1972年にテレビで放映され、最高視聴率20.5%を記録した昭和世代の人気アニメ「小さなバイキング ビッケ」ってご存知でしょうか? Hugkum世代のママだと、再放送をごらんになっているかもしれません。原作は、スウェーデンの作家ルーネル・ヨンソンによる児童文学で、尾田栄一郎の人気コミック「ONE PIECE」のモチーフになったとも言われています。
そんな人気作品が、劇場用アニメ『小さなバイキング ビッケ』(10月2日公開予定)として、この度、ドイツやフランス、ベルギー合作で製作されました。
本作で、主人公であるビッケ役の声優を務めるのが、ドラマや映画で引っ張りだこの伊藤沙莉です。6月29日にAMGスタジオで、伊藤さん登壇による公開アフレコ収録&記者会見が行われました。
「私の母は、『小さなバイキング ビッケ』のドンピシャ世代です」
6月1日に発表された第57回ギャラクシー賞では「テレビ部門個人賞」を受賞した伊藤さん。TVアニメ「映像研には手を出すな!」にて、声優としての仕事でも「キャラクターの魅力を最大限に引き出す見事な声の演技を見せてくれました」と高い評価を受けました。
伊藤さんは、ビッケ役が決定した時には大喜びしたそうです。「いつかは、男の子の声のお仕事をやらせていただきたいと思っていたので、すごく嬉しかったです。海賊というのも夢がありますし」と話し、さらに「私の母が(かつてのアニメ作品に)ドンピシャ世代なので、母に話した時が一番緊張しました」と笑顔で答えてくれました。
この日、マスコミ陣の前で公開アフレコをした伊藤さんは「普通にアフレコするだけでも緊張するのに、みなさんに見られているので緊張しました」と苦笑い。
「普段の撮影やお芝居とは違って、(声優は)顔が映らなくて、声で表現するお仕事なので、そういうときの私は顔がオフというか、見られちゃまずい顔をしているんです(苦笑)。今日はそれが出ないように気を付けました」とおちゃめに言って笑いを取りました。
コロナの自粛期間中は「花嫁修業のような期間でした」
続いて、コロナ禍の自粛期間中は何をしていたかと聞かれた伊藤さんは「一生(分)、家にいました。ネットのコンテンツや映画を観たり、自宅にカラオケを搭載しまして、マイクも買って、家で一生(分)歌ってました」と話すと、会場は大爆笑。
さらに伊藤さんの口から「料理をしたりして。花嫁修業のような期間でした」と気になる発言が。「ヒゲのおじさんとずっと一緒だったんですけど、かなり鍛えられました」とコメント。
ちなみに、“ヒゲのおじさん”とは、実の兄でお笑いコンビ「オズワルド」の伊藤駿介のことで、伊藤さんと同居しています。すかさず記者から「花嫁になる予定はあるんですか?」と切り込まれると伊藤さんは「ないんです。悲しいけれども」と即答。「だいぶ鍛えられたので、これから出会う人とは上手くいきそうです」と笑いを取りました。
公開は10月なので、まだ先となりますが、伊藤さんのアフレコのスキルはすでにお墨付きなので、今から完成を心待ちにしたいです。
文/山崎伸子