コンパスは進化しています
筆者(40代半ば)が小学生の頃のコンパスは、専用の削っていない鉛筆の芯だけが長さ2cmほどになっているものを替え芯として差し込み、先端の長さが合うようにネジを絞めて調整するものでした。その中で鉛筆がつけられるコンパスを持っている子はヒーロー的な存在だったこともよく覚えています。
徐々に小さなシャープペンシルが付いていて半分に折った芯を入れて使うものが登場。そのシャープペンシルが自動的に芯を出す機能を持っていて芯の残りがわずかになるまで書き続けられるなどと、どんどん進化してきました。
今回ご紹介するのはさらに進化を遂げた、芯を削らずに直径10cmの円が約16,000個書けるコンパス、サンスター文具の「メタシル スクール コンパス」をご紹介します。
メタシルとは?
メタシルとは、鉛筆のように芯を削る必要がない(鉛筆削りを使うことはできません)特殊な芯を使用した筆記具です。なのに鉛筆と同じように間違えた時には消しゴムで消せるので「これは便利」と話題に火がつきました。ただ、発売当初は筆記線の色が薄く、お子さんの学習用途には不向きなほどでした。
しかし、2024年1月、筆記線が徐々に濃くなってきてHとHBの間あたりに当たる「F」の鉛筆相当の濃さで書くことができる(メーカー比)、お子さん向けの筆記具「メタシル スクール」が発売されました。芯の減り方がゆっくりしていることもあり、長い時間書くことに集中できるということで、売り場でも多くのお客さんが手に取っているのを見かけました。
メタシルのコンパスはどんなもの?
メタシル スクールの便利さがコンパスに
現在標準になっているコンパスは、鉛筆やシャープペンシルがコンパスに取り付けられた状態で筆記します。でも、鉛筆の芯が折れてしまったり、シャープ芯が切れてしまったりと大切な瞬間に「書けなくなっちゃった」とピンチが起きることもあります。
「メタシル スクール コンパス」では、「メタシル スクール」と同じ芯を使うことで途中で芯がなくなってしまうトラブルがなく、円を描き続けることができるのです。
また、専用の芯は消しゴムで簡単に消すことができます。
芯の調整
購入時には芯が1本セットされた状態になっています。ちょうど針と芯の先端が同じ長さになっています。
描いても描いても芯がなかなか減らないのですが、芯の先が短くなってきた時には、従来のコンパスと同じように芯を挟んでいる部分についたナットねじをゆるめて、芯を出して長さを調整します。
ただし、最大でも出すのは1mm程度。それ以上出してしまうと替え芯を安定して固定することができなくなってしまい、描いた円が不安定になってしまったり、折れてしまったりというトラブルの原因になります。最後にナットネジをしめれば作業終了です。
芯の交換
芯の先が丸くなってきて描きづらくなったり、短くなってしまった時に芯の長さ調整と同じようにナットネジを回してゆるめ、使っていた芯を取り出し、新しい芯に交換します。ナットねじをしめたら作業完了です。「メタシル スクール コンパス」に使うのはメタシルスクールの替え芯と同じものなので、ご自宅にある方もいらっしゃるかもしれませんね。
コンパス自体はシンプル&オーソドックス
付属品
付属品として「針カバー」がついています。持ち運びの際には危ないので針を覆うためにカバーを使ってくださいね。
シンプルな機能のコンパスです
「メタシル スクール コンパス」の構造は保護者世代が使っていた、持ち手の下に2本の足がついていて、片方には針、片方にはメタシルの芯がついているとてもシンプルなものです。最近では足の広がる角度が左右連動しているものや、描きやすいように補助をしてくれるものもありますが、そのような機能はありません。
筆者自身も久しぶりにコンパスを使ってみて、針を刺して固定する感覚やうまく持ち手の部分を回す感覚を懐かしく思いつつ、とても繊細な操作をしなければならないことに改めて気づきました。何度も練習ができるのも「メタシル スクール コンパス」の魅力。ぜひ親子で練習してみてください。
商品について詳しくはこちら>>
あなたにはこちらもおすすめ
文・構成/ふじいなおみ