ティラミスってどんなスイーツ?
言わずと知れた洋菓子「ティラミス」はどんなお菓子でしょうか。
国内での流行
ティラミスの国内での流行は、1980年代後半に起きたイタリア料理のブーム(イタ飯ブーム)がきっかけです。当時はチョコレートパウダーと、コーヒーシロップを使うスイーツが珍しく、チーズクリームとの組み合わせも新鮮だったそうです。
それまでは高級なレストランで提供されるものでしたが、現在では洋菓子店、喫茶店だけでなく、ファミレス、コンビニなどの定番スイーツとしても親しまれています。
ティラミスの意味
ティラミスは北イタリアで生まれたドルチェです。《Tirami su!》を訳すと「私を元気づけて!」になるそうですが、そこはイタリア。もう少し深い意味が隠されているんです。
1800年代の当時、夜遊びに繰り出した男性のために、お店がふるまったお菓子として、ティラミスが作られたそうなんです。コーヒーシロップ、ラム酒や白ワインが材料に使われ、カフェインとアルコールによる強壮剤の効果を意識して作られたものだったのです。さすが、イタリアらしい大人の逸話ですね。
ティラミスの材料を用意する
ここからは、お家のキッチンでティラミスを作る様子をレポートします。お休みの日に、お子さんと一緒に作るのもいいですよ。本来はリキュールが入りますが、今回はお子さんも食べられるように使用せず、苦味も抑えたレシピです。
材料の確認
ティラミス作りに必要な材料を揃えます。
◆材料リスト
・エスプレッソ 50㏄または、インスタントコーヒー 3g
・牛乳 50㏄
・フィンガービスケット 100g
・マスカルポーネ 150g
・卵 2個
・グラニュー糖 合計60g
ティラミスは味の異なる3つの層から成るため、材料に特徴があります。普段使わない食材は、前日までに用意しておくとスムーズですよ。
フィンガービスケット
コーヒーシロップを染みこませる生地は、スポンジケーキやビスケットが使われますが、市販品を使うと工程が大幅に減ります。
・Bonomi サボイアルディ (クッキー)3 パック <600g>
本場イタリアでポピュラーに使用されているものが、通販で手に入ります。お値段は割高になるのでご注意。
マスカルポーネ
マスカルポーネとはフレッシュチーズの一種です。クリームチーズより酸味が少なく、ライトな食感です。固めの生クリームに似た柔らかさが特徴。スモークサーモンや生ハムなどに合わせて食べることが多いチーズです。フルーツに添えてシナモンを振りかけるとさっぱりと食べられます。
・雪印北海道100 マスカルポーネ 100g×12個セット
この国産マスカルポーネチーズには、エスプレッソソースが添付されています。チーズと生クリームを混ぜ、添付のソースをかけるだけでも、簡単なティラミス風になりますので、ご参考までに。
代用品を挙げるなら
食材の代用品を考えるなら、どんな食材が挙げられるでしょうか。
フィンガークッキーが手に入りにくい場合は、市販のカステラなどで代用ができます。お子さん向けには、コーヒー味のロールケーキなどで作ると苦味が少なく、食べやすいかもしれません。
その場合、コーヒー液に入れる砂糖を省き、甘さを調節してください。また、より身近な食パンを使う場合は、液を染み込ませるとしぼんでしまうので、厚めを意識して。
マスカルポーネの代用品を用意するなら、常温のクリームチーズを泡立てたり、水切りヨーグルトに生クリームを混ぜたりすると、近い風味になります。
エスプレッソコーヒーは、インスタントコーヒー3gをお湯50ccで溶かせばOKです。
ココアパウダーがない場合は、抹茶を使うと緑色が美しく、味もおいしいアレンジになります。
ティラミスを作る
ティラミス作りは、大きく分けて3つの作業に分かれます。
1.コーヒービスケットを作る
2.チーズクリームを作る
3.ケーキに仕上げる
ひとつずつ、順番に確認していきます。
1.コーヒービスケットを作る
ティラミスの苦味を生み出しているのがコーヒーシロップです。本来はエスプレッソとマデラ酒を使用しますが、今回はミルクコーヒーを使って苦味を抑えます。
◆コーヒービスケットの材料
エスプレッソコーヒー 50cc
(もしくは、インスタントコーヒー 3gとお湯50cc)
牛乳 50cc
グラニュー糖 大さじ1
フィンガービスケット 12本(100g)
◆作り方
【1】エスプレッソコーヒー(またはお湯に溶かしたインスタントコーヒー)にグラニュー糖を入れて混ぜ、冷めたら牛乳を加えます。
【2】トレイにビスケットを入れて、【1】のコーヒーシロップで浸し、染み込ませておきます。
2.チーズクリームを作る
ティラミスの主役となるクリームは、マスカルポーネチーズと卵、砂糖を混ぜ合わせて作ります。
◆チーズクリームの材料
卵黄 2個分
グラニュー糖 大さじ2
卵白 2個分
グラニュー糖 大さじ2
マスカルポーネ 150g
◆用意
マスカルポーネチーズは常温に戻します。卵は卵黄と卵白に分けてください。卵白は直前まで冷蔵庫で冷やしておくときれいに泡立ちます。
◆作り方
【1】ボウルに卵黄を入れてほぐします。グラニュー糖を加え、白っぽくなるまで、すり混ぜてください。
【2】【1】のボウルにマスカルポーネを数回に分けて加え、なめらかになるまで混ぜてください。
【3】別のボウルに卵白を入れ、グラニュー糖を少量ずつ混ぜながら、メレンゲを作ります。ボウルを氷水にあてて、しっかり角が立つまで泡立ててください。
【4】【3】のクリームに【2】のメレンゲを半量加えて混ぜます。残りも加え、ゴムベラでさっくりと混ぜてください。
3.ティラミスケーキに仕上げる
いよいよ、ケーキに仕上げていきます。
◆ティラミスの材料
コーヒー液に浸したビスケット
チーズクリーム
ココアパウダー 適量
◆作り方
【1】角皿に、コーヒーに浸したビスケットを敷き詰めます。
【2】チーズクリームを流して、平にならします。
【3】2層目を重ねます。再度ビスケットを敷き詰め、チーズクリームを流します。
【4】表面を平らにならして、ココアパウダーをふるいながらかけてください。冷蔵庫でしっかり冷やしてお召し上がりください。
意外と簡単! 手作りティラミス
大人味に仕上げるのならリキュールを入れ、エスプレッソを加えますが、今回は使わずに優しい味に仕上げました。
食べたい量をすくって食べられるので、量を調節しながら、大人も子どもも楽しめます。材料さえ揃えれば、混ぜて重ねて、冷やすだけ。オーブンで焼く工程もありません。意外と簡単に作れますから、ぜひチャレンジしてみてください。