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こんにちは。離乳食インストラクターの中田馨です。
人間にとって、便はからだのお便り。前回の下痢に引き続き便のお話です。今回は「便秘」についてお話しします。便のリズムは赤ちゃんによってさまざまです。「毎日出なくて心配」と思われるかもしれませんが、2,3日に1回すんなり出て、元気で食欲があれば、それがその子のリズムの場合もあります。ただ、5,6日出ない場合は便秘の可能性があります。今回は便秘と離乳食にまつわるお話をしますね。
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赤ちゃんが便秘のとき離乳食はやめるべき?
赤ちゃんの便秘はこんな症状
赤ちゃんの便秘の症状としては
- ・食欲がない
- ・機嫌が悪い
- ・食べたら嘔吐する
- ・お腹が張っている
- ・コロコロした小さい便が出る
- ・気張っても便が出にくい
などがあります。
離乳食はやめず、メニューを工夫してみて
便秘の時に離乳食はやめた方がいい?と思われるかもしれませんが、離乳食はやめなくても大丈夫です。便秘になりにくくするメニューを離乳食に取り入れるなどして、離乳食は続けましょう。ただ食欲がないときや、嘔吐する場合は食べることを無理強いしないでください。心配な場合は、医師に相談してもいいですね。
赤ちゃんが便秘 で離乳食を食べない!どうしたらいい?
食べられる分だけでとどめてOK
赤ちゃんが便秘で離乳食をあまり食べない場合、食べられる分だけでとどめましょう。母乳やミルクを飲んでくれるならそれでOK。食べないということは身体がなんだか不調ということを、赤ちゃんもわかっています。まずは便が出るよう、改善する対策をしましょう
【時期別に解説】赤ちゃんの便秘の原因
離乳食初期
はじめての離乳食が始まり、便の様子が今までとは違ってくるのがこの頃です。離乳食が始まると母乳やミルクの量が減ります。すると便の水分量も減り便秘になりやすくなります。便秘になると母乳やミルクの飲みっぷりが悪く泣く子もいます。便はいつ出たかな?お腹は張っていないかな?など赤ちゃんの様子を確認してみましょう。
離乳食後期
この頃の赤ちゃんの便は、離乳食に影響されることがあります。赤ちゃん自身が食べムラがあったりして、おかゆばっかり、うどんばっかりといった「ばっかり食べ」をすることもあり一時的に便が硬くなってしまうこともあります。今までよりも便の回数が少ないけれど、機嫌がよく、食欲があれば大丈夫です。
赤ちゃんが便秘になったときの対策は?
もし、便が出にくい場合は、以下の5つは効果的です。
・水分をとる
こまめに水分をとりましょう。水分は夏だけでなく冬も空気が乾燥しているので取るように心がけてくださいね。湯冷ましやお茶で量がとれない場合は、離乳食に汁ものを取り入れるのも一つの解決方法です。
・便秘改善の食材を取り入れる
便秘改善の食材を、食事やおやつに取り入れてみましょう。食材については下で紹介しますね。
・お腹のマッサージ
お腹をマッサージしてあげましょう。手のひらをおへそのあたりに置き、右回りに「の」の字を書くようにやさしくマッサージしてみましょう。
・綿棒で肛門をコチョコチョ刺激
綿棒に、ベビーオイルなどを塗り肛門の周りをコチョコチョと刺激してみましょう。綿棒は奥に突っ込まないようにしてください。
・排便のリズムを整える
普段からできることは、生活習慣を整えることです。食事睡眠運動(遊び)のリズムが整うと、排便のリズムも整ってきますよ。
赤ちゃんの便秘解消におすすめ!離乳食食材&メニュー
離乳食のメニューでも、普段から便秘を解消できる食材を使えるといいですね。便秘改善の食材としては、バナナ、りんご、さつまいも、ヨーグルトなどの食物繊維や乳製品があります。
りんごとさつまいも煮(離乳食初期以降)
<材料>
- りんご 10g
- さつまいも 30g
<作り方>
- りんごをすりおろす
- さつまいもは茹でて軟らかくなったら取り出して裏ごしする
- ゆで汁を30mlにして、さつまいもとりんごを加え煮る
きな粉バナナヨーグルト(離乳食中期以降)
<材料>
- バナナ 10g
- ヨーグルト 40g
- きな粉 3g
<作り方>
- バナナを食べやすい大きさに切る
- ヨーグルトにバナナをのせてきな粉をかける
お肉を食べると赤ちゃんが便秘になりやすい
赤ちゃんが、お肉を多く食べると便秘につながることがあります。離乳食後期以降は特に、肉も食べていきたい食材ですので、食物繊維と一緒にバランスよく食べるようにしましょう
赤ちゃんも、身体のお便りである「便」が出ないとやっぱり心配です。寝て食べて遊ぶ。この3つの生活のリズムを整えるところから始めてみてくださいね。
文/中田 馨(なかた かおり)
一般社団法人 離乳食インストラクター協会代表理事。中田家庭保育所施設長。現在13歳の息子の離乳食につまづき、離乳食を学び始める。「赤ちゃんもママも50点を目標」をモットーに、20年の保育士としての経験を生かしながら赤ちゃんとママに寄り添う、和食を大切にした「和の離乳食」を伝えている。保育、講演、執筆などの分野で活動中。自身が開催する離乳食インストラクター協会2級・1級・養成講座はこれまで2500人が受講。