ディーン・フジオカ突然レストランでタップダンスを踊り狂う姿が怖すぎる!共感性羞恥心を抱く山下智久にも注目【正直不動産2 連載第2回】

山下智久主演のNHKドラマ「正直不動産2」第2話では、最強ヒールとなりそうなディーン・フジオカ演じる神木涼真の過去が詳しく明かされ、視聴者をのけぞらせました。第3話では浅利陽介と佐津川愛美をゲストに、狭小住宅のエピソードが描かれます。

新旧レギュラー陣を卒なく散りばめる名脚本!

©NHK

絶対に嘘をつけない正直すぎる不動産営業マン・永瀬財地(山下智久)の活躍を描くお仕事コメディのシーズン2「正直不動産2」(総合毎週火曜22時~)。今回は新キャラである悪魔的な営業マン神木涼真(ディーン・フジオカ)と永瀬との営業バトルが見ものですが、さらに大きなくくりとして、登坂寿郎社長(草刈正雄)率いる登坂不動産と、鵤聖人社長(高橋克典)率いるミネルヴァ不動産の対立構造もより激化していきそう。

新キャラを迎えつつ、シーズン1からのレギュラー陣も大切に描かれる本作。例えば第2話では、シーズン1から続投の人気キャラ桐山貴久(市原隼人)が、永瀬の住む「ひだまり荘」にやってきて、永瀬とやりとりをしました。このくだりは原作にないエピソードです。

新旧いずれのキャラもまったく捨て駒がなく、適材適所で登場するスパイス的な役も、ナチュラルに本筋の物語と絡んでいます。しかもそれぞれがくっきりとキャラ立ちしているし、スタッフ陣も含めすばらしいチームだなと感じています。

ディーン・フジオカの軽快なタップダンスと山下智久のトホホ顔に注目

(以下、前回のネタバレを含みます)

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第2話では、またもや神木の過去が語られました。かつての神木は整形、自己負担で結ぶ契約による自爆営業、架空契約……など、ナンバー1を獲得し続けるために手段を選びませんでした。若かりし日の永瀬は営業成績が悪く、ずっとナンバー1に君臨する神木にどうすれば成績を上げられるのかと相談をしたとか。
そこで神木は永瀬に、営業マンとして最高のものを身につける“拡張自我”や、相手の動作を真似ることで親近感を与えられる“ミラーリング”など様々な営業のノウハウを伝授したようです。

©大谷アキラ・夏原武・水野光博 / 小学館「ビッグコミック」連載中

その際なんと神木は、ラグジュアリーなレストランで華麗なタップダンスを披露。さすがに周りの客は、何事か!?とザワつき、レストラン側からもストップがかかりますが、無視して踊り続けます。
ただ、演じているのがディーン・フジオカだけに、個人的にはドン引きするどころか、思わず見惚れてしまいそうになりました(笑)。

©大谷アキラ・夏原武・水野光博 / 小学館「ビッグコミック」連載中
©大谷アキラ・夏原武・水野光博 / 小学館「ビッグコミック」連載中

また、登坂不動産での永瀬は、Z世代の新入社員・十影健人(板垣瑞生)のマイペースぶりにイライラさせられる毎日です。残業お断りで、定時になったら「家でチルするんで」と帰ろうとする十影にブチギレた永瀬ですが、すでに十影は帰ったあとでした(苦笑)。ここでもしっかりと笑いをとる山下さん。

客の寺島(迫田孝也)から売却を希望する空き家の物件調査を依頼された時、永瀬は十影も同行するようにと提案すると、十影は「そんなのネットで調べればいいじゃないですか」とバッサリ。永瀬はあきれつつも、「匂いとか騒音とかはネットに載ってない」と説得し、しぶしぶ同行させました。

ちなみにシーズン2では、登坂不動産という会社組織において、トップでどっしりと構える登坂社長、中間管理職である大河真澄部長(シソンヌ長谷川忍)などの“昭和感”漂う昔気質の上司世代、その教育をダイレクトに受けた永瀬や月下咲良(福原遥)に加え、十影に代表される“いかにもZ世代”が加わったことで、ジェネレーションギャップネタが随所に散りばめられる作りとなりました。

昨今、テレビ離れがささやかれていますが、「正直不動産2」においてはいろんな世代の“あるあるネタ”がカバーされているので、どの世代からも共感されそう。

そこに加え、今回の第2話で、登坂社長がさりげなく永瀬に「使用貸借」の法律についてのヒントを出してあげたり、十影が撮影していた動画があとから役にたったりと、世代間の交流によって、いろんな難題が解決していくという流れが胸熱でした。今後も異なる世代がそれぞれに影響を受けながら絆を深めていくことになりそうで、そこも大いに期待したいです。

©大谷アキラ・夏原武・水野光博 / 小学館「ビッグコミック」連載中
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また、コミカルな演技に、さらに磨きがかかってきた山下さん。この回では、かねてから思いを寄せている光友銀行行員の榎本美波(泉里香)とのやりとりが最高でした。なんと彼女は神木から猛アプローチを受けていましたが、ちゃんと彼が嘘つきであることを見抜いていたようで、思わずホッ。

ただ、美波は、正直すぎてデリカシーの無い永瀬にご立腹になることも多々あり、今や色恋フラグは皆無。今回も元気に、秋田弁の「へば」という捨て台詞を残して去っていきましたが、視聴者的には「へば、いただきました!」と思わずニンマリです(笑)。この時の山下さんが見せるトホホ顔に思わず爆笑。今後もこの2人のやりとりは、ドラマの箸休めとなっていきそうです。

第3話のタイトルは「もしもピアノが置けたなら」

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明日放送される第3話では、悩ましい狭小住宅のエピソードが描かれます。そこに住む岡田夫妻(浅利陽介・佐津川愛美)は自宅の売却を希望しているよう。彼らは娘のために広い家に引っ越したいそうです。

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営業担当の月下は、いつもながらカスタマーファーストで仕事を進めますが、難点の多い物件なので、買い手を見つけられずに大苦戦。一方、ミネルヴァ不動産の花澤(倉科カナ)も同じ物件を担当することになり、どうやら月下と花澤が、熾烈な争いを繰り広げていきそうです。

副題はおそらくあの名曲をもじったであろう「もしもピアノが置けたなら」。なんと離婚危機まで勃発するようですが、果たして家にピアノは置けるようになるのでしょうか? 放送をお楽しみに。

文/山崎伸子

「正直不動産2」は毎週火曜日、夜10時からNHK総合にて放送

見逃し配信はNHKプラスで!(放送後、最新話が公開されます)

第一話はこちらから

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