ダンとアンヌの本音語りで「ウルトラセブン」を味わう!ファンが待ち望んだ一冊が誕生

日本特撮ドラマの名作『ウルトラセブン』。放送から50年経った今でも、ウルトラシリーズの最高峰として多くのファンから愛されつづける作品です。
そんな『ウルトラセブン』各話を、ダンとアンヌがガイドする画期的な対談本が登場! 今回は、本書の魅力をじっくりとご紹介していきます。

森次晃嗣(ダン)とひし美ゆり子(アンヌ)はじめての対談集

ⓒ円谷プロ

 

本書『ダンとアンヌとウルトラセブン』で対談するのは、タイトルの通り、主人公であるモロボシ・ダン役の森次晃嗣さんと、ヒロイン・友里アンヌ役のひし美ゆり子さん。

おふたりが『ウルトラセブン』ストーリーの見どころや、ゲストの印象、ロケ地でのできごとなど、ファン必見のエピソードを各話ごとに語らいます。おふたりのやりとりが対談本としてまとめられるのは、なんと本書が史上初!

以下では、数話をピックアップの上、本書の中身の一部をお見せします。

第1話「姿なき挑戦者」を語る

舞台設定や登場キャラクターなど、視聴者に説明しなければならないことが満載の第1話。対談では、それゆえにカットされてしまったダンとアンヌの幻の出会いのシーンについておふたりで回想するほか、ダンが屋根から飛び降りるシーンで「おっとっと! とよろけていた」とひし美さんが指摘するなど、愉快なやりとりが展開されます。

森次 台本を見直すと、第1話でダンとアンヌの出会いのシーンで、会話がカットされているんだよな。

ひし美
 そう、バッサリね。<中略> 第1話は説明の回だもんね。<中略> 見せなきゃいけないものがいっぱいで、だからダンとアンヌのシーンを削ってしまったんでしょうね。

森次
 台本だと、ラストにダンの決意のモノローグがあるんだよ。長ゼリフでね、これもカットされてるんだ。

第8話「狙われた街」を語る

実相寺昭雄監督が手がけた第8話「狙われた街」は全49話の中でも「神回」として人気の高い一作です。
ダンとメトロン星人の有名な会話シーンについては、撮影当時、「(メトロン星人の役者さんが)たいへんだから、早く終わらなきゃNGを出さずにやらなきゃ」と張り詰めていたと振り返る森次さん。現場で感じた実相寺ワールドならではの演出スタイルやこだわりについて、ふたりの会話は盛り上がりを見せます。

森次 実相寺さんは、『セブン』の監督の中で一番刺激的だったよ。<中略> 役者はフィルムを見て「なんでこんな撮り方?」って驚くわけだよ。電話機の本体と受話器の隙間から撮ったりさ。手持ちカメラでの撮影も多い。実験的にやってるんだろうね。

ひし美
 作戦室が暗いのも不思議だけど、現場では何も思ってなかったのかな。

森次
 暗いね。全面的にライトが当たるのは好みじゃないし、ほぼシルエットとかね。でもどんな撮り方も全然鼻につくってことがない。そこが凄い。

第14・15話 「ウルトラ警備隊西へ」を語る

第14・15話『ウルトラ警備隊西へ(前・後編)』は、神戸港を舞台に繰り広げられたキングジョーVSウルトラセブンの攻防が印象的。
神戸と芦屋でのロケについて、ひし美さんは「行く前からワクワクしてた」、森次さんは「夜はひとりで神戸を探索にでかけた」と懐かしみます。本書には、神戸&芦屋ロケに駆けつけた子どもたちが撮影した『ウルトラセブン』出演者たちの写真も多数掲載。

ひし美 アンヌが黒い高級車に乗ってサングラスを下げて「異常なし」って言うシーンのロケ場所が“アンヌ坂”と呼ばれて、阪急電車の観光ガイドにも載っているのよ。そこで着ているオレンジのワンピースは、成城学園前駅の斜め前にできたブティックで買った。7,800円で高かったけど、「ちょっとおしゃれして行かなきゃ」って買って、それが画面に出たわけ。ダンも自前のスーツで出てるわね。

森次
 やはりスーツに似合うものを着たいからね。この回はスパイものっぽいからビシッと決めたいし。007はコネリー、ウルトラセブンは森次だよね(笑)。

『セブン』制作の裏側エピソード満載! アマギと鬼軍曹も参戦

 

「スタッフの熱意に頭が下がるよね。(森次さん)」
「誰かひとり抜けてもダメだったと思う。(ひし美さん)」

出演者であると同時に、だれよりも間近で『ウルトラセブン』の制作現場を見つめてきた森次さんとひし美さん。本書には、そんなお二人ならではの視点で、『セブン』制作の裏側エピソードが存分に語られます。

巻末には特別座談会『鬼軍曹を迎えて』収録!

さらに、巻末の『特別座談会』にはおふたりに加えて、かつて「鬼軍曹」と現場で恐れられた敏腕制作マンの高山篤さんと、『ウルトラマン』ではウルトラマン役、『ウルトラセブン』ではアマギ隊員役でレギュラー出演した古谷敏さんも参加。
実際に裏方として『セブン』を支えた高山さんと、ウルトラシリーズに一足早く携わっていた古谷さんが加わったことで、座談会はトピック・内容ともに濃密に。

「私は、高山さん、“苦虫”って呼ばれてたのは覚えてる。(ひし美さん)」
「円谷一さんは怒ったことが一回もないんだよね。(高山さん)」

監督や他キャスト・スタッフ陣との思い出、今では笑い話となった失敗談をはじめ、貴重すぎるエピソードの数々が飛び交います。

(※2020年7月に高山篤さんは逝去されました。心からご冥福をお祈りいたします。)

ファン必携! 『セブン』の魅力をダンとアンヌと共に味わうガイド

当時の時代性をテーマに織り交ぜ、人間と宇宙人の狭間の葛藤をドラマと特撮で描く『ウルトラセブン』。昨今では4Kリマスター版が放送され、その魅力は時代を超えてわたしたちをさらに虜にします。
今回ご紹介した本書『ダンとアンヌとウルトラセブン』は、森次さんとひし美さんならではの語りによって、そんな『セブン』への新たな視点や見どころを展開。撮影当時の現場の熱気や、キャスト・スタッフの絆の深さまでもが感じられる、初心者の方にはもちろんファンは必携の一冊です。

森次晃嗣

1943年北海道生まれ。1965年テレビドラマ『青春をぶっつけろ』でデビュー。テレビドラマ『天下の青年』の撮影現場で、円谷プロの演技事務スタッフからスカウトされ、1967年、『ウルトラセブン』の主役モロボシ・ダン役を演じる。その後、現代劇から時代劇までテレビ作品、映画、舞台などに幅広く出演。

ひし美ゆり子

1947年東京生まれ。1965年東宝ニュータレント6期生となり、翌年映画デビュー。当初アンヌ役だった豊浦美子が映画出演のため降板し、急遽同じ東宝から抜擢。1967年、『ウルトラセブン』にアンヌ隊員として出演する。

 

構成・文/羽吹理美

 

ダンとアンヌとウルトラセブン
~森次晃嗣・ひし美ゆり子 2人が語る見どころガイド~

著:森次晃嗣・ひし美ゆり子 /監:円谷プロダクション
(小学館 1760円・税込)

放送から50年が経った今でも多くのファンから支持される『ウルトラセブン』。その魅力を、主人公ダン役の森次晃嗣さんと、ヒロイン・アンヌ役のひし美ゆり子さんが思い出を交えて存分に語らうガイド本が登場! 今まで聞いたことのない話やびっくりするようなエピソードが、次から次へと飛び出すファン必携の一冊です。
ⓒ円谷プロ

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