ポトフってどんな料理?
ポトフは、寒い季節にぴったりのフランスの伝統的な家庭料理です。シンプルな材料で作れるため、誰でも簡単に楽しめます。
ポトフとは?
ポトフは、フランス語で「火にかけた鍋」を意味する「ポ・オ・フー(Pot-au-feu)」が名前の由来です。牛肉や野菜を大きな鍋でじっくり煮込んで作られるスープのような料理で、フランスで古くから家庭で愛されてきました。起源は中世フランスまでさかのぼるといわれ、当時は寒い季節に栄養たっぷりの温かい料理として広まりました。
ポトフの特徴は、肉や野菜の旨味を引き出すためにじっくり時間をかけて煮込むことです。そのため素材の持つ自然な風味が活かされ、シンプルながら奥深い味わいが楽しめます。特別な材料や調味料を使わないので、家庭でも簡単に作れるのが魅力です。
ポトフにおすすめの具材は?
ポトフに使う具材は特に決まりはありませんが、基本となるのはかたまりの牛肉や豚肉と、にんじん、じゃがいも、玉ねぎ、セロリ、キャベツなどの野菜です。肉は煮込むことで柔らかくなり、野菜はスープにコクと甘みを加えます。
子どもに人気のポトフレシピ
寒い季節が近づいてくると食べたくなるポトフ。食材も子どもの大好きなウインナーをはじめとした、体にも良い野菜をたっぷり入れられます。鶏肉と水だけで作ったスープは 洋・中に使い回せます!ぜひ常備して。
【1】ポトフ
洋風煮込み料理として定番のポトフ。野菜もおいしくいただけます。
◆材料
(大人2人分+子ども1人分)
【1】キャベツ4枚はゆでて半分に切り、切り落とした軸を芯にしてくるくる巻き、スパゲッティで留める。アスパラ1把と玉ねぎ1個は食べ やすく切る。2鍋に1とチキン スープ500ml、塩少々、にんにく1かけ、ローリエ1枚を入れて火にかけ、煮立ったら弱火にし、蓋を少しずらしてかけ、15分煮る。
【3】 アスパラとミニウインナー10本を加えて約2分煮る。
◆ポイント
鶏肉と水だけで作り、 洋・中に使い回せる!「洋中万能のチキンスープ 」の作り方。
■材料(1.2リットル程度)
鶏もも肉(胸肉でも可) 1枚(約300g)
水 1.2リットル
塩 小さじ1/2
【1】鶏肉を鍋に入れ、水を注ぎ、塩を加えて火にかける。
【2】煮立ったら弱火にしてアクを 取り、7分ゆで、そのまま冷ます。冷めたら鶏肉を取り出す。
※ 冷蔵庫で1週間程度保存可能。鶏肉は料理に使えます。
教えてくれたのは
石澤清美さん
料理研究家。国際中医師・国際中医薬 膳師。食養生やハーブなどの専門家でもあり、体にいいものを簡単においしく作れるレシピが人気。
『ベビーブック』2017年6月号
ポトフにぴったりなサラダのレシピ
【1】鶏むね肉の自家製サラダチキン
カット野菜と合わせてチキンサラダに!
◆材料
(作りやすい量)
鶏むね肉 1枚
砂糖 小さじ2
塩 小さじ1
◆作り方
【1】鶏肉に砂糖と塩をもみこんで、冷蔵庫に一晩置く。
【2】鍋に【1】とかぶるくらいの水を入れ、弱火にかける。煮立ったらアクをとり、10分ゆでる。フタをして予熱で15分置く。
※電子レンジ(600w)の場合は、むね肉を1枚4分加熱し、予熱で5分置く。身が大きい場合には加熱時間を5分に増やす。
【3】メニューに合わせて、食べやすい大きさに切る。
◆ポイント
ほんのり甘く変幻自在!冷蔵庫で3~4日保存OK
教えてくれたのは
田内しょうこさん
出版社勤務を経て、料理の道へ。働くママのための「シンプルで美味しい子どもご飯」を追求し、雑誌やWEBへのレシピ提案、出張料理教室、セミナー、取材やライティングなど幅広く活躍。
【2】マカロニサラダ
ハムやきゅうりを入れて具だくさんに。
◆材料
(大人4~5人分)
マカロニ 120g
ハム 2枚
ゆで卵 2個
きゅうり 1本
にんじん 1/5本
コーン(缶詰) 大さじ3
【A】
顆粒スープの素 小さじ2
砂糖 小さじ2
【B】
マヨネーズ 大さじ3
レモン汁 小さじ1
※分量の大人1人分は、子ども2人分くらいになります。
◆作り方
【1】ハムは細切りにし、ゆで卵は殻をむいて、粗く刻む。きゅうりは薄切りにし、塩少々(分量外)をふってもんでしんなりさせ、水けをしぼる。
【2】にんじんは皮をむいて、せん切りにする。
【3】マカロニをゆで、ゆで上がる10秒前に【2】を加えて一緒にざるにとる。熱いうちに【A】と混ぜ合わせる。
【4】【3】の粗熱がとれたら【1】とコーンを加えて混ぜ、【B】で和える。
教えてくれたのは
YOMEちゃんさん
女の子のママ。愛情たっぷりの育児日記と日常のアイデアあふれる献立を綴ったブログ「よめ膳@YOMEカフェ」が毎月200万アクセスを誇る。
『ベビーブック』2013年10月号
【3】ポリ袋を使ってアボカド豆腐
アボカドと豆腐の食感を残し、程よくクリーミー!ポリ袋でもみこめば味付けもスピーディにできます。
◆材料
(大人2人+子ども1人分)
木綿豆腐 1/2丁(150~200g)
アボカド 1個
【A】
マヨネーズ 大さじ2と1/2
しょう油 大さじ1/2
◆作り方
【1】豆腐はペーパータオルに包み、水気を切っておく。
【2】アボカドは縦中央にぐるりと包丁で切り込みを入れて、両手でねじるようにひねって2つに割り、種を取り除く。2つとも皮をむいてポリ袋に入れ、手で軽くもんで形を崩す。【A】を加え、さらに豆腐をちぎりながら加え混ぜて、軽くもむ。
◆ポイント
道具で時短!いつもの調理道具を身近なモノにスイッチして、スピード調理!
手間を簡略化!
【ポリ袋】
混ぜたい材料をすべてポリ袋に入れて、あとは両手でもむだけ。端っこをカットすれば、そのまま絞り袋にも変身。
ヘラいらずで、手も汚さない!
教えてくれたのは
武蔵裕子さん
むさしゆうこ/料理研究家。作りやすく、おいしいレシピに定評のある、家庭料理のエキスパート。自らも働きながら双子の息子を育て上げ、今も3世代の食卓を担う日々。忙しい主婦が真似しやすい時短レシピを数多く提案している。
『めばえ』2017年4月号
【4】大根とハムのサラダ
水気をしぼってしんなりさせた大根は子どもも大好き!好相性のハムと合わせて。
◆材料
(大人4人分)
大根 10cm
塩 小さじ1/4
ハム 6枚
【A】
すし酢 大さじ2
マヨネーズ 大さじ2
レモン汁 1/2個分
※子どもの分量は、大人の1/2量ぐらいが目安です。
◆作り方
【1】大根はせん切りにし、塩をまぶしてもみ、水けを絞る。
【2】ハムをせん切りにして【1】とあわせ、【A】を加えて混ぜる。
*貝割れ大根やスプラウトをまわりに飾り、大人は一緒に食べても。
教えてくれたのは
行正り香さん
おしゃれな暮らしぶりと簡単でおいしいレシピが大人気。二児のママ。
『ベビーブック』2012年2月号
【5】ひき肉入りポテトサラダ
いつものポテトサラダにひき肉を入れてボリュームアップ! 食べごたえのあるサラダなら、お腹も大満足です。
◆材料
(大人2人分+子ども2人分)
じゃがいも 3個
豚ひき肉 120g
ブロッコリー 1/2個
ゆで卵 1個
マヨネーズ大さじ 2と1/2
塩 適量
◆作り方
【1】 じゃがいもは皮をむいて一口大に切り、ブロッコリーは小房に分ける。
【2】熱湯を沸かしてじゃがいもをゆで、途中でブロッコリーを加え、次いで豚ひき肉を加え、火が通ったら一緒にザルにとって水けをきる。
【3】【2】をフォークなどでつぶし、殻をむいたゆで卵を加えて崩し、マヨネーズ、塩を加えて味を整える。
教えてくれたのは
尾田衣子さん
「ル・コルドン・ブルー」 やイタリアにて料理を学び、料理研究家に。現在、「料理教 室Assiette de KI NU」を主宰。男の子のママ。
『ベビーブック』2015年2月号
ポトフに合う洋風ごはんレシピ
【1】にんじんの炊き込みピラフ
すり下ろしたにんじんは、炊き込むときれいなオレンジ色に。炊き上がりにはバターを加えて風味よく。
◆材料
(大人2人+子ども2人分)
米 2合
にんじん 1と1/2本
バター 10g
塩 小さじ1/2
◆作り方
【1】にんじんは1本をすりおろし、1/2本はみじん切りにする。
【2】米を洗って炊飯器に入れ、すりおろしたにんじんの絞り汁を注ぎ、2合の目盛りまで水を加える。絞ったにんじん、にんじんのみじん切り、塩を加え、軽く混ぜて炊く。
【3】炊き上がりにバターを加えてさっくり混ぜる。
教えてくれたのは
コウケンテツさん
料理研究家である母・李映林さんのアシスタント後、独立。韓国料理を中心に、素材の味を生かしたヘルシーなメニューが人気。一男一女の父。
『ベビーブック』2013年8月号
【2】いきなりピラフ
お米と具材を一度に炊き上げて、調理時間を短縮!ミックスベジタブルを使えば下ごしらえいらずで、ママの負担がグッと減ります。
◆材料
(大人2人+子ども2人分)
米 1合
熱湯 180cc
バター(有塩) 大さじ1
固形チキンスープの素 1個(刻む)
ウインナー 2本
ミックスベジタブル(冷凍) 1/2カップ
◆作り方
【1】米を洗って耐熱ボウルに入れ、熱湯を注ぎ、バターとスープの素を加えて混ぜる。
【2】ミックスベジタブルは凍ったまま、ウインナーは小口切りにして加える。
【3】両端を5mmずつあけてラップをかけ、電子レンジで5分加熱。沸騰してきたら、時間が余っていても弱(150~200W)または解凍キーに切り替え、12分加熱。取り出して混ぜる。
*お好みでパセリのみじん切りを散らしても。
電子レンジの加熱時間は、600Wの場合です。500Wの場合は2割増、700Wの場合は2割減にしてください。
◆ポイント
■ラップは両端をあける
加熱中にラップが破裂するのを防ぐため、ラップをかけるときは「両端あけ」が基本。
教えてくれたのは
村上祥子さん
福岡在住。国内外を飛行機で飛びまわる「空飛ぶ料理研究家」。電子レンジ料理のエキスパートであっと驚く独自のワザを次々に開発中。
『ベビーブック』2011年7月号
【3】とろ~りチーズリゾット
長いものシャキシャキした食感が絶妙。とろ~りチーズが溶け込んだスープご飯なら、あっという間に完食できちゃいます!
◆材料
(大人2人分+子ども2人分)
ベーコン 5枚
長いも 60g
スナップえんどう 5?6本
【A】
水 1と1/2カップ
鶏ガラスープの素 小さじ1と1/2
酒 大さじ2
しょうゆ 小さじ1
ご飯 茶碗2杯
溶けるチーズ 40g
◆作り方
【1】スナップえんどうは塩ゆでして冷水にとり、1.5cm幅の斜め切りにする。
【2】ベーコンは粗みじんに切る。長いもは皮をむいて叩いて粗くつぶす。
【3】鍋に【A】を入れて煮立て、酒、しょうゆ、【2】、ご飯、チーズを入れ、かき混ぜながらとろみが出るまで3~5分煮る。
【4】器に盛って、【1】をのせる。
教えてくれたのは
井澤由美子さん
旬の食材を使い、食べ合わせによる体への相乗効果を大切にしたレシピが人気。 食育にも力を注いでいる。 一児の母。
『ベビーブック』2015年5月号
【4】トマトリゾット
鶏肉も煮込んでやわらかく仕上げる。むね肉なのでボリュームはありつつもヘルシー!
◆材料
(大人2人+子ども2人分)
トマト 2個
玉ねぎ 1/4個
鶏ひき肉 200g
ご飯 300g
バター 大さじ1
【A】
固形スープの素 1個
水 200cc
粉チーズ 大さじ4
塩 少々
◆作り方
【1】トマトは1cm角に切る。玉ねぎはみじん切りにする。
【2】鍋にバターを弱火で熱して玉ねぎを炒め、透き通ってきたら、鶏ひき肉とトマトを加えて炒める。トマトが崩れてきたら【A】を加えて半量になるまで煮、ご飯を加えて、汁けが少なくなるまで煮詰める。粉チーズを加え混ぜ、塩で味を調える。
*好みで、ゆでて小口切りにしたいんげんをのせる。
教えてくれたのは
鈴木 薫さん
おしゃれで実用的なレシピが人気。双子の女の子と、男の子の母。
『ベビーブック』2012年5月号
【5】フライパンパエリア
殻付きの具材を使うと、フライパンの中身がグッと豪華に。うま味もたくさん出るので一石二鳥の一品。フライパンで作ってそのまま食卓に運べるのでパーティーメニューにもピッタリ。
◆材料
(大人2人+子ども2人分)
あさり(砂抜き済み) 300g
殻つきエビ 8尾(180g)
オレンジパプリカ 1個
トマト 1個(150g)
玉ねぎ(みじん切り) 1/2個分(100g)
にんにく(みじん切り) 2片分
米 400cc
オリーブオイル 大さじ1
【A】
水 450cc
洋風スープの素 大さじ1/2
塩 小さじ1/2
こしょう 少々
レモン(くし型切り)、パセリ(粗みじん切り) 各適量
◆作り方
【1】あさりは殻をこすり合わせて洗う。エビは竹串で背ワタを取る。パプリカは2cm角、トマトは1cm角に切る。
【2】直径24~26mのフライパンにオリーブオイル、にんにくを入れて中火で熱し、香りがたったら玉ねぎを入れてしんなりするまで炒める。米を洗わずに加え、透き通るまで炒める。
【3】【2】にトマト、【A】を加えて混ぜる。パプリカ、エビ、あさりをのせてふたをし、弱火で20~25分炊く。
【4】火を止めて約10分蒸らし、レモンを添えてパセリを振る。
教えてくれたのは
市瀬悦子さん
フードコーディネーター。料理研究家。「おいしくて作りやすい家庭料理」をテーマに、書籍、雑誌、テレビ、企業のメニュー開発など、幅広く活躍。NHK(Eテレ)の食育番組では、子ども向け料理を提案し、定評がある。
『めばえ』2017年12月号
【6】シーフードパエリア
殻付きのえびやあさりがたっぷりで、素材のおいしさがたっぷり染み出たごちそうパエリア。簡単なのに豪華な見た目で、パーティーやおもてなし料理にもぴったり。
◆材料
(浅鍋24 ~25cm分)
米 2合
【A】
水 2と1/4カップ
サフラン ひとつまみ
塩 小さじ1~1と1/2
えび(殻付き) 6~8尾
あさり(殻付き・砂出ししたもの) 200g
玉ねぎ 1/4個(50g)
にんにく 1/2かけ
ミニトマト 8個
ピーマン・パプリカ 各1/4個
マッシュルーム(缶詰) 6個
オリーブ油 大さじ2
◆作り方
【1】米はサッと水で洗い、ザルにとる。
【2】【A】を合わせる。
【3】玉ねぎとにんにくはみじん切り、ミニトマトは4等分に切る。ピーマンとパプリカは5mm厚さの輪切りにし、マッシュルームは薄切りにする。
【4】あさりは水の中でこすり洗いし、水けを拭く。
【5】鍋にオリーブ油、にんにく、玉ねぎを入れて中火にかけ、にんにくの香りが立ったら弱火にして3~4分炒める。【1】を加えて3~4分炒め、米が透き通ってきたら【2】を回し入れて中火にする。煮立ったら【4】、えび、ミニトマト、マッシュルームを並べ入れ、ふたをして弱火で13~14分炊き、強火にして1分加熱して火を止める。
【6】【5】にピーマンとパプリカを加えてふたをし、10~12分蒸らす。
教えてくれたのは
青木恭子さん
2つの保育園に7年間、栄養士として勤務。0歳児の離乳食~5歳児の給食とおやつ作りを担当。現在は、雑誌やWEBなどで活躍中。小田真規子主宰のスタジオナッツ所属。
『めばえ』2014年12月号