秋の味覚をとことん味わう! 芋・栗・カボチャで“一汁一菜”【管理栄養士監修】

こんにちは。管理栄養士ライターの川越光笑です。急に秋めいてきましたね。秋といえば、「食欲の秋」。みなさんが秋の味覚と聞いて思い浮かべる食材は何でしょうか。スイーツでおなじみの「芋・栗・カボチャ」をいつもと少し趣向を変えて献立にするのもおすすめです。旬食材には、栄養素だって豊富です。それぞれの特徴を解説しながら今日のお夕飯にぴったりのレシピをご紹介します。

ホクホクとした食感とお芋の甘みが後を引く懐かしい味「さつまいもご飯」

最近では、干し芋人気もだいぶ定着しつつありますが、やはり旬の時季にはフレッシュなおいしさを堪能したいもの。今年の新米と一緒に炊き込みご飯はいかがでしょう。

さつまいもご飯に合うさつまいもの品種は、炊いても形が崩れにくく水分が少ない“ホクホク系”が理想的。品種としては、「紅あずま」や「鳴門金時」などが向いています。

さつまいもは、ビタミンCと食物繊維が多く風邪予防にも効果が期待できる食材。これからの季節は、風邪をひきやすくなりますのでお子さんたちにとっても重要な栄養素です。また、さつまいもの食物繊維は腸の働きを促し、便秘対策にも有効です。定番の「さつまいもご飯」を試してみませんか。

材料/米2合分

米…2合
さつまいも…250g
酒…大さじ1
塩…小さじ1/2
ごま塩…適宜

作り方

1.さつまいもは1.5㎝の角切りにし、5~10分ほど水につけてアクを抜く。

2.米を研いで炊飯器に入れ、酒を加えて2合の目盛りまで水を注ぐ。

3.塩を加え、軽く混ぜる。

4. 1のさつまいもをザルに上げて水けを切ってから2にのせ、通常モードで炊く。茶碗に盛り、好みでごま塩をかけていただく。

続いて栗です。

むき甘栗だから超簡単! おかずにもお弁当にも便利な一品「甘栗と鶏肉のガーリック炒め」

まるで雲丹のようなイガイガ頭の栗。木になる生栗の下処理は、大変ですが市販の甘栗(むき栗)を使えば一気に時短調理を可能にしてくれます。

生栗と甘栗では、意外にも栄養価としては差がないというのもユニークな点。加工による差が中心で、栄養の本質はほぼ同じです。100g当たりのカロリーは、生栗147kcalに比べ、市販の甘栗は、207kcalのため食べ過ぎには注意が必要。

生栗は、水分が多く、カロリーや糖質がやや低め。一方、市販の甘栗は加熱による加工で水分が飛ぶため栄養が“凝縮”される傾向にあります。食物繊維・カリウム・鉄・葉酸は生栗よりも高めという結果でした。

ほんのり甘い甘栗は、料理のアクセントにも最適です。鶏もも肉と合わせて秋らしいおかずを作ってみましょう。「甘栗と鶏肉のガーリック炒め」の作り方は、こちら。

材料/2人分

鶏もも肉…1枚
甘栗…10~12粒

<合わせ調味料>
オイスターソース大さじ1
しょうゆ小さじ2
水1/4カップ
おろしにんにく1/2片
ごま油…適量
万能ねぎ…適量

作り方

1.鶏もも肉1枚は食べやすい大きさに切る。万能ねぎは小口切りにする。

2.フライパンにごま油を入れ、鶏もも肉を中火で炒める。色が変わったら<合わせ調味料>と甘栗を加えて炒め合わせる。煮立ったらフタをして弱火にし、10~15分ほど煮る。

3.フタをとり、汁気を飛ばしながらたれをからめて火を止め、万能ねぎを散らす。

最後は、カボチャです。

いつものお味噌汁をグレードアップ! 練りごまの豊かな香りが贅沢「カボチャとごまの味噌スープ」

カボチャは栄養素がぎゅっと詰まった緑黄色野菜です。一般的にスーパーで売られているのは、西洋カボチャですが特にβーカロテン(ビタミンA)が多いのが特徴。皮膚や粘膜の保護、抗酸化作用が高いため乾燥しがちな季節に最適な食材です。ほかに、ビタミンEやCも豊富に含み、カリウムも多いため浮腫みの改善にも役立ちます。

ここでは、栄養素を逃がさずにすべて飲み干せる汁物を紹介。いつもの味噌汁に、ちょっと工夫をしました。和風なのに、パンにも合うポタージュスープのようなお味噌汁です。「カボチャとごまの味噌スープ」の作り方は、こちら。

材料/4人分

カボチャ…正味300g
玉ねぎ…1/2個
エリンギ…1本
味噌(好みのもの)…大さじ3と1/2
練りごま…大さじ2
ごま油…適量

作り方

1.カボチャはひと口大に切る。玉ねぎ、エリンギはスライスする。

2.鍋にごま油を入れて中火で熱し、玉ねぎをしんなりするまで炒めたらエリンギ、カボチャを入れて軽く炒める。

  • 3.2に水4カップを注ぎ、カボチャがやわらかくなるまで煮たら火を止める。味噌と練りごまを加えて混ぜ合わせる。

今回使用した練りごまは、チューブ式なので手軽に使えて便利。クリームタイプなので汁物にもすぐに溶けます。

特に、カボチャの栄養素であるβーカロテンとビタミンEは脂溶性なので油と一緒に摂ると吸収力が大幅にアップ。練りごまは脂溶性のため、カボチャの栄養素を効率よく体に吸収してくれるという意味でもスグレモノです。ぜひ、チェックしてみてくださいね。

いかがでしたか? 甘いスイーツで食べる芋・栗・カボチャも惹かれますが、せっかくの旬の味です。栄養素を丸ごといただける献立にも挑戦してみてくださいね。

参考資料:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年版

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記事執筆

川越光笑(かわごえあきえ) 管理栄養士・たべごとライター

出版社で編集を経験後、独立。食を通した環境問題、農業などに関心が高くフリー編集者兼ライターとして活動中。著者本に日本の食文化を守るべく企画した「おにぎり」(グラフィック社)がある。NHKやラジオ番組J-WAVEロハスモーニングなど多数のメディアに出演し、全国のおにぎり文化を語る。両親を病気で亡くしたことをきっかけに、“人は、食べるもので体がつくられている”ということを改めて実感。食の大切さに目覚め、管理栄養士を目指すべく大学へ進学。2023年春、国家試験に合格し、管理栄養士となる。

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