HugKum読者の皆さんに尿もれについてアンケート
妊娠中や出産後、悩まされることの多い尿もれ。くしゃみをしたときやジャンプをしたとき、うっかりもれてしまった経験がある方も多いのでは? 今回は、HugKum読者の皆さんに尿もれに関するアンケートを行いました。
(調査期間 2024年6月14日(金)~7月5日(金) 調査対象 HugKum WEB会員の親御さん(女性) 有効回答数695人)
半数以上が尿もれを経験
HugKum読者の皆さんに実施したアンケートでは、尿もれをしたことが「ある」「過去にある」と回答した方を合わせると65.8%。実に半数以上の方が尿もれを経験しているという結果でした。
対策方法は生理用ナプキン
どんな方法で対策しているかという質問では、最も多かった回答が「生理用ナプキン」。尿もれ用のパッドを買うのが恥ずかしいという方も、生理用ナプキンなら購入しやすい点があるようです。
どんなときに尿もれしている?
読者の皆さんはどんな場面で尿もれを経験しているのでしょうか。
・縄跳びをすると、必ず漏れてしまいます。あとはくしゃみ。構えてからしないと、ときどき漏れてしまいます。
・大きく笑ったら尿もれ。すごく情けない気持ちになった。
・イヤイヤ期の娘に出先で抱っこをせがまれることが多いのですが、お腹に力を入れて抱っこをした瞬間に漏れるパターンが多いです。
お腹に力を入れたときに漏れてしまう方が多く、その中でも、「縄跳びをしたら尿もれをした!」という声がとても多かったです!
また、一方ではこんな声も。
・尿意がないのにちょろちょろ出てしまうときがある。
・トイレに行きたいと考えただけでちょっと漏れてしまうときがあります。
上記のような回答も多くいただき、皆さんがあらゆる場面で尿もれに困っていることが分かりました。
吸水ショーツで知られるBé-A〈ベア〉代表 髙橋くみさんにお話を聞きました!
尿もれについてさらに詳しく知るべく、吸水ショーツを開発、販売するほか、学校や企業などで生理に関するセミナーを積極的に行う株式会社Be-A Japan代表の髙橋くみさんに、お話をお聞きしました。
尿もれは2種類のパターンがある
髙橋さん 尿もれは、おなかに力が入ったときに漏れてしまう「腹圧性」と、急に尿意を覚えてトイレに間に合わない「切迫性」の2つのパターンがあります。どちらか一方だけでなく、両方に悩んでいる方もいらっしゃいます。
――アンケートの結果はまさにこの2パターンでしたね。
髙橋さん そうですね。更年期が近づいて女性ホルモンのエストロゲンが減ってくると、尿道を支えている骨盤底筋が緩んできて、尿もれが起こりやすくなります。エクササイズによって鍛えるのが有効ですが、育児や仕事で忙しい中で続けるのが難しいこともありますよね。
ユニークな海外の尿もれアイテムをご紹介
髙橋さん 海外の尿もれ対策アイテムの中には、尿を吸収するためのものではなく、骨盤底筋を鍛えるためのものもあります。
髙橋さん こちらは「ケーゲルベル」というアイテム。球体の部分を腟の中に入れ、ベル(おもり)を落とさないようにすることで骨盤底筋のトレーニングをするもの。ベルをつけていない状態でも、意外と落ちてしまうんですよ! 腟からベルが垂れ下がるかたちになるので、トレーニング中はショーツを履けません。ですから、お風呂に置いておき、シャワーを浴びながら使うと便利です。
髙橋さん こちらは、タンポン型の尿もれ対策アイテム。生理用のタンポンのようにアプリケーターを押すと、中から紅茶のティーパックのようなものが出てきます。
髙橋さん これは、尿を吸収するためのものではなく、腟を広げて尿もれを防ぐためのアイテム。
腟と尿道は骨盤底筋によって支えられていますが、年齢によって腟が固くなってくると、尿道の方が緩んでしまいます。ですから、腟を物理的に広げてあげることで、尿道をしめるんですね。
こちらはアメリカで発売されて10年になるのですが、最初は全く売れなかったそうです。しかし、困っている女性が多いため「利益にならなくても販売を続ける」という方針で続けてきて、最近ではさまざまなところに置かれるようになってきました。
日本ではまだ気軽に語ることのできない「尿もれ」
髙橋さん アメリカに行くと、スーパーや薬局には生理用品や尿もれ対策の商品が壁一面に売られています。尿もれって、日本では生理よりも人に話づらく、タブー視されている面がありますよね。私の周りにも、尿もれパッドを買うのが恥ずかしいので生理用ナプキンを使っているという方がいらっしゃいます。
――Bé-Aさんでは尿もれにも対応する吸水ショーツがありますが、どんなきっかけで作ることにしたのですか?
髙橋さん 尿もれはいつ起きるか分からないことが多いですが、「万が一のために常にナプキンや吸水パッドをつけているのは不快」というお客様の声がありました。吸水ショーツなら、普段と変わらないショーツ感覚で履けるのが良いところです。
――漏れたりはしないのでしょうか?
髙橋さん 膀胱に溜まる尿の量は一般的に250mLくらいと言われているのですが、尿もれはとっさに少しだけ漏れてしまう、というパターンが多いので、オムツのように大量の吸水する必要はありません。Bé-Aのシグネチャー ショーツ 04の吸水量は約125mL*1ですので、普段の軽い尿もれには十分対応できます。
また、尿もれパッドは、長時間つけているとズレてしまうことがありますが、吸水ショーツはズレてしまう心配もありませんし、吸収体の幅や奥行きがワイドなものを選ぶと安心感がありますよ。
*1 公的検査機関のデータを元に算出
――尿もれでもうひとつ気になるのは、尿のニオイですよね。
髙橋さん 尿のニオイのもとはアンモニアです。ベア シグネチャーショーツ04は、吸収体に銀イオン(AG+)と消臭*2機能を施しており、アンモニア臭や酢酸、ツーンとするイソ吉草酸について、それぞれ89~98%消臭*3します。
また、生理の際、ナプキンを替えられずに嫌なニオイを経験する方は多いと思いますが、あれば経血のニオイではなく、ナプキンの中で雑菌が繁殖したニオイなんです。ナプキンは経血が漏れないように一番外側がビニールになっているのですが、空気も通しにくいため蒸れてニオイを発生させてしまいます。通気性が良く、消臭加工ができるのは布ならではの良いところですね。
根本的な対策としては骨盤底筋を鍛えることが大事ですが、ご紹介したアイテムや吸水ショーツ等を活用していただき、毎日を快適に過ごしていただきたけたらと思っています。
*2 アンモニア、酢酸、イソ吉草酸について生地を確認
*3 公的検査機関による試験
前向きに過ごすために、アイテムを賢く活用したい
これまで、あまり語られることのなかった尿もれ。実は海外でも多くの女性が同じ悩みを抱えており、それに応えるためのアイテムが新しく生まれていることは心強いと感じました。
アンケートでは、尿もれをした自分にショックを受けてしまったり、みじめな気持ちになったりという声もたくさんお寄せいただきました。子育て中だと自分をケアする余裕がなくなりがちですが、今回髙橋さんに教えていただいたアイテムなども参考に、日々を快適に過ごす方法を探っていいきたいですね。
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この連載をまとめて読む
「ママの私をいたわるフェムケア」はこちら≫
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取材・文/寒河江尚子