へそくりとは?
まずは「へそくり」という言葉について調べました。
へそくりの意味や語源
へそくりとは、“綜麻 (へそ=紡いだ糸を環状に幾重にも巻いたもの)を繰ってためた金の意。人間のへそと混同して「臍」の字を当てたもの。
出典:デジタル大辞泉(小学館)
不思議な言葉のようでしたが、塊になった糸を横から手繰ってきたもの、と元の意味を知ると納得できますね。
へそくりと貯金の違い
へそくりと貯金の違いとは、“主婦などが、他人に知られないように少しずつ貯めた金”とも書かれています。専業主婦がほとんどだった時代が長かったため、主婦が夫に隠して貯めると認識されていることが多いようです。
へそくりをしたことがある人の割合や金額
HugKumでは、へそくりについて、0〜12歳の子を持つママ・パパ、約120人にアンケートを実施。へそくりをしているかどうかをリサーチしました。
Q.へそくりをしていたことはありますか?

結果は、今現在している、という人が22%、以前はしていたという人が20.4%で、合わせると半数近くの人がへそくり経験があるよう。結構大きな数字のように思えるのでは。
また、へそくり経験がある人に、最高額を聞いてみたところ下記のような結果に。
Q.へそくりの総額は最高どれくらいありましたか?

圧倒的に多いのは、10万円未満、次に10万〜30万円となります。次に多いのが200万円以上へそくりをしていたというツワモノも。
へそくりの目的
そもそも、どういった目的でへそくりをしているのか、具体的な理由を教えてもらいました。自分もへそくりをしなければと思う人もいるかもしれません。
Q.へそくりの目的をお聞かせください。

いちばん多いのが、「いざというときのため」と回答。家計をしっかり守ろうという人や、もしかして離婚するかも…なんていうことも考えられそうです。次は、自分の趣味や娯楽をために使いたいという人。日々、生活費や子どものものばかりを買っていると、自分のものは全然買えないということも多いはず。自分のためのお金をへそくりとして貯めたいという気持ちもわかります。また、投資の元手にしたり、老後や将来のためと、家計を守るためという人も多いよう。へそくり額が多い人は、独身時代からの貯金という理由がいちばん考えられそうですね。
それぞれのママパパのリアルな声を聞いてみました。。
いざというときのため
子どもが病気になったなど、大きめの出費があるときのためにと用意しているしっかり者も多いよう。
「いざというときのためにすぐに使えるお金が手元にあれば安心できるから」(20代・神奈川県・子ども1人)
「急に病気になったときに困ったことがあったから 」(20代・茨城県・子ども2人)
趣味・娯楽のため
自分の趣味のお金を日々の生活費から出すのはちょっと気が引けるもの。そこでへそくりを使って自由に買うと罪悪感が減りますよね。
「自分の衣類やジュエリーがほしいときに、家計から出したくないため」(30代・東京都・子ども2人)
「公営競技で臨時収入があったがそもそも公営競技にたまに足を運んでいることを言っていなかったので」(40代・神奈川県・子ども1人)
貯蓄のため
とにかく貯めておかないと心配だという人は貯蓄以外にもへそくりに回しているよう。
「貯めないと不安」(40代・沖縄県・子ども1人)
子どものため
小さいうちはあまり費用がかからないものの、大きくなったときに使えるように、手元に置いておきたいとい人は多いようですね。
「子どもの教育資金にしたかった」(40代・大阪府・子ども2人)
「将来、子どものために自由に使えるお金を準備したかったからです」(40代・福岡県・子ども3人)
投資の元手に
ただ貯めるだけでなく、投資用をするためにとっておきたいという堅実派も。
「投資したかった」(40代・岩手県・子ども2人)
独身時代からの貯金
独身時代から自分の貯金をしていれば、それはそのままへそくりにできてしまいますね。
「自然とたまっていた」(40代・広島県・子ども2人)
「結婚後別々に暮らしていたときに貯めていたお金だから」(30代・千葉県・子ども1人)
特に目的はない
特に目的はないものの、なんとなく貯めているという人も。いつの間にか大きな額になっていそうですね。
「ポイントが貯まったので現金化した」(40代・長野県・子ども2人)
「毎月のお小遣いから使わない分を貯めています。特に目的はないです」(30代・神奈川県・子ども2人)
へそくりの隠し場所や保管方法
へそくりはできれば知られたくないですよね。そもそも隠しておくのがへそくりですし、家のどこに保管しているのでしょう。

Q.へそくりの隠し場所はどこにしていますか?

灯台下暗し、ということで、引き出しや棚に隠している人がいちばん多く、ほぼ同じなのは、絶対見つからないへそくり用の専用口座・ネットバンキングに入れているという人。違いが面白いですね。具体的な理由も教えてもらいました。
机や棚の引き出し
簡単にバレてしまいそうですが、家の整理整頓を主にしている場合には、上手に隠せそう。自分も忘れないようにするのは大事ですよね。
「複雑にしすぎても隠した場所を忘れそうだから」(40代・大阪府・子ども1人)
「家族に見つからなそうだから」(30代・栃木県・子ども2人)
へそくり専用口座
銀行に預けている人はいちばん安心。貯めている額もわかるので管理しやすいですね。
「安心だから」(50代・埼玉県・子ども4人)
「キャッシュカードを自分で管理しているので」(40代・神奈川県・子ども1人)
ネットバンキング
同じくネットバンキングも人気。パソコン上などでひっそり管理できるので、バレる心配もないよう。
「バレないため」(40代・神奈川県・子ども2人)
「自分だけで管理することができ、使い勝手がいいからです」(40代・福岡県・子ども3人)
タンス
自分の洋服をしまっているタンスは、自分以外の人はほぼ開けないですよね。へそくりっぽい隠し方です。
「よく見る場所だから」(40代・千葉県・子ども2人)
「旦那や子どもが絶対に開けることがないと思うから」(20代・神奈川県・子ども1人)
バッグの中
バッグに入れていると言う人も。あまり使わないバッグに入れておけば、出し入れも面倒で自分も使わないようです。
「自分しか使わないから」(50代・広島県・子ども1人)
「クローゼットの中の、いろいろなカバンに分散してしまっている。自分でも簡単に使えない場所にしたかったから」(20代・茨城県・子ども2人)
本棚
たくさん本が並んでいる本棚なら、封筒に入れた現金をしまいやすそうです。本の間に挟むのもありですね。
「見つけにくい」(40代・岩手県・子ども2人)
その他
基本的にのぞくことのない棚の上に隠すと言う人は、大掃除のときに気をつけたいですね。アンケートでも内緒、と答えた慎重派も。
「棚の上。灯台下暗し」(40代・新潟県・子ども2人)
「秘密です」(30代・神奈川県・子ども2人)
へそくりにおすすめの貯め方
まだへそくりをしていない人や、興味はあるものの、どうやってへそくりを作ればいいのか悩む人もいますよね。オススメの方法を教えてもらいました。

節約
まずは節約が大事。節約した分をへそくりに回せれば、ちょっとうれしい気分になりますよね。節約へのやる気もアップしそうです。
固定費として先に貯金
へそくり自体を固定費として考え、給料が入ったら先にへそくり分を抜くという人も。へそくりが立派な貯金になりそうです。
500円貯金
取り入れやすいのが500円玉貯金。見つかったとしても、へそくり認定はされなさそうです。
電子マネーチャージ
日常的に使う電子マネーに少し多めにチャージしておく方法も、へそくりを作るのに役立ちます。ふだん使っているSuicaや楽天Edyなどに必要以上の金額を入れておけば、いざというときの隠し資金として活用できます。また電子マネーの残高は現金と違って目につきにくいため、貯めやすいのもメリットです。
フリマ
片付けも一緒にできるフリマもオススメ。自分のものを売れば、自分のお金として扱えますよね。へそくり作りにうってつけ。
ポイ活
ポイ活もしている人が多いと思いますが、ポイントを貯めておけば、好きなものを買う足しにできたりするので、現金ではないものの、立派なへそくりと言えそうです。
プリペイドカードを活用
事前にチャージして使うプリペイドカードを、へそくり用として活用する方法があります。日常の出費とは別に、定期的にプリペイドカードにお金を入れておけば、気づかないうちにまとまった金額が貯まります。また残高を見て管理できるため、計画的に進められるのもポイントです。


へそくりも楽しく貯めれば罪悪感なし!
へそくり、と聞くとなんだか罪悪感のかたまりのようにも思ってしまいますが、将来のための貯金やちょっとしたもののおこづかいと考えれば、立派な貯金。楽しくひっそり貯める喜びを噛み締めて。

構成/HugKum編集部 文/松川麗