子どもに車のカギを持たせて、親が車外に出たところロックボタンを押されたケースも
2021年8月1日~8月31日の1カ月間で、JAFが出動した、子どもやペットを車内に取り残したままの「キー閉じこみ」の救援件数は全国で99件にのぼります。そのうちキー閉じこみによって、子どもが車内に取り残されたのは全国で63件でした。
JAFによると「子どもに車のカギを持たせて、親が車外に出たらロックボタンを押されてしまった」などの内容があるといいます。
子どもが車内に取り残されたとき、心配なのは熱中症
もしキー閉じこみで、子どもが車内に取り残された場合は、どうしたらよいのでしょうか。
「JAFなどのロードサービスを呼ぶか、119に電話して至急救助を要請してください」(JAF)。
春や初夏でも、暑い日があります。
JAFが2012年8月に実施した車内温度の検証テストによると、気温35℃の炎天下に駐車した車内の暑さ指数は、エンジン停止後、わずか15分で人体にとって危険なレベルに達しました(下の表参照)。
車内には、アルコール消毒液など可燃性の高い危険物は置かないように
また同調査では、ダッシュボードの温度も計測しています。ダッシュボードの最高温度は、日よけ対策をしていない黒の車では79℃。サンシェードを装着した車でも52℃。窓を3cm開けている車は75℃にのぼりました。
ダッシュボードに置いた、スマートフォンは高温に耐えられず、一時的に使用不能になりました。スプレー缶やライターは、この調査では破裂したり、引火したりすることはなかったのですが、アルコール消毒液など可燃性の高い危険物を車内に置いておくのは危険です。
車内での熱中症と併せて、注意しましょう。
キー閉じこみで車内に取り残されるのは、子どもだけでなくペットも
前述のキー閉じこみの調査では、車内に取り残されたのは子どもだけでなくペットもいます。前述のJAFの2021年8月1日~8月31日の1ヵ月間の調査では36件の救援要請がありました。「人が車外に出たところ、犬が前足でドアのロックボタンを踏んでしまったというケースもありました」(JAF)
「子どもに絶対、車のカギを渡さない」など対策を
先輩ママたちに聞いたところ、キー閉じこみによる事故を防ぐには「子どもに絶対、車のカギを渡さない」「乗り降りし終わるまで、1ヵ所は車のドアを開けておく」「紛失に注意が必要ですが、スペアキーを持ち歩く」という対策をとっているようです。
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取材・構成/麻生珠恵 資料提供/JAF