適正体重とは
肥満傾向を判断する基準は、「適正体重」が目安になります。
適正体重とは、身長にあった体重のこと。「身長(m)×身長(m)×22」で計算でき、最も病気になりにくい基準値が分かります。
まずは、お子さんの身長から算出してみましょう。過度に神経質になる必要はありませんが、適正体重を大幅にオーバーしている場合は、毎日の食事を見直す必要があります。
エネルギーの使い道
そもそも、なぜ太るのでしょうか?
ヒトは、主に三大栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質)をとることで体を動かすエネルギーを生み出しています。太るのは、摂取量(食べた物)と、消費量(使う分)のバランスが悪いから。動くよりも食べる量が多いと、余った分は、体脂肪として蓄積されて肥満へとつながります。
スポーツをする子どもが、よく食べるけれど太らない理由は、エネルギーの使い方が上手なのです。
噛むことで満足感をアップ
肥満気味の子どもは、早食いの傾向があるようです。
ゆっくり食べ物を咀嚼しないと脳の視床下部にある満腹中枢が満たされません。また、やわらかい食べ物ばかりを食べていても同様です。
“ゆっくり、よく噛む”ことが肥満を防ぐコツ。親ができる対策としては、献立の食材選びもポイントですね。
食べ応えのあるスープ2選
今回は、成長期に必要な栄養素をしっかり加えたヘルシーなスープを2つご紹介します。
しかも、メイン食材はたったの3つ。好みで、うま味アップのお助け食材を足せば美味しさが増します。「ちょい足し」で変わる味の違いを、ぜひお子さんと楽しんでみてください。
かぶと海老のコーンスープ <ちょい足し:カマンベールチーズ>
コーン缶の甘さとプチプチとた食感は子どもに人気。
かぶの葉をたっぷり加えて噛む習慣を育みましょう。
カマンベールを加えれば、うま味とコクもアップします!
【材料/2人分】
かぶ…3束
ホールコーン缶…1缶(約150g)
むき海老…約100g
カマンベールチーズ(あれば)…1/4個
水…500ml
味噌…大さじ1と1/2
牛乳(または豆乳)…100ml
油…適量
粗びき黒こしょう…適宜
【作り方】
1.かぶの実は、くし形切りにして葉は1~2㎝長さに切る。フライパンに油を熱し、かぶの実を炒める。両面に焼き色がついたら水500mlを加えて中火にかけ、沸いたらかぶの葉の茎部分を入れて柔らかくなるまで煮る。
2.①にコーンと、むき海老、かぶの茎部分を加えてさっと煮たら、葉を加える。
3.一旦、火を止めて牛乳を注ぎ、味噌を溶き入れたら再び中火にかけ、温めたら完成(好みで、ちょい足し用のカマンベールチーズをちぎって加える)。器に盛り、好みで黒こしょうをふっていただく。
鶏むね肉とえのきのスープ<ちょい足し:明太子>
脂肪の少ない鶏むね肉とえのきだけでかさ増し!
えのきのシャキシャキした食感は満足度が上がります。
明太子で塩気とうま味が加わって、ご馳走スープに♪
【材料/2人分】
鶏むね肉…1枚
えのきだけ…1株
好みの葉野菜…約2束
※明太子(あれば)…約15g
にんにく、しょうが(みじん切り)…各少々(※市販のパウダー可)
塩、こしょう(下味用)…各適量
片栗粉…大さじ1
塩…小さじ1/3~1/2 ※明太子の可否で調整すること
ごま油…適量
【作り方】
1.鶏むね肉は、大きめのひと口大に切って塩とこしょう各少々で下味をつけておく。えのきだけは、石突きを除き3㎝長さ程度に切る。葉野菜は食べやすい長さに切る。
2.切った、えのきだけはポリ袋に入れて片栗粉を加える。袋の口を結んでふると全体に混ざる(肉に片栗粉をまぶすより、なじみやすいです)。
3.フライパンにごま油を熱し、にんにくとしょうがのみじん切りを加えて香りが出たら鶏むね肉を炒める。両面に焼き色がついたら②を入れ、さっと炒めたら、水500mlを注いで中火で沸かして葉野菜を加える。
4.葉野菜が柔らかくなったら、分量の塩を少なめに加える(好みで、ちょい足し用の明太子をちぎって加え、さっと煮る)。味をみて足りないようなら塩で調味する。
具だくさんスープは寒い冬の強い味方にも
いかがでしたか。
温かいスープは、空腹を優しく満たしてくれる強い味方。寒い時期にもピッタリです。
子どもが帰宅した時に、甘いお菓子ではなく具だくさんスープという選択肢を加えてみてください。また、この2種のスープはご飯とも好相性。余ったご飯を少量入れておじやにしても美味しいです。
多めに作り置きすれば冷蔵庫で2~3日は保存できますので、便利に活用してみてくださいね。
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記事監修
管理栄養士・たべごとライター
- 参考資料:
日本医師会ホームページ「健康の森」
日本食品標準成分表2020年版(八訂):文部科学省 (mext.go.jp)
「はじめてママ&パパの子どもの栄養(主婦の友社 刊)」