海外に行くのに、多くの人が利用する飛行機。航空会社によって、サービスはさまざまです。そして、アレルギー対応もさまざま!今回は、日本の大手航空会社二社の比較をしてみます。
安心の実績!JALのアレルギー対応
JALは10年以上前から、国際線の機内食にアレルギー対応食を提供してきました。JALで提供しているアレルギー対応食は二種類。7品目のアレルギー対応、27品目のアレルギー対応です。
どちらもボリュームがあり、味にも定評があります。長年アレルギー対応食品を開発販売している、辻安全食品との共同開発ということもあり、安心感もあります。
JALのアレルギー対応の中で、もっとも重要なのが、ピーナッツアレルギーへの対応です。世界規模でみると、もっとも対応が必要といわれているのが、「ピーナッツ」。そのため、JALでは、ピーナッツフリーに取り組んでおり、おやつを含め、機内食ではピーナッツを不使用としています。
JALのアレルギー対応ポイント
- 7品目対応/27品目対応が選べる
- 出発の72時間前(3日前)までに予約をいれる必要がある
- 機内のおつまみはピーナッツ不使用。重篤なピーナッツアレルギーのお客様の席の配慮が可能
※ただし、全乗客へのピーナッツ持ち込みを禁止しているわけではないので、機内の中で完全除去しているわけではない
JALのアレルギー機内食対応の窓口はこちら
ANAは子ども向けアレルギー対応食がある!
ANAでもアレルギー対応食は提供しております。2018年には、アレルギーがある子ども向けの7品目対応メニューも提供スタートとなりました。
メニューは手づかみの子どもでも食べやすい米粉パンや、子どもが大好きな肉団子など。大人向けのメニューだと、子どもは少し食べにくい、とはいえ、赤ちゃん向けだと物足りなさすぎる…という2歳~5歳向けのアレルギー児におすすめです。
筆者は、以前ANA便を利用し、羽田からドイツまで家族で飛びました。その時はまだ子ども向けはなかったのですが、フルーツプレートやベジタリアン向けの食事などを食べました。味は非常においしく、子どもも満足していたのを覚えています。
また、ANAでもピーナッツフリーの取り組みがされており、ANA側が提供する食品の中に、ピーナッツは不使用となっています。
ANAのアレルギー対応ポイント
- 7品目対応/27品目対応が選べる
- 出発の24時間前(日本出発便)までに予約をいれる必要がある※日本到着便は48時間前なので注意が必要
- 子ども用メニューがある
ANAのアレルギー対応機内食の窓口はこちら
海外の航空会社の対応はどうなっている?
アメリカン航空やデルタ航空など、海外の航空会社のアレルギー対応についてはどうでしょうか?
残念ながら、日本語対応のサイトから各航空会社のアレルギー対応を詳しくしることはできません。ただし、食事の希望としてどの航空会社も
「グルテンフリー」「ビーガン」「ベジタリアン」などといった、小麦・乳製品・卵・魚卵・動物性の肉を使っていない食事を選ぶことはできます。
ピーナッツに関する対応ですが、アメリカン航空、デルタ航空(どちらもアメリカの航空会社)、カンタス航空(オーストラリア)などは、機内食にピーナッツは不使用である旨を記載しています。シンガポール航空では、ナッツ・フリーの特別食の提供もあり、ピーナッツだけでなくアーモンド、ブラジルナッツ、カシューナッツ、ヘーゼルナッツ、ピスタチオ、クルミ、ピーカン、マカデミアといったナッツ類すべてが含まれない食事の提供が可能です。
もちろん、これらは必ず事前の予約が必要となります。
反対に、ピーナッツアレルギー対応をしていないとうたっているのはエミレーツ航空(ドバイ)。機内への持ち込みや機内食での提供を明示してあります。
とはいえ、どの航空機でもいえるのですが、全乗客の持ち込み荷物を100%防ぐことはできません。
フライト時のアレルギー対応は必ず事前に予約を
アレルギー対応をはじめ、特別食は突然欲しくなっても手に入るものではありません。必ず事前の予約が必要です。また、当日のチェックインの際にも、窓口でアレルギー対応のことについて確認しましょう。
念のための薬やエピペンの持ち込みもおすすめです。(JAL・ANAともにエピペンの持ち込みが可能です。医師の処方箋なども不要)
※エピペンの持ち込みに関しては、各航空会社で取り決めが異なる場合があります。海外の航空会社を利用する場合は、必ず事前に問い合わせましょう。
村田 愛(アレルギーっ子の旅するサイト Child × Allergy×Trip代表)
長男が小麦・卵アレルギー、次男がキウイアレルギーという二男の母。大の海外旅行好き。子連れのおでかけサイトは数多くあるが、アレルギーっ子に特化したサイトがないことに発奮し、2015年2月にCATの活動をスタート。アレルギーっ子の旅情報を多く発信している。