もち米は知ってたけど「もち麦」って何? ダイエット向き・モチモチ食感のおいしい食べ方を伝授!

粘りのある弾力がおいしい「もち麦」について詳しくみていきます。ダイエット向きの食品として挙げられる理由はどこにあるのでしょうか? また、おいしい食べ方や、使い勝手の良い取り入れ方についても、情報が満載です。手軽に健康的な食生活をおくるヒントとして参考にしてください。

大麦、押し麦、もち麦など、店頭に並ぶ雑穀にはさまざまな種類があります。もち麦とはどんな食材なのか、まずは確かめていきましょう。炊き方は簡単で、料理への取り入れ方も豊富に選べます。

簡単に栄養素を摂取できるので、育ち盛りのお子さんには、ぜひ食べてもらいたいものですね。また、ダイエットに興味がある方も、効果が期待できるんですよ。

もち麦ご飯の効果

お米にはうるち米と、もち米があるように、大麦にも2種類があります。粘りが少ないうるち性の大麦をつぶしたものが押し麦で、プチプチした食感です。一方の、粘りの強いもち性の大麦をもち麦と呼び、モチモチとした食感が特徴です。

カロリー抑制! ダイエット効果

胃や腸の中でゆっくりと消化される特徴をもつもち麦は、朝食に食べるのがおすすめです。腹持ちが良いので、一日の総エネルギー摂取量が自然と抑制されます。意識せずにカロリーが減るため、「食べるダイエット」として注目を集めています。

また、白米よりも低カロリーのもち麦は、混ぜて炊くとその効果はよりアップ。血糖値の急上昇も防ぐことから、脂肪をつきにくくする効果もあり、ダイエットにむいている食材です。

栄養素

もち麦に含まれる不溶性食物繊維と、水溶性食物繊維は、腸の働きをよくすることから、食べることで排便量が増え、便秘の改善、解消に効果があります。

この水溶性食物繊維のβ‐グルガンは、糖質の吸収を抑えて血糖値の急激な上昇を抑制する働きがあります。腸内の有害物質を体外へ排出する作用もあるんですよ。他の食材からは摂取しにくい栄養素でもあります。

もち麦のもつ危険性とは

もち麦の食物繊維の多さから、一度に大量に食べるとお腹がゆるくなる場合や、お腹が張ることがあります。便秘になる恐れもありますから、最初のうちは様子をみながら量や回数を調節してください。

また、小麦アレルギーの方は注意が必要です。グルテンによく似たたんぱく質が含まれているので、気をつけてください。

もち麦ご飯の炊き方

もち麦の炊き方は、いつものお米に混ぜるだけ。むずかしいことは特にありません。

もち麦の基本的な炊き方

白米に、3割のもち麦を加えて炊く工程です。

もち麦の割合を増減する際は、水の量をもち麦の重さの2倍になるように調節してください。

・材料

米 2合
水 いつもの水加減(通常は400㏄が目安量)

もち麦 100g
水 200ml

・炊き方

【1】お米を研いで、鍋(炊飯器のお釜)に入れてください。いつもの水加減で、水を加えます。

【2】もち麦と、もち麦用の水を加えます。水の量は、もち麦に対して倍の重さが目安です。

【3】軽くかき混ぜてから、炊飯します。

いつものお米に、水ともち麦を加えるだけです。
いつものお米に、水ともち麦を加えるだけです。

【4】炊き上がったら、全体をよくほぐし、混ぜてください。

炊き上がると、3合分です。
炊き上がると、3合分です。

慣れてきたら、もち麦5割程度までは増やすことができるので、お好みによって加減してください。

・浸水について

柔らかいもち麦がお好みの場合は、30分程度浸水させてから炊くと良いでしょう。

もち麦ご飯のおにぎり

もち麦を混ぜて炊いたご飯で、焼き味噌おにぎりを作りましょう。栄養補給にぴったりで、素朴なおにぎりです。

・材料

(1人前、2個分)

もち麦ご飯 150g

【タレ】
味噌 大さじ1
みりん 小さじ1
砂糖 小さじ1
水 小さじ1
しょうが 少々

ごま油 適量

・作り方

【1】耐熱容器に【タレ】の材料を入れて混ぜ合わせます。

【2】電子レンジ600wで1分加熱してください。

【3】ボウルにもち麦ご飯を入れ、タレを混ぜ合わせて、おにぎりにします。

炊いたもち麦ご飯に、タレを混ぜます。
炊いたもち麦ご飯に、タレを混ぜます。

【4】おにぎりの両面にごま油を薄くぬり、アルミホイルにのせてグリルや、オーブントースタで焼いてください。両面にこんがりと焼き色がついたら出来上がりです。

茹でてストックするもち麦のレシピ

たっぷりのお湯で茹でたもち麦は、スープの具や、サラダへのトッピングに使うなど、便利な使い方ができます。

茹でもち麦

もち麦だけで炊く方法について、詳しくみていきます。

・材料

もち麦 100g
水 1L

・茹で方

【1】鍋に水を入れて沸騰させ、もち麦を茹でてください。

【2】お湯がふつふつする程度に火加減し、時々かき混ぜながら15~20分茹でます。

お湯で茹でるだけでOK。
お湯で茹でるだけでOK。

【3】好みの固さに茹で上がったらザルに上げます。流水でよく洗い流し、ぬめりをとります。

軽く洗うと、ぬめりがとれます。
軽く洗うと、ぬめりがとれます。

【4】しっかりと水気を切り、容器に移します。

・冷凍方法

使いやすい大きさに小分けします。
使いやすい大きさに小分けします。

もち麦を炊いた後、保温のまま放置すると特有の香りが気になる場合があるため、すぐに小分けし、フリーザーバッグに入れて冷凍保存するのがおすすめです。

・解凍方法

電子レンジの解凍コースで加熱するか、自然解凍してください。

・保存期間

冷凍なら1か月程度、保存ができます。

もち麦で食感をプラス

具材にもち麦が混ざることで、噛み応えが出ます。ポロポロとした粒感もアクセントになり、満腹感につながります。

芋もち麦

子ども達に人気の芋もちに、もち麦を加えました。じゃがいもだけで作るより、おにぎりのような腹持ち感があります。

・材料

茹でたもち麦 50g
じゃがいも 2個
片栗粉 小さじ2
粉チーズ 大さじ1
塩 適量
こしょう 適量
油 適量

・作り方

【1】じゃがいもの皮をむき、薄切りにします。耐熱容器に入れて電子レンジ600wで4~5分加熱します。

【2】取り出したじゃがいを、つぶしてください。片栗粉、茹でたもち麦、粉チーズ、塩、こしょうを入れて、粘りが出るまで混ぜます。

材料にもち麦を加えて混ぜます。
材料にもち麦を加えて混ぜます。

【3】小判型に成型して、温めたフライパンに油をひいて、こんがりと焼き上げます。

おいしく健康的な食生活を

ご家庭の食生活に、もち麦を取り入れる方法を詳しくみてきました。ご飯と一緒に混ぜて炊くのも良いし、まとめて炊いて、食材に混ぜることもできます。これにより、栄養を補うだけでなく、食感が変化することによるおいしさも見逃せません。ご家庭のお好みに合わせて、ピッタリのメニューを探してみてください。おいしく、健康的な食生活の実践に役立ててくださいね。

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構成・文・写真(一部を除く)/もぱ(京都メディアライン)

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