11月22日より公開され、初週末３日間の興行収入が19億4205万円、観客動員が145万人というディズニー・アニメーション史上歴代NO.1の数字を叩き出した『アナと雪の女王2』。これは、日本興収歴代３位となる255億円を突破した前作『アナと雪の女王』の約２倍の数字で、圧倒的な強さを見せました。
本作でエルサは、なぜ自分だけが特別な力を持っているのかという謎を解き明かすために、新たな世界へと踏み出します。また、姉の身を守ろうと必死になるアナにも、いまだかつてない試練が降りかかることに。
『アナ雪2』の感想はSNSでも盛り上がっていて、「全てが美しく、素晴らしく、最高を超えていた」「一作目を超える面白さで、時間が経つのを忘れて最後まで観てしまいました」「前作よりはるかに良かった。落ち込んでもうダメだと思った時とかに観返したい」といった、「前作超え」の太鼓判を押す声も多く、期待数を上回る広がりを見せています。
主題歌「イントゥ・ジ・アンノウン～心のままに」も絶賛！
前作の主題歌「レット・イット・ゴー～ありのままで～」は社会現象を巻き起こし、「ありのままで」が2014ユーキャン新語・流行語大賞のトップテン入りを果たしましたが、『アナ雪2』の主題歌「イントゥ・ジ・アンノウン～心のままに」などの楽曲も大好評です。いわば、それぞれの歌が、本作で伝えたいメッセージを代弁しています。
たとえば「イントゥ・ジ・アンノウン」は、エルサが再び冒険に出ることにためらいつつも、勇気を出して未知の世界へと踏み込もうとする決意が高らかに歌い上げられています。エルサの心情の変化に寄り添う分、曲調もよりドラマティックになっていて、転調したかと思えば、一気にハイトーンのサビに移るという構成に。
また、母親イドゥナが少女時代のアナやエルサに子守唄を歌うシーンで流れる「魔法の川の子守唄」は、ー叙事詩的な歌になっていて、よく聴いてみると、親子の運命や家族の絆など、本作のテーマが要約されている内容になっています。また、エルサが歌う「みせて、あなたを」からも、『アナ雪』2作を通して語られた「自身のアイデンティティー探し」についての力強いメッセージを受け取れるはず。
『アナ雪2』で完結する壮大なテーマとは？
『アナ雪』シリーズを手掛けたスタッフ陣によると、アナはおとぎ話、エルサは神話のキャラクターとして手掛けられたそうです。すなわち、神話を背負うエルサは、最強のパワーを手にしているがゆえに、悲劇的な運命に苛まれていきますが、アナは、おとぎ話に出てくるようなごく普通の人間で、気がつけば危険な目に遭い、そのなかで冒険をして成長していきます。それらは冒険ファンタジーの肝ともいえる二大要素ともいえるでしょう。
特に、今回はその神話のルーツを探していくというストーリーなので、風、火、水、土の精霊が登場します。クリス・バック監督によると、エルサが魔法を使い、氷がダイヤモンド型になるのは、自然の精霊たちのシンボルを表しているからだとか。ある意味、『アナ雪』シリーズとは、人とは決して切り離すことができない自然との関係性を描く、壮大なファンタジーなのかもしれません。
とにかくストーリー、映像表現、楽曲と、すべてにおいてすさまじいクオリティーを誇る続編となった『アナ雪2』。この大旋風はまだまだ続きそうです。まだ、未見の方は、乗り遅れないように、早速劇場へ足を運んでみてください。
監督：クリス・バック、ジェニファー・リー
声の出演：イディナ・メンゼル、クリステン・ベル…ほか 日本語吹替版の声の出演：松たか子、神田沙也加…ほか
公式HP：https://www.disney.co.jp/fc/anayuki.html
文／山崎伸子
©2019 Disney. All Rights Reserved.