酒粕パワーに注目! 寒い季節の温活や、腸活におすすめのレシピも紹介

寒くなってくると食べたくなる酒粕を使った料理。酒粕は冷えた身体を温めてくれ、加えて腸内環境を整えてくれる作用もあるといわれています。そこで本記事では、寒い季節に注目したい酒粕の効果や注意点、おすすめレシピなどを紹介していきます。

酒粕は腸活に良いってホント?

酒粕には「レジスタントプロテイン」が含まれています。レジスタントプロテインとは、消化されにくいタンパク質で、食物繊維のような働きをする成分を含んだもの。消化されにくいという性質から、胃で消化されずに腸まで届いて、腸の中をごっそりと掃除してくれるのです。

また酒粕には「レジスタントスターチ」が含まれていることもわかっています。レジスタントスターチとは、消化されにくいでんぷん。腸内の主な善玉菌であるビフィズス菌を増殖させる働きがあるんです。酒粕には、そのレジスタントスターチが米や米麹よりも多く含まれています。

酒粕は身体も温めてくれる

酒粕にはアルコールが含まれるため、食べると身体がポカポカすると思いがちですが、どうやらアルコールの効果だけではないようです。

酒粕を食べると体内の酵素で分解され、一酸化窒素がつくられます。その一酸化窒素が筋肉に吸収されると、筋肉の緊張が緩み、血管を拡張する作用が働き、血行が促進され身体が温まるのです。

酒粕は子どもや妊娠中に食べてもOK?

身体にも良い酒粕は子どもにも食べさせたいと思いますよね。しかし、アルコールを含んでいる酒粕を子どもに食べさせて良いのかが気になるところ。

酒粕は、清酒を醸造する過程でできた搾りカス。5~8%のアルコールを含んでいるとされています。そのため、子どもにそのまま食べさせるのは避けたほうが良いでしょう。粕汁や甘酒など、加熱してアルコーを飛ばして食べる分には問題ないとされています。

また、妊娠中の方もそのまま酒粕を食べるのはNG。しっかり加熱調理してアルコールを飛ばしたものであれば、OKだとされています(※念の為、主治医にご確認ください)。

腸活に最適な酒粕の食べ方は?

酒粕に含まれるレジスタントプロテインは、加熱しても特に変化することはありません。しかし、ビタミンや酵素は熱に弱いため、壊れてしまいます。

ビタミンや酵素を余すことなく摂取したい場合は、そのまま食べるのが一番。とはいえ、そのまま食べるのには味の好き嫌いが分かれるでしょう。

そこで、加熱しない酒粕のおすすめレシピ「酒粕レーズンバター風」を紹介します。子どもやアルコールが弱い方、妊娠中の方は注意してくださいね。

大人におすすめ酒粕レーズン

酒粕を使って、レーズンバターのようなディップを作ることができます。クラッカーやバケットにのせて食べるのがおすすめ。保存することもでき、お酒のおつまみにもぴったりです。

【材料(作りやすい量)】

・酒粕(練り粕が便利)… 100g
・レーズン… 80g
・ハチミツもしくはメープルシロップ… お好みで

【作り方】

1、板粕の場合は、少量のお湯もしくは日本酒で溶いて柔らかくなるまで練ります。

2、レーズンはザルに入れて、お湯をかけてオイルコーティングをとります。

3、2のレーズンはキッチンペーパーなどで水気を拭き取っておきます。

 

4、酒粕とレーズン、お好みでハチミツ入れて混ぜ合わせます。

5、消毒した容器に4を入れ、なるべく空気に触れないようにラップをしてから密閉します。

6、冷蔵庫で1~2日漬け込んでレーズンが柔らかくなったら完成です。

レーズン以外にも他のドライフルーツを入れたり、砕いたナッツを入れるなど、いろんなアレンジをして楽しめます。

温まりたいときにおすすめ! 酒粕でクラムチャウダー風スープパスタ

寒くなってくるとやっぱり食べたくなるのは、温かいスープ。酒粕を使ってスープパスタを作ってみてはいかがでしょうか? パスタを入れてスープパスタにすることでボリューム満点。この1品で大満足です。

材料(2人分)

・酒粕… 40g
・あさりのむき身… 150g
・じゃがいも… 1個
・たまねぎ… 1個
・にんじん… 1/2本
・牛乳… 250g
・水… 300cc
・味噌… 小さじ2
・コンソメ顆粒… 小さじ1
・オリーブオイル… 適量
・塩コショウ… 少々

作り方

1、たまねぎ、じゃがいも、にんじんは粗めのみじん切り、酒粕はちぎっておきます。

2、鍋にオリーブオイルを入れ、たまねぎ、じゃがいも、にんじんを炒めます。

3、2がある程度炒まったら、水とあさりのむき身を入れ、煮ます。

4、酒粕を入れて溶かし、牛乳、コンソメ顆粒、味噌を入れ、軽くひと煮立ちさせます。

5、塩コショウで味を整えてスープは完成。

6、パスタを茹で、器に盛り付け、クラムチャウダー風スープをかけてできあがりです。

加熱してあるので子どもO K。ヘルシーでボリューム満点。

酒粕はお菓子にも使える! 酒粕チーズケーキのレシピ

酒粕はお菓子作りにも使うことができます。酒粕を使ったチーズケーキのレシピを紹介です。

材料(15cm丸型1台分)

・酒粕… 50g
・クリームチーズ… 200g
・グラニュー糖… 40g
・卵… 2個
・生クリーム… 100g
・小麦粉… 大さじ3
・レモン汁… 大さじ1
・ビスケット… 60g
・溶かし無塩バター… 30g

作り方

<下準備>

・クリームチーズと酒粕は、常温に戻しておきます。
・オーブンは180度で予熱スタート。
・ビスケットを袋に入れ、砕き、溶かしバターを入れて混ぜておく。
・ケーキ型にオーブンペーパーを敷いて、砕いたビスケットを底に敷き詰めて冷蔵庫に入れる。

<作り方>

1、ボウルにクリームチーズ入れて、クリーム状になるまでよく練ります。

2、1に砂糖、酒粕をちぎって入れ、さらによく混ぜます。

3、2に溶いた卵を少しずつ入れ、混ぜます。

4、3にレモン汁を入れ、生クリームを加えて混ぜます。

5、小麦粉をふるいながら入れ、混ざったら型に流し込みます。

6、180度のオーブンで45分間焼きます。

7、粗熱がとれたら冷蔵庫で冷やしてできあがりです。

酒粕パワーで温活・腸活

温活や腸活にぴったりな酒粕。これからの寒い季節にぴったりな食材ですね。普段の食事にも取り入れやすいので、今年の冬は酒粕でのりきってみるのはいかがでしょうか?

とはいえ酒粕はアルコールを含むので、摂りすぎや子ども、妊婦の方、運転をする方は十分に注意してくださいね。

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構成・文・写真(一部を除く)/松田慶子(京都メディアライン)

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