カンタンにできて盛り上がる! 「造形かがく遊び」でお正月を楽しもう!

家族が集まるお正月は、手作りのおもちゃで、楽しく過ごしましょう。「造形かがく遊び」とは、手作りのおもちゃで遊びながら、空気、風、音、水など、私たちの身近にあるエレメンツ(要素)や、素材の性質・特徴を、体感として落とし込んでいくことができる遊びです。「楽しい!」「おもしろい!」「びっくり!」「ふしぎだな〜」「なんでだろう?」など、遊びを通して子どもたちの内側にある興味関心の“たね”を引き出します。子どもにとって作り方が難しい場合は、保護者が手助けしながら、一緒に楽しんでください。

空気で遊ぼう!ビッグボール~キャッチボールや大玉おくりをお手軽に!

ポリ袋とビニールテープだけでできる、超かんたんなボールです。ポケットにポリ袋とセロハンテープ、ビニールテープを忍ばせて、公園や広場に行ったら、その場で作ってすぐに遊べます。空気が縮んで戻ろうとする力(=弾力)を遊びながら、感じてみましょう。

<用意するもの>

大きなポリ袋、セロハンテープ、ビニールテープ

 <作り方>

1 ポリ袋に空気を入れてふくらませ、口を結んでしっかり閉じる。

2 ポリ袋の底の両角にセロハンテープを貼り、それぞれ内側に引っぱって貼りつける。

3 ビニールテープを2の周囲にぐるりと貼っていく。軽く引っ張りながら貼ると、空気がぱんぱんに入ったボールになる。

 

遊び方

キャッチボールをしたり、大玉送りをしたり、いろいろなボール遊びを楽しもう! 輪ゴムを2〜3個繋げ、ボールの結び目にテープでしっかりつけると、ヨーヨーとしても遊べる。

音で遊ぼう!風船タコぶー~タコのおなら、だれが一番大きい音だせるかな?

風船の口に、ストローを切って作ったリード笛をつけました。空気が抜けるときに、ブーっと音がなっておもしろい! まるで、タコのオナラみたいで、子どもたちは大笑い!

< 用意するもの>

赤のゴム風船、 小さな紙コップ(100mくらい)、輪ゴム2本、ストロー、キラキラテープ、色画用紙、千枚通し、両面テープ

 <作り方>

1 ストローを12cmくらいの長さに切り、片側を押しつぶす。押しつぶした先の両サイドをはさみで斜めに切り落とす。これがリード笛になる。

2 1のリード部分をゴム風船の口に差し込み、ストローがつぶれない程度に輪ゴムでとめる。

3 紙コップの底に千枚通しで穴をあけ、ストローを差し込んだら、飛び出た部分に輪ゴムを軽く巻き、抜けないようにする。

4 紙コップの側面に、色画用紙で作った目やキラキラテープの足を両面テープで貼って仕上げる。

 <遊び方>

ストローから空気を入れて風船を膨らませて、紙コップを持ち、音を聞いて遊ぶ。

 

音を出すポイント!

リード笛は、ストローのつぶれ具合が足りないと、音が出にくくなるので、指ではさんで、しごくようにしっかりとつぶす。

ボールを転がして遊ぼう!コロコロゲーム~ビー玉たくさん入れた人が勝ち!時間を決めて対決しよう

発泡トレイとビー玉で作る、ハンディタイプのボードゲームです。発泡トレイに穴をあけ、そこにビー玉を入れていくシンプルなゲーム。ですが、なかなか思うようにビー玉が転がらないから、おもしろい!

<用意するもの>

発泡トレイ、ストロー、ビー玉、ビニールテープ、つまようじ、セロハンテープ、ポリ袋、丸シール

 <作り方>

Aタイプ

発泡トレイに、ビー玉より少し小さめの穴をあける。穴をあけたいところをつまようじで刺していく。さした穴をつなげ、丸く抜く。丸シールを貼って、中央をくぼませる。

 Bタイプ

短く切ったストローをセロハンテープでAタイプに貼りつけて、ビー玉が転がる道を作る。

 AB共通

ビー玉を入れてから、切り開いたポリ袋を発泡トレイにかぶせ、ピンと張って裏側ビニールテープとめる。ビニールテープで縁を飾る。

<かがく遊び ちょこっとコラム>

転がる速さは、重さで決まる!?

軽い*発泡スチロール・ピンポン玉・木

重い*スーパーボール・ビー玉

 

 同じ坂を転がしたとき、同じ大きさの玉でも、ビー玉の方が木の玉よりも早く遠くへ転がります。これは、重いもののほうが軽いものよりも、運動する力が大きいことを示しています。いろいろな玉を転がして実験してみるのも、楽しいですね!

教えてくれたのは

築地制作所|遊びのプラン・制作集団

造形作家(佐々木伸、立花愛子、とりごえこうじ)とフリー編集者(青木智子、神﨑典子、木村里恵子)による制作ユニットとして2005年に結成。造形と遊びをテーマに、保育雑誌、子育て雑誌、書籍、講習会など媒体を問わず活動を展開。2017年にリーダーの立花愛子が逝去。現在もそのマインドを受け継ぎ、造形かがく遊びを多くの子どもたちに届けている。 

築地製作所の新刊が発売中!

空気で遊ぼう、水で遊ぼう、音で遊ぼう、色で遊ぼう、光と影で遊ぼうなどをテーマに身近にある素材で作れるおもちゃかがく遊び126を紹介。

自分の手を動かしておもちゃを作り、夢中になって遊ぶ過程で出会う、たくさんの「わくわく」や「ドキドキ」。それは、子どもたちを「大好きなこと」「もっと知りたいこと」へと導いてくれます。保育雑誌『新幼児と保育』での人気連載を再編集したものですが、小学生の自由研究にも最適なテーマが詰まっています。幼児から小学生まで、親子で一緒に長く楽しめる一冊です!

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『びっくり!たのしい!おもしろい!造形かがく遊び』 小学館

構成・文/神﨑典子 撮影/茶山浩 イラスト/とりごえこうじ  佐々木伸

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