人気の「スポーツ小説」20選|お子さんにも大人にもおすすめ! サッカーや駅伝を舞台にした名作を厳選

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努力することや仲間との信頼関係のほか、数々の大切なことを教えてくれる「スポーツ」。今回は、そんなスポーツの魅力を文章&物語で味わえる小説を厳選しました。駅伝やテニス、水泳、バスケ、弓道など、ついつい胸が熱くなる名作をご紹介します。

小・中学生にもおすすめのスポーツ小説13選

まずは、小学生・中学生でも楽しめるスポーツ小説をご紹介。ハラハラドキドキが止まらないものから、スポーツに熱中しているお子さんのやる気の支えになってくれそうな教訓のある作品まで、さまざまな作品を集めました。

『パラ・スター』

パラ・スター <Side 百花>

高校2年の時、交通事故で脊髄損傷し、車いすでの生活を余儀なくされた君島宝良。そんな彼女を救ったのは、親友の山路百花が勧めた“車いすテニス”でした。車いすメーカーで働く百花の夢は、宝良のために最高の競技用車いすを作ること。宝良が日本代表チームに選出され華々しく活躍しているのに対して、新米エンジニアの自分に焦りを感じる百花ですが…。
上下巻で、百花・宝良の2人の視点がそれぞれ書かれた作品。2人の情熱はもちろんパラスポーツを支える人々の熱い思いに「涙がとまらない」と定評があります。

『サッカーボーイズ』

サッカーボーイズ 再会のグラウンド (角川文庫)

ジュニアサッカークラブ・桜ヶ丘FCの武井遼介。6年生になってすぐに、キャプテンの座、さらにはレギュラーポジションまでをおろされ、初めての挫折を味わいます。新監督・木暮や仲間たちに支えられながら、自分がサッカーをやる意味を改めて見つめはじめて…。
主人公・遼介やチームメイトたちの成長を、サッカーを通してリアルに描いた青春サッカー小説。サッカーをやっているお子さんはもちろん、サッカーチームに関わっているコーチや保護者もあつく共感できます。

『あと少し、もう少し』

あと少し、もう少し (新潮文庫)

厳しくも結果を生んできた陸上部の顧問・満田先生が異動してしまい、代わりにやってきたのは陸上未経験の美術教師。頼りない顧問のもと、中学最後の駅伝大会に挑むメンバーたちのお話です。
それぞれが悩みを抱えながらも必死で走り、次の仲間に襷を繋いでいきます。子どもたちの真っ直ぐな思いが胸に響き、読後感は爽快です。

『一瞬の風になれ』

一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ- (講談社文庫)

天才サッカープレーヤーの兄を持つ神谷新二は、中学卒業をきっかけにサッカーを辞めてしまいました。高校では幼馴染みの一ノ瀬連とともに陸上部に入部。連は中学生の頃、全国区で記録を残すほどの実力者でしたが、ある理由から陸上を辞めてしまっており…。
努力家の新二と天才肌の連を中心に描かれる、走ることに青春をかけた高校生たちの物語。リレーのバトンワークをはじめ、陸上競技の奥深い魅力が緻密に描かれます。

『バッテリー』

バッテリー (角川文庫)

天才ピッチャーとしての素質を持つ原田巧は、中学入学目前の春休みに岡山県へと引っ越してきます。巧は協調性がなくプライドも高いため孤独でしたが、彼の投球に魅せられた永倉豪がバッテリーを組むことを熱望。そこから二人の関係が始まりますが…。
巧と豪が、お互いを認め、真のバッテリーになっていく姿に心打たれる名作です。野球を介した濃密な人間関係が魅力の作品で、世代を問わず支持を得ています。

バスケットボールの福音

バスケットボールの福音 単行本

小学5年生女子が集まったバスケチーム「佐井川フレンズ」は、初めての試合で完敗してしまいます。そこで、公園で出会ったある男にコーチを依頼。厳しい指導に懸命に食らいつき成長していく少女たちの姿を描いたスポーツ小説です。笑い・涙・ほのかな恋心、さらにはミステリ要素までもがつまった作品です。

走れ! T校バスケット部

走れ! T校バスケット部 (幻冬舎文庫)

バスケの強豪校でイジメにあい、自主退学の上、都立T校に編入した陽一。そんな陽一を待っていたのは、弱小バスケ部の個性的なメンバーでした。そんな弱小バスケ部を背負って立つことになり……。
連戦連敗の雑草集団が最強チームとなって活躍する青春バスケ小説。志尊淳さん主演の映画版もおすすめです。

スイマー

スイマー (teens’best selections 53)

東京の強豪スイミングクラブで速くなることだけを目指して練習に打ち込んでいた小学六年生の向井航。ある挫折をきっかけに水泳から遠ざかっていましたが、引っ越した先の佐渡で、同級生の信司・海人・龍之介から水泳に誘われて……。
佐渡を舞台に、競泳を通じた少年たちの絆を描く青春スポーツ小説です。

風のダンデライオン

風のダンデライオン 銀河のワールドカップ ガールズ (集英社文庫)

小学校5年生のサッカー少女・高遠エリカ。口だけ達者でサッカーの下手な少年と8人チームを結成することになったエリカが、女子トップリーグチームとの対戦を目指して奮闘します。NHKアニメ『銀河へキックオフ!!』の原作としても知られる一作です。

『DIVE!!』

DIVE!! 上 (角川文庫)

坂井知季の通うミズキダイビングクラブは、赤字経営のため存続の危機に陥っていました。そこに現れた新コーチ・麻木夏陽子が提示したクラブの存続条件は、翌年のオリンピック出場選手を出すこと。高すぎる目標に戸惑うも、過酷な練習の日々は容赦なく始まってしまい…。
水泳の飛び込み競技に全力を尽くし、成長していく少年たちの姿が描かれた青春スポーツ小説です。

『龍時 01-02』

龍時 01-02 文春文庫

志野リュウジは、 スペインU─17とのサッカー親善試合に急遽招集された無名の高校生。その試合をきっかけに世界の壁を感じ、単身スペインに渡ることを決意します。
国籍のハードル・友情・淡い恋心・家族との葛藤とともに、選手目線で緻密に試合のシーンを描いた青春小説です。臨場感にあふれ、Jリーガーからも支持されています。

『武士道シックスティーン』

武士道シックスティーン (文春文庫)>

宮本武蔵を心の師とする剣道エリートの香織は、負けることが大嫌い。そんな香織は、中学最後の大会で楽しさ重視の早苗と対戦し敗退。2人は進学した高校の剣道部で再会し……。
青春を剣道にかける女子2人の絆を描いた作品です。2010年に公開された実写映画版も人気を集めました。

『青森ドロップキッカーズ』

青森ドロップキッカーズ (小学館文庫)

いじめられっ子の中学生・宏海と、不良の雄大、そしてアスリート姉妹の柚果と陽香…。個性的かつ何をやってもうまくいかない4人を結びつけたのはカーリングでした。青森を舞台に凸凹四人組が巻き起こす、爽快な青春カーリング小説です。

大人におすすめ!スポーツを題材にしたおすすめ小説7選

スポーツ小説の名作は、もちろん小中学生向けに限りません。ここではママパパにもおすすめしたい、選手として、指導者として、スポーツに打ち込む大学生以上の大人の姿を描いた小説を中心にご紹介します。

『10 -ten-』

10 -ten- (実業之日本社文庫)

リーグ戦4連覇を目指す強豪・城陽大ラグビー部は、名監督・進藤元の急死により窮地に追い込まれてしまいます。亡き監督が生前に指名したヘッドコーチ・七瀬龍司にチームは引き継がれますが、従来の戦術と相反する七瀬のやり方に、進藤の息子でありキャプテンでもある直哉が反発。チーム内に不協和音が…。
監督そしてチームのメンバーたちが、悩み、ぶつかり合い、成長していく展開に胸が熱くなる一作。あの五郎丸歩選手もおすすめする名作ラグビー小説です。

『風が強く吹いている』

風が強く吹いている (新潮文庫)

自ら引き起こした暴力事件で、陸上部退部を余儀なくされた天才ランナーの蔵原走(カケル)。万引きして逃走中のカケルを偶然見かけた清瀬灰二(ハイジ)は、その走りに魅了されます。カケルはハイジに格安学生寮の青竹荘に勧誘され、そこに住む10人とともに箱根駅伝を目指すことに…。
漫画オタクやヘビースモーカー、司法試験合格済みの秀才など、陸上とは無縁とも思われる登場人物たちが駅伝に挑戦。部員たちのひたむきかつ果敢な姿に勇気をもらえる作品です。実写映画版やアニメ版も人気。

『サクリファイス』

サクリファイス (新潮文庫)

ロードレースを題材にしたミステリー小説。主人公・白石誓は、陸上選手から自転車競技に転身しました。ロードレースでは「エース」と「アシスト」の役割が分かれていますが、誓はアシスト、つまりエースの犠牲になってチームに貢献する位置に。プロのロードレースチームに所属して各地を転戦していた誓でしたが、ヨーロッパ遠征中に悲劇が…。
爽快感あふれるレースの描写や、後半のサスペンス風な展開から目が離せなくなります。

『大延長』

大延長 堂場瞬一スポーツ小説コレクション (実業之日本社文庫)

初出場ながら大会屈指の好投手を擁する新潟県の公立進学校・新潟海浜と、甲子園の常連で打撃力を誇る東京都の私立強豪・恒正学園。この2校で行われた全国高等学校野球選手権大会・決勝戦は延長15回でも決着がつかず、翌日の再試合に持ち越されます。両チームの監督は大学時代のバッテリーで、中心選手はリトルリーグのチームメイト。互いの戦術を知り尽くした者同士の壮絶な闘いの結末は…。
野球を通して変化していく選手や監督たちの思いの丁寧な描写が魅力的な作品です。

『ノーサイド・ゲーム』

ノーサイド・ゲーム (講談社文庫)

大手自動車メーカー・トキワ自動車のエリート社員だった君嶋隼人は、ある大型案件に意見した結果、工場の総務部長に左遷させられます。そして、同社ラグビー部アストロズのゼネラルマネージャーまで任せられることに。アストロズは、かつては強豪だったにもかかわらず現在では巨額の赤字を抱えるお荷物社会人チーム。その再建に挑む君嶋のリベンジ物語です。

『青が散る 新装版』

新装版 青が散る (上) (文春文庫)

新設大学の一期生として、テニス部の創立に参加する椎名燎平。部員同士の友情や、挫折、葛藤、そして夏子との運命的な出会い。白球を追い、精一杯に今を生きる若者たちの姿を泥臭くもほろ苦く描いた青春小説の金字塔です。

『凜として弓を引く』

凜として弓を引く (講談社文庫)

高校入学目前、神社の片隅に弓道場を見つけた矢口楓。ある少年の凛々しい姿に魅せられ、その弓道会に入門することにします。人見知りの女子高生が弓道の奥深さに目覚め、新しい世界へと足を踏み入れる青春エンタテインメント小説。弓道に詳しい人からも、そうでない人からも支持を得ています。

スポーツ小説を読んで、スポーツの感動を疑似体験してみては

「元々はスポーツをしていたけれど、育児がはじまってからなかなかスポーツをする時間が取れない」という方はきっと多いことと思います。そんな時は、スポーツの感動や熱気を疑似体験できるスポーツ小説を読んでみてはいかがでしょうか。

スポーツ小説にはさわやかな読後感があり、ポジティブな熱意にあふれる魅力的な作品がたくさんあります。ぜひ、気になった一冊を読んでみてくださいね。

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文/羽吹理美ほか 構成/HugKum編集部

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