに見せたい人情喜劇
本作を手掛けたのは『のぼうの城』を手掛けた犬童一心監督ですが、時代劇にあまり触手が伸びそうにないファミリーにもおすすめな映画です。なんといっても、時代劇という枠をぶち破った演出が斬新。テンポの良いコメディでもあるし、“引っ越し歌”を歌いながら踊るミュージカル的なシーンもあったりして、子どもも大いにノレそうです。
星野さん演じる春之介は、連ドラ「逃げるは恥だが役に立つ」を思わせるチャーミングなトホホ男で、ママはきっと胸キュンです。前任の引っ越し奉行の娘、於蘭との恋の行方も気になるところ。そして、春之介の同志たちを思う誠実さや、未来に借金を残すべきではないという国を背負うリーダーとしての真っ当さに、心を打たれること間違いナシ。
また、春之介をサポートしていく鷹村源右衛門役の高橋一生が魅せる豪快なアクションシーンも見せ場の1つです。さらに、ストーリーは現代のサラリーマン社会の縮図のような話で、パパも大いに共感できるのではないでしょうか?
とにかく映画のクオリティーは文句なし!改めてスーパースター、星野源の作品を見極める目利きにもうなります。ということで、まさに夏休みの最後を締めくくるにふさわしいファミリー映画でもある『引っ越し大名!』。ぜひ、映画を観に、ファミリーでお出かけください。
監督:犬童一心
原作・脚本:土橋章宏「引っ越し大名三千里」(ハルキ文庫刊)
星野源、高橋一生、高畑充希、小澤征悦、濱田岳、西村まさ彦、松重豊、及川光博…ほか
公式HP: http://hikkoshi-movie.jp
文/山崎伸子