毎日食べているパンが、パン屋で運よく焼き立てを買えたとき、そのおいしさにびっくりすることがあります。いつも「パンはパン屋さんで買うもの!」と思っているママも、子供にそのおいしさを毎日食べさせてあげたいと思うもの。それなら、家庭でパンを作ってみてはいかがでしょうか。
「おうちパン」に関する著書をたくさんお持ちの吉永麻衣子さんが忙しいママにおすすめの手作りパンレシピをお届けする連載が今月からスタート!12月はクリスマスに向けて親子で作れる、かんたんな切りっぱなしパンを教えていただきました。
「おうちパン」ってどんなパン?
おうちパンは、忙しいママでも毎日焼けることを目指し、初めての方でもチャレンジしやすいパンです。「毎日手作りパン」と聞くと、ハードに聞こえますが、このレシピは面倒に感じる発酵は冷蔵庫に任せてしまいます。
一度こねた生地は冷蔵庫で5日保存可能で、焼きたいときに取り出して焼くところから始められます。いつでも焼きたて!しかも焼くのに使うのはトースターやフライパン、魚焼きグリルでOK!難しい工程が一切ないパン作り、一度試してみませんか?
切りっぱなしパンでクリスマスを楽しもう!
今回ご紹介する「切りっぱなしパン」はアレンジのできる基本の生地を使用して作ります。生地をカード(もしくは包丁)でカットするだけなので、子供と一緒に作ればとても楽しいひと時に。もうすぐクリスマスなので、かわいらしくサンタさん、トナカイ、ツリーの形を作ってみましょう。初めてパンをご自身で焼く方は焼きたての粉の甘味をぜひ感じてみてくださいね。
材料
☆大きなボウル
強力粉 100
塩 1
砂糖 5
☆小さなボウル
牛乳 50 (豆乳 50)
水 20
インスタントドライイースト 1
☆小皿
バター 5 (アレルギーのある方はサラダ油5またはナシ。油が入るとふんわり焼きあがります。)
☆トッピング
黒ゴマ
道具
切りっぱなしパンは、おうちにある道具があれば作れます。
●デジタルスケール あると格段に楽にパンづくりができます。計量カップを使う場合は水の量が多くならないよう、少しずついれて様子を見て捏ねてください
●ボウル大 捏ねるのに使います
●ボウル小 仕込水を入れます
●保存容器 薄くサラダ油を塗って捏ねた生地をいれて冷蔵庫へ
●はさみ 成型するのに使います
●ゴムベラ 捏ねるのに使いますがなければ大きなスプーンで
●カード、ドレッジ、スケッパー 100円ショップにも置いてあるので1枚持っていると便利。なければ包丁で代用可能
作り方
①計量
それぞれ計量する
小さなボウルのイーストは水と牛乳に合わせたものの表面にぱらりと入れて1分ほど置くと溶けてくる。
②こねる
ボウルの中にイーストのとけた仕込み水を入れて、ゴムベラでこねる。
ある程度こねたら手でこねてひとまとめにする。バターを入れてさらにこね、テカリがなくなればOK。
③発酵
冷蔵庫で8時間以上置く。 ※1日1回丸めなおせば5日間使用可能
④成形
生地を出してめん棒で伸ばし、カードでカットする。
サンタは天板に生地を置いてカードで切りこみを入れて、帽子のぼんぼりと鼻をつけ、目になる黒ゴマをつける。
トナカイは角をカットし、顔につける。鼻をつけ、ゴマになる目をつける。
ツリーは形を整えたら、ハサミでカットする。
(仕上げ発酵 おいておけばふんわりする。常温で15分~20分程度)
⑤焼き上げ
トースター1200wで7分程度、1000wで10分程度
魚焼きグリル 両面焼きの場合中火で3分。片面焼きであればアルミホイルをかぶせてさらに3分。
小さなお子様も安心して食べられる材料です。ぜひクリスマスに手作りパンをお楽しみください。
吉永麻衣子/パン作成・写真・文
一般企業に6年間勤務後、結婚を機に退職。日本ヴォーグ社のパン教室の立ち上げや、製パンスクールの講師を経て、2009年子連れOKの自宅パン教室「cooking studio minna」をスタートする。日本全国・世界各国に広がる「おうちパンマスター」認定制度を立ち上げ、代表講師として活動している。著書に『おいしい かわいい ちいさいパン』『前の日5分→朝10分で焼きたて! 簡単もちもちスティックパン』他多数。ブログ「おうちパンのある生活」