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今回お話を聞いたののこさんとは!?
夫と17歳の娘、7歳の息子の4人家族で暮らす。夫の借金が発覚したのをきっかけに家計管理をスタートし、ファイナンシャルプランナー3級を取得。整理収納アドバイザー1級。貯金ゼロからスタートして、3年間で600万円貯金を達成。著書に『スッキリ家事でお金を貯める』『ののこの節約つくりおきレシピ』がある。テレビ出演・ 雑誌掲載等多岐にわたり活躍中。Instagram:@nonoko_16
お金のことはタブーにせず子どもに伝える
世の中には“子どもにお金のことを明け透けに話すのはタブー“という雰囲気がなんとなくあり、親の収入や家計のこと、貯金や投資のことをあえて話さない家庭がほとんどかもしれません。しかし、ののこさん宅では子どもたちへのマネー教育のために、お金のことは素直に伝えていると言います。
なぜなんでも話すようにしているのでしょうか?
ののこさん「夫には借金をしていた経験があるのですが、私たちの親世代は子どもにお金のことは話さないのが当たり前だったと思うんです。もちろんそれだけが理由ではありませんが、大人になるまでお金のことで知らないことが多すぎて、わからないゆえにこんな風にたくさん失敗もして……。将来、子どもたちのために少しでもなればいいなという想いから、お金にまつわることは素直に伝えているし、例え失敗したとしてもそれも正直に話すようにしています。将来なにかあったとき、パパやママはこうしていたなと、参考になればと思って」
「子どもに教えてあげられることは教えてあげたい」と語るののこさん。確かにお金にまつわる具体的な事情は、他人にはなかなか聞きにくいもの。例えば、このくらいの収入があればこのくらいの生活が出来る、家を買う際はこのくらいお金がかかって、こんな風に支払っているよ、などなど各家庭で話せる内容は様々だとは思いますが、少しでもリアルな実態を伝えてあげることで将来子どもの役に立ちそうです。
お小遣いは“評価制”にて勉強のやる気もアップ
子どもたちがまず、お金の価値を学ぶ機会であろうお小遣い。月々いくら渡すのか、どのくらい増やしていくのか……。よそのお宅のお小遣い事情は気になるところ。まずは、ののこさん宅ではお小遣いをどのようにあげているのかを聞きました。
お子さんへのお小遣いの金額はどう設定していますか?
ののこさん「娘は今17歳ですが、小学生までは月に500円程度の額にしていて、1年ごとに100円ほど増やしていました。でも中学生になったときに、もっと勉強を頑張るきっかけになればと“評価制”に移行したんです。例えば通知表に5があったら、月々の金額に5×100円が上乗せされるので、子ども自身に頑張ればお小遣いが上がるよって。テストで満点とったらボーナスをあげることもあります」
頑張ったらもらえたり、金額が上がるのは子ども自身が頑張る糧になります。そして、頑張ってもらった分、お金を大事に使うようになりそうなアイデアです。
子ども自身が不要なものをメルカリで売ってお小遣いにする
それでも、娘さんが中学2年生のときには「お小遣いを増やしてほしい」と言われたそうですが、そのときにののこさんはあるアドバイスをしたそうです。
どんなアドバイスをしたのでしょうか?
ののこさん「お金の流通の仕組みを知ってほしいと思っていたので、何か新しいものが欲しいときは手元にある不要なものをフリマアプリで売って、そのお金で買いなさいと伝えました。これはいい勉強になったように感じます。何かを売って対価を得るということはもちろんですが、フリマアプリだと相手に送る文章を考えるのもいい勉強になるんです。今も夜中にカシャカシャ写真を撮っている音が聞こえるので、続けているんだと思います」
息子さんはまだ幼いこともあり、フリマアプリを活用することはありませんが、旅先で大きなぬいぐるなど、少しかさばるようなものを欲しがったときには、「今あるものを整理して片づけなきゃだめだからね」と伝え、やみくもに物を増やすのではなく、物の大切さ、価値について伝えるようにしているそうです。
娘と一緒に『ジュニアNISA』を運用!世界情勢に目を向けるように
ののこさん自身も資金運用をしていますが、娘さんが中学生になったときにはお子さんの名義でジュニアNISAの運用もスタート。親が独自にやるのではなく、娘さん自身のお金も使って運用していたそう。
ののこさん「将来娘が資金運用をしたくなったときに知識があったほうがいいと思い、自分が経験しなければ知ることが出来ないだろうと、勉強を兼ねて始めました。娘が500円を渡してきて、これで運用してって言ってきたこともあったし、これをきっかけにニュースを一緒に見ながら世界情勢について話し合った日も。とは言え、しばらくしたら“ほかにお金を使いたい”って、お金を渡さなくなりましたが、それでも経験としては十分だったと思います」
運用をしてプラスになった分は、大人になったときに娘さんに渡す約束になっているそう。
お年玉は親が預からず、子どもに全額渡して使い道を自分たちで決めさせる方針。娘さんに渡した際は「証券口座を開設してそこに入れておいてって」と言われ、資産運用が身についていると感じたようです。
投資初心者の方は『新NISA』がおすすめ!まずは動きだしてみて
ののこさん自身も余裕資金を使って資産運用をしていて、その目的は教育資金など、子どもたちのため。子どもがやりたいと思ったことはできるだけ叶えてあげたいという想いからつみたてNISAや、老後資金ためにiDeCoを活用しています。ファイナンシャルプランナー3級を取得するなど、知識豊富なののこさん。読者のなかには資産運用初心者の方も多いかと思い、これから始める人に向けて、アドバイスをもらいました。
超初心者はまずなにから始めるべき?
ののこさん「まずは今は無料で投資について勉強できる動画や本、SNSなどがたくさんあるので、それらを1から見てみるだけでもある程度知識がつくと思います。始めるのに1番いいのは非課税のは新NISAかな、月1000円でもいいので、開設し、やってみるのがいいと思います」
ののこさんが多くの方が参考にしていると教えてくれたYouTubeチャンネル『両学長 リベラルアーツ大学』。お金に関係する動画がたくさん揃っています。
おすすめの証券株式はありますか?
ののこさん「楽天カードを持っていて楽天市場でよく買い物をするなど、楽天経済圏で生活されている方なら楽天証券がおすすめです。ポイントの面などで恩恵が受けられるかなと。サイトも見やすくていいですよ」
気を付けるべきことはあるのでしょうか?
ののこさん「運用を開始したら、多少マイナスになっても気にしない。個人的にはほったらかしでいいかなと思います。失敗する多くの方が途中で心配になって解約してしまうようなので、気にしぎないことが1番です」
資産運用ってどうやってやるのだろうと、迷っている方も月1000円からなら気軽に始められそう。ののこさんのように、子どもと一緒に運用してみるとマネー教育の一環として役立つはず。興味がある方はぜひ動画などで勉強するところから、スタートしてみましょう。
ののこさん流節約術についてはこちらの記事で
構成・文/長南真理恵