ばらまきギフト、今までは親が用意していたけど…
人気連載「モンテッソーリ教師あきえROOM」を担当し、ここ2年ほど、モンテッソーリ教育の考え方に感銘を受けている筆者。自ら育つ力を持っている子どもと一人の人として接し、子どもの育ちを助けていくことが大切とされているモンテッソーリ教育。
我が家には小学1年と5年の女子がいるのですが、最初は「もう大きいから、今さら遅い?」とも考えていましたが、モンテッソーリ教育の考え方に、子どもの年齢は関係なく、いつ始めても全然OK! 私がモンテッソーリ教育を学ぶ中で、一番大切だと感じたのは「子どもが自分で選ぶ・決める」ということ。
子ども主導でのギフトづくり
そこで、最近、子ども達との会話で出てきた「クリスマスのお菓子を友達に配りたい」と言う話。今までなら、親がスーパーの特売などで大入り袋のお菓子を買って、100均で袋を買って、適当に詰めたものを子ども達に持たせていました。
しかし、ここにもモンテッソーリ流の考え方を取り入れ、「誰にあげる」「どんなものを入れる」「何に入れる」など、子ども達と一緒にやってみることにしました。これもモンテッソーリの考えの中にあることですが、「自由」には必ず「制限」がセットになっています。
子どもと決めたクリスマスギフトルール
- ① 学校ではギフトを渡してはいけない
- →習い事で会う時や学校外で遊ぶ時にあげる
- ②お菓子とギフトバッグは合計2,000円
- →ギフトバッグは100均でOK
- ③あげる友達のことを考えて選ぶ
- →あげたい友達は姉妹合わせて10名
「ななちゃんはコレ好きだから。2個入れてあげたい」
ギフトルールの中で、お菓子選び&ギフトづくりが始まりました。
ボリューム感を出してくれる吊り下げ菓子
ボリュームも出してくれて、おやつにもぴったりな小さめサイズのスナック菓子。
子ども達の会話を聞いていると…
このあたりのことは、私が選んでいたら分からないこと。相手のことを考える気持ちには、やさしさが溢れていて、聞いているだけで嬉しい気持ちに。
本命かと思われたチョコは2種類と少なめ
私としてはクリスマスのお菓子=チョコというイメージがあり、一番のボリュームゾーンだと思っていたので意外な展開。
その理由は…
チョコがだめなら飴もだめなのでは?冬だから溶けないのでは?という突っ込みは胸にしまいました(笑)。ネットに入ったクリスマス柄のチョコはカルディで購入。「カルディのチョコは美味しいから」と姉に教えられ、尊敬の眼差しを向ける妹。そんな妹がチョイスしたのは懐かしの五円チョコ。
自分たちが好きなHARIBOはマスト!
無類のグミ好きのため、HARIBOはマストバイ。しかもクリスマスパッケージをカルディで見つけ、即買いしたものの、一点で500円オーバーのため、一気に残金が少なく…。
HARIBOで自我を見せたものの、大好きなシュワシュワ飴(炭酸系)は買わず、友達の好みに寄り添う結果に。HARIBOで散財した分、クッピーラムネで穴埋めするあたり、節約主婦顔負けのやりくり感。
DAISOのクリスマスコーナーで見つけたギフトバッグ
どのくらいの量のお菓子を入れるかによって袋の大きさも変わるので、袋選びは一番最後に。残った予算は200円もなかったので、必然的に10人分のギフトを入れられるこの袋に決定。
赤=女子というジェンダー問題はまだあるんだなぁと痛感。時間がある妹は、いろいろなことに手間をかけたがるが、塾の宿題に追われている姉は、無駄を省きたいタイプ。こんないざこざも姉妹兄弟あるあるかと思われます。
贈る相手を想って名前書き
姉は淡々と名前を書き、スマイルマークをプラスして、シンプルな仕上がり。妹は小さいタグの中に要素をモリモリにするタイプ。約3㎝ほどのタグにも個性が出ます。
10人分のギフトができ、あとはプレゼントするだけ♩
おせんべい2個+飴5個の子もいれば、じゃがりこ+グミ2個+ラムネの子もいて、その子の好みに合わせて入れる物を考えてから袋詰め。そこにタグをつけてギフトの完成!
たかがばらまきギフト、されどばらまきギフト
たかがお菓子のプチギフトではあるものの、子どもが自分で選ぶ・決めるをすること、友達のことを考えながらギフトを作ること。これに2,000円は安いと考えるか、高いと考えるかはその人次第だと思います。
しかし、親が買って来てくれたものをそのまま渡すのと、自分で考えて渡すのでは、子どもの気持ちは全然違ったものになりました。何より、びっくりしたのが「私が決めていいの?」と、子どもに言われたこと。当たり前のように、良かれと思ってやっていたことが、実は子どものチャンスや機会を奪っているという可能性もあるのかも。このギフト作りを通して、そんなことを感じたのでありました。
クリスマスだけではなく、バレンタインや誕生日など、ギフトを贈る場面では、こんな風にギフト作りをプチイベント化してみるのも楽しいですよ。
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文/本間綾